「つながりつなぐ=コミュニティを届ける」
春先から続くコロナ禍で大きく変化する世の中を日々感じています。
外出、外食、出張自粛から緊急事態宣言のうねりが終わったかと思えば、また感染者数も現段階(8月初旬)でも増え続け、先行きの見通しがつかない状況が続いています。とりわけホロ社の本業業態でもあるサービス業、とりわけホテル、飲食、ブライダルといった業界は直下型でダメージを受けています。総じて、「ハコモノ」と言われる業態、、それは「集客装置」すなわち「集客することでビジネスが成り立つ業態」が大変厳しいわけです。なぜなら、「集まること」が悪とされ、“隔離”ないしは“ソーシャルディスタンスを保つこと”それが命を守る行動であるとされる風潮が蔓延しているからです。
ですが、プラチナ社会という概念を提唱している元東京大学学長・小宮山先生曰く
「ウイルスは隔離すると必ずなくなります、しかし、社会とは何でしょうか?それは人と人とのつながり、共同体です、だから隔離するというのは社会そのものの否定になる」
だから、早かれ遅かれ、この隔離的概念の肯定はなくなってくると思います。
その時期が、ワクチンが出来上がる頃とも言われているので、来年くらいでしょうか?それでも、元通りの社会に戻るかというとどうでしょうか?これ以上は予測の域を出ませんので何とも言えませんが私は、このコロナ禍を機会に、巷でいわれる「NEW NORMAL=新常態」が文字通りスタンダードになると思っています。それはつまり、それまでの社会において、普通や必要(と思って)だったことでもそれが不要、無意味とされるものもたくさんあってそれらは淘汰されていくということです。おそらく、ビジネス社会においては、無駄な出張、宴会、無意味な会議、出勤などはなくなっていくのだと思います。
それに伴い、生活スタイルや生活意識も、より多様化されていくのではないでしょうか。
ホロ社に直接関係するところでいえば、おそらく、法人の宴会などは今後、施工の数も、参加する人数も、仮に景気がよくなったりしたとしても「単なるお集まり」は減っていくでしょう!中には、知の集積、人的ネットワークを築くための有効な場はむしろ価値が上がるでしょうけど、それもリモートで代用されてしまう程度であれば激増することはないでしょう(逆に言えばリモートで代用できない宴集会は、これまで以上に価値を帯びるでしょう)
結婚式も、参列者の調整などがわずらわしいがために海外挙式にされていたようなニーズや“寿貧乏”などという言葉に象徴される、「無理くり?出席していた(されていた)」ような挙式のありかたは消えていくでしょう、体裁繕うような披露宴も、宿泊施設も、最近増えてきた「ゲストハウス」、いわゆる民泊ですが、、これはまさに「できちゃったホテル」の類ですが、それらも淘汰され崩壊していくでしょう・・・
単なる「寝床」に意味はなくなっていくでしょう!
これらは、コロナの影響で大きく打撃を受けますが、そもそも早かれ遅かれ退場を余儀なくされるものと、逆に輝きを放つものとが二分化されるのではないでしょうか?そんな厳しい見立てをする中、ホロ社としての姿勢や未来の方向性について私自身ずっと考えています!予測や見立てがその通りになることもないわけですが、それでも何かを決断していく、意志決定していくのが経営者の役割ですから、常に、自分なりの予測や見立てを立てながら思考、行動を続けています。
緊急事態宣言の前後、ないしは最中には、「集客」がダメなら、ということで、デリバリーやテイクアウトなどを講じてまさに「集める」(GOTO)でなく「向かう」(TOGO)にトライしていました。今もGOTOキャンペーンなどが政府政策で行われていますが、一方で外出自粛を求めるなど、ほぼ支離滅裂ですが、要は物事の判断は個々人がしっかりしなくてはいけない・・・自律した人間性、人間力、判断力をつけなくてはいけないという警鐘を鳴らされているのだと思います。
さて、その中でホロ社が提唱する「つながりつなぐコミュニティ創出企業を目指します」ないしは「地域資源を企画する」
この短い言葉のミッションに、今の、そしてこれからのホロ社が詰まっているのでないかと改めて思うようになりました。今、様々なトライの中で物販事業を立ち上げようとしています、既にカレーなどは販売開始されていますが、今後本格的に事業展開していきます。そのモノづくりを検証、考証していく際にどこを重要視するのか・・・行きついたところは「世界観」でした。
❖セトレが関わる(主にその地域の)生産者、職人、担い手、作り手・・・の想いやこだわりをモノに込めること
たくさんの議論をする中で、ここはやはり譲れないポイントだったわけです。
世の中、今トレイサビリティ・・・すなわち、物品の流通経路を生産段階から消費者の段階まで追求し明らかにしていくこと・・・つまり出元がどこかがわかることで安心・安全を担保するという概念が一般的になってきています。
しかし、セトレはそんなレベルではありません。誰が?なぜ?それをつくっているのか?こだわりは何か?までを追求していき、それを伝えていく、そんな商品づくりを目指しています。
そして
❖セトレの景色、景観等の過ごしの時間、空間をできるだけ疑似体験できるように伝える
モノの価値は、“そのモノを取り巻く背景”、または“そのモノがあるスタイル”によって大きく変わります。
世の中、とりわけ日本のような物資的に豊かな国では、モノがあふれているわけですから、今後著しく「モノ自体」よりも、「モノを通じたスタイル」が差別性を持つ大きな要因になります。
皆さんがよく知ってくれているホテルとしてのセトレを語る際のポイントにしている
*景色・景観を活かす
*地域資源の発掘、発信、交流
*過ごしの時間・空間を演出する
この3つの条件を物販でも出来るだけしっかり押さえていくこと・・・そこにこだわっていくということで、よそで散々蔓延している物販業の中での差別化を図っていこうとしています。
例えば、カレーやお酒ひとつとっても、それはスーパー行けば売っていますし、ネットでも買えます。
なので、セトレから眺める絶景景色、景観を映像などで眺めみながら思いを馳せ、まるで現地に居るかのようにセトレを疑似体験しながら食するシーンはそのモノの価値をも変えてくれると思うのです。
そこまでいけば、それは「食」や「食物」でなく「食事」です・・・
しかも単なる空腹を満たす食事でなく心も満たす「食卓」です
これって、「つながりつなぐをお届けする」ということではないでしょうか?
先日GCCOが、集客にあえぐ中、田中GMがケータリングなどまさに「TOGO」で事態を打開していこうとしていました。しかし、GCの料理、またはパーティを別場所にお運びするということに真からの強みやコンセプトを感じませんでした。ただ、GCにはコロナでもほぼ会員様が退会しないという現象があり、またオンラインなどの取り組み、テイクアウトなどでも根強い支持層のお客様がいました。そんなお客様は、GCの何を期待し、応援してくれているのだろうと思っていましたら、やっぱりそれって「つながりつなぐコミュニティ」なのではないかと・・・だったら、お届けするのは「つながりつなぐ」であって、食事、宴席というのはその二次的な意味なのではないかと思ったのです。この、物販にしても、GCのケータリングにしても、またはミールキットなどのデリバリーなども、お届けするのは「つながりつなぐ=コミュニティ」なのではないかと捉えていくと合点がつきました。
それはそもそも集客施設としてのホテルもそこをうたっているわけです。そんな試行錯誤の連続の中で見いだせたことは、ホロ社は益々「ホテル」という集約装置や物体を運営するだけの会社ではないということでした。
ホテル業でもあり、物販業であり、ファンコミュニティ(会員)業だと。
そこに共通しているのは「つながりつなぐ=コミュニティをお届けること」まさに目指すべきところは「コミュニティ創出企業」なんだと実感しました。改めてここにぶれずに進んでいくことに間違いがないことを確信しています。