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SETRE2.0

年始のレポートで副題にした「SETRE2.0」の実践を考えてみたいと思います

「値打ちの伴う値上げ×人件費を上げて人件費率を下げる」

これはセットであることが必須です!

皆さん誰もが喜ぶ(少なくても悲しむことはない)人件費UPを叶えるためには、今の私達の商品やサービスの対価の値上げをするしかない、しかし闇雲な値上げではお客さんは離れていってしまうという不安や懸念がある・・・それを払しょくするためには「値打ち」・・・「低価格という価値」に引っ張られない「価値」を上げていくことが必要。

私達のようなサービス業で言えば価値と言えば、私達自身の、知恵、発想、創造力、独創力、アイディアや企画・・・全てに共通していえるのは「お客様を喜ばせる力」に他なりません

ニトリといえば「お値段以上!」のキャッチフレーズが有名ですが、ニトリは決して安かろう悪かろうな商品を編み出しているわけではありません、

価格に見合う(≒お客様のニーズに合う)価値を常に創造し、努力していく社風が創業者のリーダーシップの元、社内に根付いているのだと思います。

「値打ちの伴う値上げ」、そのために切磋琢磨、のたうちまわってスタッフ各々の叡智を絞りだしていく、生み出していくことを弛まなく続けていくことが肝心なことです

私達の施設のスペック(性能・仕様)に対するこだわりや想いを込めること

私達の商品、サービスなどのコンテンツ(内容・中身)に意味を持たせること

私達の企画、アイディアなどのコンテキスト(背景・文脈)に社会的意義を持たす

これらをつなげてサービス開発をしていく

私達ひとりひとりがそれらに対峙するところから湧き出てくる(滲み出てくる!)モノ・コト・サービスにキレがあれば当然それは価値として評価され売上や利益につながってくるわけです

そんなキレを生み出せる人の給与はきっと高いわけです、仮にその価値が給与に見合わない待遇だったしても、それならば他の会社が評価をしてくれます、すると、よりよい条件で転職や、心地よい起業などしていくでしょう・・・ここまでいけば、サーブ権(選べる権利)はキレのある人が持ちます!

(自分を)評価してくれない会社を見切ることも、会社を主動持って突き動かすことも出来るようになります

人件費が上がっても値打ちの高いサービスや商品を提供し続けられたとしたら、間違いなく「売上に対する人件費率は下がっている」はずです

商売は「単価×販売数」で価値が決定していきますから、値打ちの高いサービス、商品というのは高単価であるか、販売量が高い、またはその両方・・・です

単価を下げたら販売量が増えると思って、単価を下げる方策を打つ人が多いですが、それで販売量が伴わなければ悪循環になります、価格を下げても売れない(販売数が増えない)ならば、それをそもそも価値がないということに他なりません

また、販売量が高いけど安い・・・としたらそれは値上げ余地があるわけで、そこで更に価値を上げるためにスペックやコンテンツを上げて、コンテキスト(物語性)を付加させたら自ずと値上げしても好循環に販売が促進されるはずです

その要諦は、社内で醸成されているモノ・コト・サービスに対峙するスタッフ各々の叡智の結集です

ここまでが「SETRE1.0」です

 

そして今年の大きなテーマは「2.0」です

モノ・コト・サービスのブラッシュアップとは違う次元の、いわゆる私達の内面の「姿勢・思想・理念」のような類です

「よい会社≒よいホテル」とは一体どんな定義でしょうか?

勿論、よいサービス、優れた商品、がお客様に伝わることで「あ~いい会社(ホテル)だなあ~」となりますが、商売においては、どこでも同じことを考えているわけで常に競争が過剰に展開されているわけです、つまり競争が激化する中でつねに競合優位性を意識する必要があるわけですから、モノ・コト・サービスを磨き上げることに奔走することは正しい行動です

一方、近年は、SDGsやESGなどの文脈から未来社会のあり方や地球レベルの最適化社会を捉えた概念、つまり、自分達の価値だけでなく、自分達を取り巻く環境や背景、関係性などにも拡げ、深めていく視点の必要性がどんどん広がっていることを実感します

地球環境に関わる課題、や、人権や差別、ジェンダーといった人の尊厳にかかわる問題が日々の事業活動と別枠の社会運動・・・というわけではなくなってきました

くしくも年始挨拶の際にCFO田中愛乃さんが掲げた

「取り組む事業の拡大が、社会問題の縮小につながる企業へ」

まさに私達の日々の事業が、社会的課題の解決に直結していく、、それが本業になっているのか!という着眼・着想が必要なのではないかと改めて思っています

私達にとっての真の事業の目的は世の中(社会)の課題を解決したり、未来社会に希望をもたらすことだと思います

だから、私達の日々の事業・・・ホテルの宿泊、食事、宴席、また物販やコンサルティングなど種々様々な事業を通じて・・・またそこにお客様がいるわけなので、そこでの価値を上げていくこと。すなわち「お客様に支持され続けること」が、社会に貢献している実感であるべきだと考えます。

果たして、なぜ、セトレを・・・ホロ社を・・・支持してもらえるのでしょうか?

勿論、商品やサービスがよいから、ということの支持はあるでしょうが、異なる次元においては、私達が、今の時代、また、未来社会に対してどんな思想や姿勢で経営なり運営をしているか、、、という目に見えない、カタチに表れてこないマインドみたいなものが評価の対象になってくる

それがまさしく「2.0」

仮にそれが今日、明日の売上や利益に直接つながっていなくても、財務諸表の有形資産に載っていないものでも、それは無形資産、換言すれば、「ブランド」という概念でお客様に伝わり支持を得ることが出来ます

今、ホロ社では色々な取り組みを行おうとしています

昨年は「ZERO PJT」を通じて、環境負荷を出来るだけ抑えていくことを社内活動だけでなく、お客様にもそれを共感していただくような活動を施してきました

CFO制度をつくって、話題にしていただきました

働きがいが生まれるような人事制度を社内実験的に繰り返しています

どれも、それが「ふり」のようなポーズでは、いの一番に、皆さん、そしてお客様に見透かされることを私は知っています

姿勢を質す、考え方、思想・・・それに忠実に取り組んでいくことで、お客様は、または働き先を探す求職者でも、それが私達を「選んでくれる理由」になっていくのだと思います

私達は、お客様に対しては販促活動を行い、就職者には求人活動に多大な費用をかけているわけですが、私が思うに、この姿勢を質すアクションが、私達にとってのマーケティングメッセージそのものになっていくものだと思っています

今春、セトレならまちではジビエ割烹店を開店します

ジビエが美味しいことであることは勿論不可欠なことなので、そこに抜かりはありません

ジビエ(主に鹿、猪、熊など)は、畑を荒らす、街で人を襲う害獣として扱われています、その駆除に税金が振り分けられています

食肉として流通するのは1割程度、それ以外は破棄処分されています

一方で、世界的な生活格差が縮んでくることで畜産肉牛などの需要が高まってきています、、

それによって起きる環境負荷(牛のゲップから出るメタンガスが二酸化炭素以上に地球温暖化の原因になっている)の問題を抱えていて、それが代替肉などのテクノロジーも出てくるなど社会現象も様々ですが、まさにジビエはその双方の課題の解決の一助にもなる、

加えて、ジビエは天然モノで、その赤身肉は、高たんぱく低脂質と人間の健康にもよい・・・

今、富裕層ではジビエが静かなブームになっているようですが、ブームなど関係なく、未来社会に向けての課題解決(害獣被害問題、環境問題、食不足問題、健康問題・・・などなど)につながっています

セトレがジビエ専門店を経営することで、お客様にも良質な食で満足を得て、かつ、その発展が社会問題の縮小につながる

姫路セトレでも、大規模リニューアルを計画していますが、それは店舗を改装し、綺麗に、そしてスペック力を上げていくことで価値を上げていく(1.0)・・・だけでなく、そもそもそもそもセトレが宿っている広峰山が、山としての管理が長年あまり施されていなことで、山が荒れている(専門家によれば、山が死んでいる!)という衝撃的な言葉を伺いました

まさに、山の保全等を私達なりで出来る活動をしていく大義をつくって、いこうと考えています

それも私達の姿勢の表現です!(2.0)

山や森という社会的共通資本を大事にしていく、もっと山の保全に関わる関心を持ってもらうために・・・という大義を発信することで「だったら(そんな活動している)セトレってホテルに行ってみよう(そんな会社が製造しているカヌレを買ってみよう!)」・・・そんな動機が感化出来たらまさに事業の成長と社会の課題解決がつながってきます

年始にミシュラングリーンスターの獲得を目指そう!と言いました!

ミシュランは言わずと知れた、星!・・・それは料理の質で1から3の星の称号を与えられそれが店の価値を表します。

受賞する店はある意味そこを目指したり、誇りにするところが多く、そのために自社(自分)の技術を研鑽していく・・・というモチベーションになっています

一方このグリーンスターは、決して料理の質を評価しているわけではありません!

解説にはこう書かれています、、

近年、地球環境の保全や持続可能な未来に向けた動に世界が注目しており、ミシュランガイドもこれらの活動に関を寄せています。食材の生産から消費、調理法、レストランの経営方針に至るまで、食と地球環境の保全は密接に結びついています。私たちは持続可能性のいガストロノミー、ひいては持続可能性のい社会に向けて取り組むシェフやレストランを応援したいと考えていま

条件はただひとつ

ただ一つ言えるのは、それらサステナブルなアクションは、食事をとおしてゲストが体感でき、周りに影響を与え、模範的である必要があります

 

まさしく、これは店の姿勢に他なりません!

従来のミシュランが1.0だとしたら、グリーンスターは2.0・・・

1.0の延長上に2.0があるわけではありません!

次元の違う概念です!

セトレのアップデートは、姿勢、思想、理念、考え方・・・それはひょっとすると「生き様!」ともいえるかもしれません!

これは極めて主体的で主観的です・・・すなわち、「俺(私)・・・何やりたいの?、なぜそれやりたいの?」という「自分への問い」、その自らの問いかけにしっかり向き合う行為です。

当たり前ですが、そこにライバルはいません・・・対峙すべきは自分自身

誰かと競争や比較を必要もない、ましてや答え合わせをする必要もない、

まさにアイデンティティ(自己存在意義)を磨くこと!

「SETRE2.0」は私達が自らに宿る姿勢、思想、理念からの「問い」を立てていくことから始まります

この「姿勢を質す」は会社ないしは私自身は勿論のこと、皆さん各々も考えてみてもらいたいテーマでもあるのです!