地域資源を企画編集するホテル(新業態ホテル)の可能性
現在、表題のタイトルで学識経験者の方などとの共著による著書の執筆をしている最中です
この執筆を依頼くださったのは、ホロ社創業前から大変お世話になっているホテル業界の重鎮・流通科学大学名誉教授でもある作古貞義先生です
私にとっての事業における師匠でもあり現在のホロ社がホテル事業を行ってることが出来ている最大の要因になっている方でもあります
先生は、高度経済成長期の日本のホテル勃興期に第一ホテル(現在は阪急阪神第一ホテルグループ)の経営に関わり、その後ダイエー常務としてオリエンタルホテルの全国チェーン展開を先導し、その後、流通科学大学で教鞭を取り、ホテル業界の産業としての礎を築き、不要不急産業と揶揄されていた観光業、ホテルサービス業という業界のステイタスを高めていった第一人者です
私とは干支でいえば3回り近く違うので、今活躍するホテリエからするともう知らない人の方が増えてきたと思いますが、少なくても私より上の世代からするとホテル経営者としての作古先生は誰もが知るレジェンドといっても過言ではありません
ホロ社創業当時から5年程度先生には社外取締役をお願いし、毎月のように飲み会を兼ねた勉強会を催していただきました
そんな先生からのお声かけですからこれは躊躇出来る余地はありませんでした
同時にホロ社も創業四半世紀を超えあと3年で丁度30周年
そのような節目に向けて、私自身もこれまでのホロ社の軌跡を書き残しておくことは有意義でもあり、またそれが次時代や次世代への発展、貢献の一旦にもなればという想いで執筆しています
今回は、あくまでも専門書的な趣旨があるので、ホテル業や観光分野に焦点を絞って、業界関係者、それを目指す学生、また事業としてのホテルに関心を持つ人に向けたテキストになることを意識していきました
従って、あくまでも「ホテル業態」という領域を超えず、そしてあくまでも「業態づくり」の足跡をメインにしているため、ホロ社の経営理念やビジョンといった会社の根幹になる物語や人的資本(ヒューマンリソース)といった経営の生々しいトピックやコンサル事業などの派生された領域はあえてあまり書いていません
その部分についてはこれから3年の間に加筆して1冊の本として仕上げていくようにします
ということで約30000字超・・・1冊の本としての文字量としては3割から5割くらの分量になります
是非間もなく仕上がりますのでまた皆さんへ発信できればと思っています
さて、簡単な目次としては
*ホテル再生事業から新業態開発への変遷
*コミュニティ型ホテルの競争優位性
*ホテル業態第四軸の未来
*地域資源を企画編集するホテル
*(終章)ホテルを通じて地域資源を企画編集するへ
こんな構成です
ホロ社の祖業はウエディングです・・・
このウエディング事業をスタートさせた時に思い、感じ、考えたことがゆるぎない現在の土台になっていることは間違いありません
私たちの仕事、業種はAIやITなどの世の中にこれまでなかったものを生み出してきたものでなく、既に存在している業種(ホテルでいえば江戸時代にある旅籠という業態に由来しています)です
つまり、特殊な技術を要すことはない、すなわち参入障壁が低い、つまり誰もが出来る業種、業態です・・・
だから以下にある①②③の精度が大事だと思うのです
- 自社が提供出来ること
- 他社が提供出来ないこと
- 顧客が望んでいること
この3つが重なるところは何か?
スタートアップの会社は自社で出来ることは限られている、その中でも出来ることは何か?
他社で出来ない・・・というか他社はやらない、やりたくない・・・そこは何か?
顧客が望んでいること・・・これこそ何もない小さな会社である私たちが唯一誰よりもどこよりも寄り添えやすい境遇にある
この3つが重なるところがバリュープロポジション=「価値(勝ち)提案」ということです

ここに腐心してきた思想は、今でも活きていると思っています
著書詳細はこのレポートでは解説しきれないのでここでは書きませんが、書きながら常にこの①~③を意識しながらやってきた(というかこれしかなかった)ことを切に感じます
経営の要諦は「コアコンピタンス」と「ビジネスドメイン」と若い頃に教えられたことがあります
和訳すると「競争優位性(は何か?)と「事業領域(はどこか?)」
よそで出来ない、やらない、やりたくない・・・ここに事業領域があります
よそでやらないわけですから、そこに競争優位性が生じます・・・しかし、それが顧客の切望させているものでなければ意味をなしません
つまり「競争市場」がなければ競争優位も事業領域も意味をなしません
よく、大手と同じ土俵に立ってはいけない・・・と言われます
ならば、自らの強みを発揮できる土俵をつくる・・・しかし上がって(参加)もらえる土俵でないと意味がない(上がってもらえない土俵は、ひとり相撲ってことになります)
そこは顧客の必要性(ニーズ)や切望や熱望(ウオンツ)を引き出していく魅力ある土俵でなくていけません
これが起業する事業家の宿命だと思います
既存のホテル業界における第四の軸・・・というのは、都市型ホテル、宿泊特化型ビジネスホテル、旅館・リゾート、それに匹敵する4番目の軸になるべく業態、それを「コミュニティホテル」として切り拓いていこうとしているのがホロックです
まさに新たな土俵です
これまでなかった業態を築いていくことですが、まだまだ道半ばの途中だと自覚しています
インターネットの普及以降、地域共同体という意味合いで使われてきたコミュニティという言葉が多様、多元的に使われるようになってきました
私たちはコミュニティを「つながり」と再定義し、「つながりつなぐコミュニティ創出企業を目指します」というビジョンを数年前に打ち立てました
つながりとは、いわずもがな「お客様と私たち」、加えて「地域(資源)と私たち」そこからの「地域とお客様」、ひいては「お客様同士」「私たち(スタッフ)同士」
私たちを触媒にして、私たちの描く理想的なバリュープロポジション(価値)に共感、共鳴する人達をつないでいく、そんな場力のあるホテルを築いていく
「地域資源を編集するホテル」としてのステイタスを築くこと
そしてその次は「ホテルを通じて地域資源を編集する」へ向かっていきたいと思っています