「セトレのある街を拡充(散)していく」
2025年度が始まりました、数えてあと3期で創業して30年を迎えることになります
丁度私自身も還暦を迎えます
この3年で中期経営計画というのを近々まとめていきたいと思っています
3年後の絵姿を明確にしてそれに向かって現在の経営の構造改革を行っていきたいと考えています
思いがけない事象が勃発(最近でいえばコロナ)することもあると思いますが、世の中は常に動いていますし、長い歴史から学べることは、いかに激動であっても「正しい経営」を探求することで安定、成長していくものだと思いますので、平常心を持ってこの3年を覚悟持って掲げたゴールの実現に向かっていきます
先日新卒社員の入社式では、これから会社にとって(というか社会にとって)必要な人材
つまり「使える人材」というのは、
「意志の持つ人」
「余人をもって代えがたい人」
「努力が娯楽化している人」
とお伝えしました
共通しているのはまさにひとつめの「自分の意志」がある人ってことです
昨今は「AI VS 人」みたいな文脈で未来の在り方を問うような話が蔓延していますが、
今やAIのレベルは人の想像を超えて?とてつもない「知の集積」になってきていて、それが今後加速することはあっても減退することはないでしょう
それは答えのある問いを正確に、かつ迅速に導き出す能力・・・です
これは圧倒的に人を凌駕していくのだと思いますが、一方でAIになく人にあるもの
それが「意志」です、、、簡単にいうと「好き嫌い」という本能や本性(AIに本性ってものはありません)
まさに今、国内の企業にとって空前の人手不足と言われていますが、AIやIT、DXで代替できること、つまり「人手(人の手)」はそれで賄っていけるようになる
飲食チェーンなどの機械化(今やオーダーも清算も自動化)や、スキマバイトのような労働、宴会配膳のような役務、フロントチェックイン、アウトの手続き、予約等管理作業
そこが今、私たちのサービス業で人手不足と言われている根源ですが、大体これは「人の手」
つまり、これから先、代替されていく可能性大です
すると、逆に「人余り」になっていく可能性も大なわけです
「人手」は足りないけどそれはテクノロジー(の組み合わせ)で代替される
一方、代替されないのはまさに「人材(財)」なのだと思います
そして、人材(財)こそがいわゆる「意志のある人」「余人をもって代えがたい人」「努力が娯楽化している人」なのだと思います
正解がない・・・多様性を認める社会に世の中全体が向かっていますが、そうなればなるほど「正解」も多様化されていくわけです
ならば、世界観を描ける人、それは意志がなければ描けませんし、それが描ける人はおそらく、努力が娯楽化している(ライフとワークがブレンドしているような人、バランスを取るのでなく)、そして多分そんな人は余人をもって代えがたい人なのだと思います
既に敷かれている道に沿って進んでいくのでなく、新しい道を切り拓いていく感覚でしょうか・・・
さて、私こと、未来を空想した時、ホロ社はどうなっていくのがよいのかそれこそ娯楽の如く考えています
(妄想みたいな感覚でしょうか)
先月のレポート、先々月の総会でお話した
「地域資源を企画編集するホテル⇒ホテルを通じて地域資源を企画編集する会社」
これをもう少し自分なりに振り返ってみました
「ホテル事業者」ではない・・・という意志があるものの、「企画編集会社」と言っても抽象度が高い、
そう感じられた人も多いのではないかと・・・と少し反省しました
そこに「量的指標」や「時間軸」など「数の物差し」がある方がいいのではないかと思いました
私は、この数年、量的拡大をあえて口にせず、「質的充実」を志向していました
こちらから「追う」よりも「追われる」ようになりたい・・・そう考えていました
今でもそう考えていますが、それだけだと社員の皆さんにとっては、どこに向かっていくのか?
いつまでにどうなるのか?がわかりにくいのかな・・・と(いかがでしょうか?)
わかりやすい物差しは「量的拡大」、つまり店舗数を増やすとか売上拡大とか数値の指標
勿論私自身も、セトレがこれ以上広がっていかなくてはよい・・・などとは思っていません、なんなら増えていった方がワクワクする(皆さんもそう思いませんでしょうか?)
そこで改めて自分の志向を整理してみました
「セトレのある街を拡充(散)していく」
ホテル事業者にこだわることはやめる宣言を総会でも明示しました
だから
セトレ(≒ホテル)を創るのでなく、セトレのある街を増やしていき、そして広げていく
それは「街づくり、活性化」の企画編集に他なりません、でもその中心に「セトレ≒ホテル」がある、
私たちがつくる街には「セトレ」は欠かせないコンテンツということです
(結果的にセトレをつくっていくわけですが)
住み心地、居心地のよい街を創ること・・・それはホロ社の理念にもある
「生きがい、やりがい、働きがい溢れる社会創りに貢献する」に繋がっています
セトレがあることで、その街に行きたくなる、なんなら住みたくなる、そんな街はきっと魅力的で、人口減少、産業縮小などで地域の活力減退といった社会課題が広がっていく中で、セトレがあることで解消していく
地域資源を企画編集するセトレ(ホロ社)の行動が促されることで社会課題が解決していく一助になるのではないか・・・
とすると、セトレのある街が増え、拡充していくことが社内における明確な目標にもなり、社会課題にも陽を当てることになるのではないかと思っています
セトレが増えることで、セトレのある街が増えることで、「よりよい社会」(生きがい、やりがい、働きがい溢れる社会)になっていく
そんなことであれば魅力的な街の拡充、その鍵になる店(セトレ)の量産は不可欠なことかもしれない
そんな発想で中期計画を描きたいと思っています