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「ポスト大騒動!」

3年余り繰り広げられたコロナ大騒動が終焉に向かっている様相です

ようやく平時になる・・・そんな喉元過ぎれば熱さ忘れられるほど単純な時勢でもないと思います!

VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代といった言葉まで出てまさに不透明な先行きがこの先も常態化していくことを想定しておくことの方が無難です

私たちの業態・・・ホテルとか物販とか、いわゆる消費者直結ビジネスをする者にとって、このコロナ禍を境にして不可逆的になったのは、様々な原材料費、そして人件費といった私たちにとって価値を生み出すために必要不可欠な原資が上がったこと、そしてこれからも上がり続ける(少なくても下がることは考えずらい)だろうということです

そして人材不足・・・コロナ禍では、とりわけホテル等集客施設の現場では働く場所や時間(機会)が無くなったことでそれまで従事していた人の不安も蔓延し、意欲も削いでしまい、その結果、回復基調になっても戻ってくる人が減退してしまいました。

商売(ビジネス)は、本来、需要を生み出すことが出来ず、つまり魅力や価値が消費者から評価されずに事業撤退や廃業に追い込まれることはありますが、今後、「需要や市場性はあるのに人材不足から商売(ビジネス)が出来なくなる」ということが起きてくる可能性があります

景気がよい場合は、インフレ基調、つまりモノ(コト)の値上がりが起きるわけですが、そういった意味では今後、日本の観光業はインバウンドの増加に伴い需要は上がってくるでしょう

そして、集客需要が高まっていくとその受け皿ではあるホテルの需要も当然上がります

仮にホロ社のコンセプトにしているローカルツーリズムを主体にした業態であったとして人の往来が増えることによって好影響を受けることになるでしょう

そうなった場合、人材不足、それに伴う人件費の高騰という現象が起きるのは必然です。

人材不足に対応するには・・・ドンドン採用活動を進め、給与条件なども上げて人材を確保するという行動をするのが常套ですが、いわずもがな(採用費用も人件費も)コストも上がります

前提としてもっと考えなくてはいけないのは、会社(ホロ)や施設(セトレ等)の魅力を上げることです、魅力があるところに良質な人材が流入してくるのは当然であって世の常です

加え、人材ひとりひとりの所得を増やすことでやりがいや働きがいの一旦を保ち、定着してもらうことが肝心になります

サービス業にとっての最大の経営原資は「人材」ですから、良質人材の定着こそが商品やサービスの品質を高め続けることになります

だから、今年に入ってからの期初挨拶でも闘魂塾などでもお伝えしている「値打ちを上げること」

そのためには「値上げ」は必須であると唱えている理由はそこにあるわけです

昨年亡くなった経営の神様と言われた京セラ創業者・稲盛和夫氏の経営12か条という項目に「値決めは経営」とあります

「どれほどの利幅を取った時に、どれだけの量が売れて、どれだけの利益が出るのか予測するのは非常に難しいことですが、自社の製品(サービス)の価値を正確に認識した上で量と利幅が極大値になる一点に求める、それがお客様にとっても会社にとってもとてもハッピーになる状態でなくてはいけない」と言っています!

ここで大事なのは「予測するのは難しい」そして「自社の製品(サービス)の価値を正確に認識する、」・・・これを解き、体現するのがまさしく「経営」でありそれを一番に担うのが「経営者」

お客様の「欲しい」を高い値にあげていくこと、それは至難の業、だから現場でお客様の生声だけに翻弄されず、自社のサービス品質をしっかり認識しながら高めていくことが経営、すなわちそれがマネジメントの役目、役割ということです

(よくマネジメントというと「人(部下)を管理すること」ないしは、チームをつくること、チームワーク(一体感)を高めること、だと考える人がいますが、それは手段のひとつ、というか目的のための役割やプロセスの一種です。)

そういった意味でも、ホロ社においての最重要といってもいい課題は「マネジメント人材」

GMとかマネージャーといった肩書を持つ人は、文字通り「マネジメント」を遂行する人ということですから、必要不可欠な資質です

今後ホロ社内でもそのマネジメント役割を求めていく人材が出てくることを期待して「GM代理」という制度をつくりました

これは役職というより、GMや事業統括を担う人材のステップ・・・虫に例えると幼虫と成虫の間に「蛹(さなぎ)」というプロセスがありますが、まさにその「蛹」・・・それはいわば期間工なので、そのチャレンジ制度です

そこで改めて自推した参加者の皆さんにお伝えした要点は2つ

知力を上げること

これは、視座を上げる・・・つまり「視ている座(点)を上げること」・・・つまり大局でモノゴトを俯瞰してみる目を養うこと

そのためには、自分の領域を取り巻く環境に関心を持つ、かつ、領域以外(ブライダルとかサービスとかホテル業とか)にも興味を持つこと

視野、視点を広げることは

野球に例えると、打者という立場の人の役割は「打つこと」ですが、それ以上に「塁に出ること」(デッドボールだろうが、振り逃げだろうが・・・)それ以上に「点を取ること」。それ以上に「勝つこと」、それ以上に「強いチームにすること」それ以上に「観客収容を増やして収入や収益を増やすこと」です

投手という立場の人に役割は「投げること」ですが、それ以上に「速い球を投げられること」、それ以上に「三振を取ること」それ以上に「打ち取ること」それ以上に「勝つこと」、それ以上に・・・は、打者と一緒です!

つまり、チーム全体にとっての共通認識であるべき「勝つこと」から「強いチームになること≒魅力あるチーム」から「集客≒収入力のある事業」にすることが「マネジメント」の役割で、その手前は必要な役割であることは言うまでもありませんが(打つ人、打てる人、投げる人、投げ切れる人がいなければ試合にもならない)、目的のための手段であり、その手段を講じて目的遂行のための視点、視座を持つことがマネジメント人材の役割

そのためには、基本的な基礎知識、そして自分を取り巻く様々な環境について興味、関心を持つことは、必要不可欠条件ということです

よいプレーヤーが、よいマネージャーになるわけではありません・・・そこには大きな溝があります!それはスキルや経験値の延長線上によって飛び越えられるものではありません

目線、志向、ないしは視点、視座を変えなければなりません、

なので、逆に言えばよいプレーヤーでなくてもよいマネージャーになる可能性もあります!

 

責任を考える

責任は英訳すると「Responsibility」これを分解すると「Response(応答)」と「Ability(能力)」・・・

つまり「応答能力」です

これは会社に対して応答すること・・・つまり会社は業績によって未来が左右されますので、それを構成する組織やチームを守る責任があるということ

そしてそのチームを構成するメンバーに対して応答すること・・・

組織やチームを構成する部下の評価(給与等)を決める、つまりスタッフを守る責任があるということ

それって、すなわち、社会的責任、つまり自分以外の何かに責任が掛かってくることに対する強い意志が必要だということです

これまで目的だと思って仕事をしていたことを、手段に置き換えなければいけません

これは言うのは易し、するのは難しです!

そう、難しいのです!しかも、スキルとか経験値があまり関係ない

だからこそ意志とか覚悟が必要なのです!

あっさりいって「気概」です

会社というのは、当たり前ですが、社長は勿論のこと、気概のある集団であるほど、強く、そして魅力があり、社会的評価も高くなります

この3年に渡っておきた大騒動の後、こんな節目にこそ、本当の力(本領)が会社にも個人にも求められる、

それは幕末、戦後、バブル後、震災後・・・など歴史の上で起きた大騒動の後を振り返ると明らかなことです

騒動の後に伝説が生まれる、レジェンドが生み出されています

今おかれているホロ社、そしてその組織を構成する担い手である皆さん、その中で気概を持ってこの状況に向き合える人は伝説をつくれるかもしれません

社会(自分以外のなにか)に影響を及ぼせるアクションを気概持っていきたいと思っています