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「闘魂塾始動」

コロナによって休止されていた「闘魂塾」が今年から再開になりました

リモートが常態化したことから世の中にある会議、講演といった催しがリアルで開催されることの理由が減少しました

デジタルが進化すればするだけアナログの意味や意義が薄れるといわれますが、逆にデジタルが進化すればするだけアナログの大事な部分が、それまで以上に必要とされるような感があります

それって一時ほぼこの世から消えていった?「レコード」が復権しだしたり、デジタルゲームが隆盛な中、ボードゲームが密かに?ブームになったり、という現象とも関係しそうです

便利、ないしは役に立つとは言えない製品や道具が面白がられているのは、その対極にある情感や意味の奥ゆかしさを生活者が求めているともいえるのだと思います

ということで、これまで普通だったリアルの集まりの類も、「意味を問われる」ようになってきて、意味意義があればこれまで以上にありかたの必要性や重要感が増してくると思っています!

さて、そんな中で再開されたリアル闘魂塾

考察していきたいテーマは「値打ち」

そしてお題は「この世にセトレは必要か?」です

年始に「嬉しいホテル」という「嬉しいという情感」には「手≒人」が介在しているという話をしました、

ホテルを「楽しい(場所)」であることを越えていくには「嬉しい(触れあい)」が要る

そして、「触れあい」こそ「人≒手」なくして起こりえない情感だとお伝えしました

手仕事、手作り、手間ヒマ、手作業、手編み、手もみ・・・手が掛かる・・・手打ち麺!

「手」こそが「嬉しい価値」の源泉ではないでしょうか。

言い換えすると「by name」(固有名詞で呼ばれる・・・つまり指名される)、

ないしは「余人に代えがたい人・・・」これがホンモノの価値、というか絶対的競争優位の価値であるということです

今後、セトレ(ホロ社)を成長させていくためには、その存在が「社会善」になっている状態を目指す必要があろうかと思っています

それも言い換えをすると「(私が)頑張って世に通用、貢献するようになる・・・」(ボトムアップ=自己実現的)という姿勢よりも「世に必要とされるセトレ(ホロ社)の姿ってどんなん?」(トップダウン=理想社会とは?的)と思考回路(主語を会社→社会)を変えることです

つまり「大局観」を養うこと・・・日々毎日の業務などに忙殺されていたとしても、定期的に思い出すように、この「上から目線」(上段からの目線〉でモノゴトを考えてみる習慣を持つことが大事だと思っています

セトレという業態のホテルを考え、やり始めた2004年頃、「マイクロツーリズム」といった概念は、世の中でもそうでしたが、私の中でも持ち合わせていませんでした、

ホテル業態としては圧倒的不利とされる地方、都市近郊(かつ、観光地でもリゾート地でもない)といったロケーションを選んだ(というかそこしか参入余地がなかった)わけですが、そこで勝つのであればインバウンドはおろか、国内旅行客でもなく、地元の人にどう来てもらえるかに腐心してきました・・・

それを考えて考えて、考え尽くしいかに「泊まる理由のない人に泊まってもらう」にはどうしたらよいのか考える過程で、「その地域ならでは」「地域資源」に焦点を当てることに打開はあると考え、その事業のありかたを見出してきました

なので、ホロ社は、地方創生という国策が打ち出される前から、またコロナになってにわかに言われだしたマイクロツーリズムといった表層的なやり方とは腰の入れ方が違うと自負しています

しかし、それもこれも私自身も日々業務の忙殺の合間に「大局観≒上から目線≒ありかた≒本質的意義」を考える習慣をつける意識を持っていたからだと思います

そしてそれは経営者にとって重要で不可欠な役割と自覚しています

そして今、皆さんと考えたいのは「この世にセトレ(ホロ社)は必要か?」ってことです

「この世」を主語にして、自分(達)を考えるということです。

すなわち、自分(達)の根本的な存在意義、自己重要感、もっと言えば「私(達)がこの世に生きている意味や価値」を意識するということ。

私たちは日々現場に従事していますが、セトレって社会(この地域)に必要?、必要ならばなぜ?どこが?と考えたことがありますでしょうか?

「〇〇のある社会」

この〇〇に入る言葉を考えるとき、普通、理想的、願望的な文言ですが、そこにセトレが入るとしたらどんな社会でしょうか?

普段このようなことを考えることはないと思いますが、いささかの時間を使ってでもこのことを考える習慣をつけていくこと

それがかなうと、劇的に「構想力」「着想力」「空想力」がついてくるはず

「余人に代えがたい」「by name」で呼ばれる人材(会社)になるために必要な資質はこの力を持つ人(会社)だと思っています

さて、今年ホロ社内で言い続けていくべくテーマは冒頭でも掲げた「値打ち」です

「値打ち」のわかりやすい意味は「お値段以上」(ニトリCM風でお願いします)

お値段以上の価値をつくる方法は3つ

その公式は「WTP-C=P」

WTPはWillingness To  Pay、訳して「支払意思額」

つまり(お客さんが)支払いたくなる金額

CはCOST(コスト) PはPROFIT(利益)

方法は、WTPを上げるか、Cを下げるか、その両方か、、、この3つ

昨今の資源高、人件費高騰、といったコストが不可逆的な潮流の中、私はこの「Cを下げる」ことは強烈に至難の業だと確信的に思っています

その努力をしていくことは勿論必要ですが、下りエスカレーターを全力で駆け上るくらい不毛に消耗過多に陥る話だと思います

大事なことは、この下りエスカレータに対して体力をつけて必死に駆け上がる努力を続けるのでなく、上りエスカレータにひょいと乗り換えることではないかということです

そこに気づく力はちょっと上から俯瞰してみる目線を持つことです・・・ちょっとしたことかもしれませんが、日々に埋没していると案外気付きません。

今、ファーストフードやチェン店、量販店といった、価格が同一性ないしはそれが価値を形成している(一皿100円、100円均一、吉野家の牛丼、マクド・ビックマックなど、商品価値が決まっているなど)事業を行っている企業にとって「値上げ」は値打ちを下げます

だから、報道などであるように「原材料費高につき値上げ」という言い訳を申し訳なく掲示しているわけです・・・値打ちを下げざる得ないから謝罪するわけです。

しかし、私たちはWTPを変幻自在!にあげることが可能です

コスト高に便乗して単に値上げするのでなく、値打ちをあげるためにWTP・・・つまりお客様の「欲しい」を高める商品やサービスを創ることが出来るわけです

値打ちをあげるということはそういうことです

もはや、値打ちをあげるための方策に「コストを下げる」選択肢はない、「WTP」を上げるしかない、コストを下げられないなら「値上げ」は伴います

コスト高に伴う値上げを持って「値打ち」を上げる、そのように考えるのが妥当です

WTPを上げて、Cのアップに抗わず、むしろそれを凌駕していくことで、値打ちを上げて持続的利益を確保していく必要があります

持続利益とは長期利益です・・・一時的な短期利益の類ではありません

この「長期利益=持続的利益」は、組織やチームの持続力にもなり、また事業成長の源泉でもあるわけです

長期(持続)利益が確保できれば、当然、人材が定着しやすくなります、安心してその会社に帰属して、かつ様々なチャレンジ機会に恵まれます

利害関係者(取引先や金融機関など)に対しても、いわゆるモテます!

そんな背景で働く環境が築ければ、社員の皆さんの生きがい、やりがい、働きがいも増し続けます!・・・よい人材確保も出来るでしょう

値打ちを上げることは、全てよきことに紐づいています

その「値打ち」を上げるために私たちにとって必要な資質が、上記でも書いた「創造力」「構想力」「着想力」「空想力」といった力だと思います

個々人が、日頃あまり意識していないだろうこの力に少しでも、少しずつでも意識し試し、習慣化させていくことが叶ってくればきっと劇的に会社(人材も!)は変貌していくはずです

経営者の先達に教わった言葉で「企業にとって最大のコストは時代とのギャップ」と聞きました

そして、「そのギャップを縮められる、または広げてしまう・・・その最大の功罪者は“社長!”・・・だから、企業の最大のコストは「社長の頭」だと・・・そのコストに比べると、販売費とか人件費とか、そんな費用は塵ゴミのようなコスト」だと言われました。

これは私含めた世の中の社長にとって厳しい言葉ですが、それゆえに、それが社長の存在意義だということです!

そしてこの時代とのギャップを縮める力もまさに「創造力」「構想力」「空想力」「着想力」・・・・といった類なわけです

この力を高め、ホロ社としては「値打ち」を上げる、そのあかつきには「この世に必要とされるホロ社」に近づいていける

そう信じてやみません

値打ちを上げて、この世に不可欠なホロ社!を目指すために皆さんひとりひとりの「力」が必要なのです