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入社式

今月3日ホロニックの入社式が執り行われました
新卒採用を開始して20余年、今年は精鋭5名がホロニックから社会へ出ていきます
そこでお話した内容を少し振り返って文字にしてみました

昨今、VUCA(不透明)の時代などと言われ、今や戦後最大の危機は10年に1度くらい、10年に一度の非常事態は毎年のようにやってきています。考えてみたら、私が社会人になった今から約30年くらい前、バブルが崩壊し、20年くらい前にリーマンショックやNY同時多発テロが起き、10年前には東日本大震災、原発事故が世界を震撼させ、3年前はコロナ、そして昨年はウクライナ戦争・・・

まさに世紀の有事が毎年のように起こっている・・・つまり「想定外が常態化」しているわけです

誰も予測出来ないようなことは、それこそ事態を想像することなど出来ないわけですが、しかし、(予測不能なことが起きることが普通だと)想定しておくことは出来ます

それは心の準備、ないしは、自分自身の意志を整えておくということだと思います

ホロ社の業態において振り返ってみても、セトレを始めた2004年の頃からインバウンドが年間600万人からコロナ前までの2019年で3000万になる(15年で5倍)などと当時想像できない(というかしようもなかった)ですし、地域密着型コミュニティホテルを標ぼうして始めましたが、地方創生の波みたいなものが出てくるなどは予測出来ませんでしたし、生産者等のつながりつなぐ・・・などの文脈がSDGsの活動につながっていて、それがこんなに広がっていくことなど想像も出来ていませんでした

が、結果的に「先見の明」があった云々みたいなことを言われたりして心地良い?違和感を抱くわけですが、どれもこれも当初想像できていたものではありませんでした

まさしく、予め答えのない・・・というか「たったひとつの正解」がない、もしくは「わからない」

そんな時世であることを感じるわけですが、そこで必要な資質は、創造力や構想力、空想力、ないしは妄想力!!?といったものだと思います

そしてそれらの「力」の源が「センス」なのだと思います

答えのある問いに対して、正確ないしは速く導く技術がスキル(受験勉強や資格とか、知識の取得など)・・・と定義するとしたら、センスは自ら問いに気づき、答えを創り出していく意志の力なのだと思います

時代(≒過去の経験則や成功事象)に合わせていくのでなく、時代を切り拓いていく気概を!

換言すると、「正しい道を選ぶ、探す」のでなく「選んだ道を正しくする」という意志を養う。

ホロニックを選んだ皆さんが、その選択を正しくしていくのはまさに自分の意志だと、私は思っています

すなわち、ホロニックという会社が皆さんにとって正しい(正しかった)かどうかは皆さんの意志に掛かっているということです

さて、私が尊敬しているひとり、前職のPDS社社長のお父上で昨年享年95歳にて逝去された野田一夫先生から当時薫陶を受けた話を紹介します

野田先生は経営学の大家ピータードラッカー氏を日本に初めて(1959年)紹介した経営学者で大学教授として教育者でいらっしゃったわけですが、一方で大学(立教大学観光学部、多摩大学、県立宮城大学、事業構想大学院大学)をいくつも創り、初代学部長や学長を担ったまさにベンチャー学者!でした

先生の言葉で印象に残っているひとつが

「学のある奴は業を興せ、業を興して、学のない奴を雇用する・・・それが最高学府を出た人間の責任だ」と

最高学府とはいわずもがな「大学」なわけですが、皆さんは大学をこの春卒業しました

「業(コト)を興す」ことは会社を興すだけでなく、会社においても出来ることです

そして、もうひとつ

丁度、先生が今の私の年齢の頃、まだ当時駆け出し起業家だったソフトバンク孫社長と出会ったそうです。孫さんが皆さんの年齢くらいの頃です

その駆け出し起業家にこう語ったそうです

「孫君、夢と志の違いがわかるか?・・・」と、その問いにドキッとしている孫氏に次に伝えたのは

「夢というのは漠然とした個人の願望、車を買いたい、家を持ちたい、などの個々人の未来の願望、でもその個々人の願望をはるかに超えて多くの人々の夢や願望を叶えてやろうじゃないかという気概を志というのだ!夢は快い願望だが・・・志は厳しい未来への挑戦だ・・・だから志と夢とでは全く次元が違う!だから君は夢を追う程度の人間になってはダメだ!志を高く持て!」とおっしゃったそうで孫氏は今でもその言葉を心の支柱に経営をしているとの話を聞きました

皆さんも、このホロニックという会社に入って意志を持って業(コト)を興すという気概を持ってもらいたいと思っています

「会社に貢献する」・・・のでなく、「社会に貢献すること」、それがひいては会社に貢献します、

なぜなら社会と会社はつながっているからです!

当たり前ですが、社会性のない会社はこの世に存在することは出来ません、

一部、反社会勢力という組織が存在はしていますが、そこに社会的意義はありません

だから、会社の活動は自ずと社会に貢献することで維持、持続するのだと思います

そして、皆さんがこれからホロニックに入社したら、おそらく確実に早かれ遅かれ「壁」が出てくると思います。

それは「思い違い」が生じるからです、そしてその「思い」は、ほぼ「思い込み」や「願望」「期待」などです、

私も含めて誰もがそうだと思うのですが・・・

(会社に)希望するから絶望する

(会社に)期待するから不満が出る

(会社に)依存するから不安になる

この会社でこうなりたい、こうしたい・・・これは願望です、願望することは悪いことではありませんが、それは自分自身の望みに過ぎません

会社に貢献したい・・・と意気込むことも大切なことですが、それは社会に貢献することのプロセスに過ぎません

だから、この会社で〇〇する!・・・でなく、この社会でコトを興す、そのために会社を利用するんだ!そんな風に考えて欲しいと思います

ホロニックという企業に入社された皆さんに今日から期待することは

社会に対して、社会の中にいる自分に対して自らの存在意義を問い続ける、そして問い始めるスタートにして欲しいと願っています