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MVV (ミッション・ビジョン・バリュー)

ホロ社の27期がスタートしました!

恒例の期初挨拶で各事業所の目標や意志表明が行われていました

私からは昨年度の結果振り返り、また年始・期初から発信し続けている「セトレ2.0」(値打ちの伴う値上げと、人件費を上げて人件費率を下げる実践)の話

そして、この表題にある「MVV」の話をしました

ミッションとビジョンの違い、最近ではパーパスという概念も出てきて、その違いは何なのか?

ビジョンとコンセプト、ないしはバリューとの違いは何なのか?

色々区別がつきにくいかもしれませんが、私はこのように捉えて整理しています

企業理念は、「企業はなぜ存在するのか?なんのために事業活動をするのか?」

いわゆる信念や不変的なもの・・・つまり「会社の根っこ」を言い表すもの

そういった意味でホロニックの理念は社名そのもの・・・

「個(従業員)と組織(会社)の有機的調和の実現」・・・

それがホロニックの創業以来変わらない普遍の概念です

ミッションは「企業が社会に対して果たす使命」、換言すると

「わが社が社会で実現したいことを言い表したもの」

すなわち、主体は「社会」です、

「こんな社会になって欲しい、こんな社会が実現出来たらいいなあ」という軸

だから、私がこの会社で実現したいのは「よりよい社会」

ホロニックが定義する「よりよい社会」とは「いきがい、やりがい、働きがいに溢れる社会」

いわゆる、この世が「人々が、甲斐(かい)を持って生きていける、甲斐に溢れる社会」になることに貢献していくことを使命として掲げました

ビジョンは、翻って主体は「会社」です、、、

まさしく「私達が目指していく理想的な姿、願望、実現したい状態を言い表したもの」

「こんな会社にしていきたい!」という意志

それが「つながりつなぐコミュニティ創出企業」を目指す・・・

ということです

私達は、現在、ホテル業、ブライダル、レストラン、ないしは物販業、コンサル業といった対面接客サービス業という分野を主力の業態にしていますがそれは目的でないのです

その源にミッション、ビジョンがあります・・・そこには業態を記したものはありません

ホロニックのミッションやビジョンには創業した私自身の原体験が反映されています

なぜ、「個と組織の有機的調和」が大事なのか?

なぜ「いきがい、やりがい、働きがい溢れる社会創り」に向かっていくのか?

私自身が物心ついた頃に父親が経営者であったことは私の人生に大きな影響を与えたかもしれません

事業を創っていく、新しいモノコトを生み出していく・・・

あまり直接薫陶めいたものを受けた記憶はないのですが、事業というものに興味関心を持ったのは学生時代の頃からなのだと思います!

その頃から朧気ながら、将来事業を起こしたい!と自然に思うようになっていたような気がします!

起業家の類に憧れを持つ中で、金融というあらゆる事業の血流に関わる業界に飛び込みました

実際に社会人になって、大企業に帰属している際に感じた体感は、、、、

なぜ前途洋々として入った会社、そして社会人になったのに、世間体的に優秀と言われたような人達が、経年すると、希望や願望、夢や期待が薄れていく人が多いのか?

勿論そのような人ばかりではないのかもしれませんが、私が最初に入った会社では、そう感じさせる先輩,同僚が多かったのです

仕事が終わって帰路につくのが新橋界隈っていうのもいけなかったのかもしれませんが、サラリーマンの愚痴のはけ口みたいな空気が飲み屋などでまん延しているシーンを目の当たりにしていました

学生の頃には見当たらなかった・・・つまり前途洋々に希望に溢れた優秀な人達が変貌していくのは会社組織風土の問題なのではないかと思うようになりました(社会が悪いのではないかというところまでの視座はありませんでした)

かくいう私もその渦中に入って思い、悩み、迷いまくって腐りそうでした

その頃から、考えていたのが「人がいきがい、やりがい、働きがいを持てると会社、社会ってなんだろう?、そんな甲斐を持てるようになれば職場環境もよくなり、きっと会社の生産性も上がるのではないか・・・」でした

最近「WELLBEING」という概念や言葉が出てきていますが、私が思うに、まさにこの「甲斐」こそがWELLBEINGだと感じています、、、

その後、創業したばかりのPDS社に移り、そこでは主体性を発揮することだけが拠り所でした

創業間もない駆け出しの会社で社員もいないわけですから、自分がやることなすこと、考えることがそのまま会社として反映していきました!

これは私にとって水を得た魚のような心地で働けた時間でした

そしてホロ社を創業して考えたこと・・・前職の社長は高校時代の同級生ということもあって、そこにはいささかライバル心のような感情もあったのでしょうし、同志として同じ目線で切磋琢磨していたつもりでした

しかし、それは「つもり違い」・・・いくら同志と言っても社長とNO2の距離は、NO2と一般社員との距離よりデカい・・・それが社会の評価であることに気付かされました

加えて、私にはない極めて強い個性(パーソナリティ)・・・これをカリスマ性と言うのでしょうけど、それは圧倒的でした・・・今でもそう思えるくらい稀有な人だと思います

強烈な個性は、時として軋轢も生むので、当時社員の定着はままなっていませんでした

その体感から、私がホロニックを設立した時にどんな会社にしていくのかを思案する中でまずを持って考えたのは、個性的、主体的な個の集団にする・・・ということ

経営者として発揮する(できる)私の力は、「求心力」でなく「遠心力」であるとマインドをセットしました

個性的でもなく、カリスマ性もない、いわゆる普通の自分が、カリスマ性ある人でないと出来ない(だろう)コトを成していくのであれば、社員である個が自律、独立した発想を持っている、そしてそれをつなげていく触媒のような役割を私自身が果たす

それが、私のような凡庸な人が、会社をこの先、存続、発展させられることの出来る唯一の理由なのではないかと思ったのです

まさに「個と組織の有機的調和」を実現することがこの会社の存在意義になると考えました

それに相応しい意味を持った造語が「ホロニック」と言う言葉でした

だから、ホロニックの社名そのものが企業理念ということです

ホロニックが、今行っている業種(ホテル、ブライダル、レストランなど)は、それありきでつくられたものではありません

当時、ブライダル業は行っていましたが、それに固執していませんでした、

ブライダルは素敵な仕事ではありますが、一過性のイベント…結婚式の日をゴールにしてお客様との関係が断絶される…せっかく半年もの間、関係を育んできても、挙式日で終了

せっかく築けたご縁や関係といった「つながり」、何なら生涯顧客として蓄積出来ないものだろうか、、、という観点でブライダルの仕事を捉えていました(今でもそう思っています)

そう言った意味で、ホテルという舞台装置は大変都合がよい・・・

挙式を挙げた人達が、また来る、来たくなる理由がある・・・

そうすると「つながりがつながる」これを実感したわけです

地域の生産者にしても、地元に根差しこだわりを持って活動していても働き手が来ない、大量生産大量消費の供給システムから「ならでは」の個性が発揮しにくい、、、

そんな受け皿としてホテルという舞台がある、

ホテルとしても数多ある周辺競合施設との違いを出していくには「ならでは」が鍵なので、「そこに来たならでは≒地元の特徴、個性」が肝になる・・・

それを引き出す活動を双方がしていくことで、存在意義を実感することが出来る

どんなビジネスであっても、軸点はあくまでも「つながり」を通じて、人の生きがい、やりがい、働きがいに溢れる社会創りを探求していく

それを実現していくには「コミュニティ」という概念はとてもフィットしました

当時、コミュニティという言葉の和訳は「地域共同体」という言葉が出来てきました

今や、SNSの隆盛によってコミュニティという言葉の概念が広がっていきましたが、私的に言えば「つながり」です

かつての「つながり」は血縁、地縁、ビジネス縁といったリアルな関係性しかなかった、

しかし、今では「知縁」といった共感、共鳴といった価値観でつながる関係性を築くことが主流になっているのではないでしょうか?

便利で豊かな世の中になったことで血縁、地縁といった強い関係性の機能の役割?必要性?が希薄になっていく傾向です、、が、かといって、人々がそれを求めなくなったわけでもない、むしろ知縁的なつながりがインターネット、SNSの登場から劇的に広がっているのではないでしょうか?

つながりの濃度は濃くないけど、「緩やかな連帯感」はむしろ蔓延していっています

ホロニックはホテルという業態を営んでおりますが、それはまさしく「つながりつなぐ舞台」

物販をやっていますが、それも「つながりつなぐツール」

そういった意味で、私達が営む業態はメディアという手段といっても言い過ぎではありません

目的は「つながりつなぐコミュニティを創出する行為」

それはお客様と私達、、お客様同士、またはお客様と生産者さんなどの地域資源な人々、はたまた私達(従業員)同士、、、共感を軸にその関係性や絆が深まっていくことで、関係する人々の生きがい、やりがい、働きがいが高まる、、、そんな高揚された人達に溢れる社会はきっと「よい社会」だと思います!

バリュー、コンセプトは、ミッションやビジョンを実現していくために、社内で共有しておきたい「価値観や行動指針」を意味します

ビジョンが会社の実現したい未来を指すのに対し、バリューはその未来を実現するための具体的な「手段」となります。

それがこの3つ

「地域資源を企画編集する」

「主体性と主体性の応援」

「普遍的(国を越えても時を経てもよしとされる)商品、サービスを創出する」

地方、地域の独自の資源を守る生産者さん、担い手さん、などの地場産業、伝統産業は地域の宝です

地方創生と言われて久しいですが、地方の活性化は都市のマネ事をするのでなく、独自性を引き立たせる、そのためには、企画すること、編集すること、その一旦を担えればと考えていきます

主体性こそが、創業以来大事にして求めてきたことです、そしてそれを応援していく風土を築いていく・・・この循環機能を早めたり、強めたりすることで「甲斐」を引き出していきたい

とかく、人は流行になびいてしまいますが、時代の流れに柔軟である一方、流れに屈しない強い志も必要ですから、常に視野や視座を高くして、つまり時を経ても、国を越えてもよしとされるモノコトを創っていくという姿勢が大事

ホロ社四半世紀を経て、改めてこのMVVを見詰め直してみました

創業当初からの思想は何も変わっていません、

やり方は変わっても、あり方は変っていません

それを言葉として整理していきました

これを是非改めて皆さんでも、このホロニックに居る意味を考えて欲しいと思っています