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未来を語らう~後編~

3月のこのレポートで「未来を語らう」の前編として皆さんに発した、コロナにより浮上してきた現状か、価値観の変化、その背景から目指すホロ社の風土づくりについて書きました。その続きとして・・・
では具体的にホロ社の次のステージということでお伝えしていることが
「地域資源を企画するホテル」から「ホテルを舞台にした地域資源の企画編集会社へ」

ホテルという業態は、立地、サイズ、建物の品質(≒築年数)という、「スペック」が競争優位性の際たる価値指標とされています・・・これは「不動産業」的な見方のものでありますが、それがいわゆる「ホテルが不動産業」といわれる所以です(電鉄会社や、大手不動産会社、住宅メーカーなどがホテル業を行っていることからもわかるように)加えて、マーケット(市況)に強く左右される、好不況や天変地異、また季節や曜日変動などによって需給のバランスが変わり、それによって商品(サービス)価値が変わる(同じ商品=客室でもその日によって価格が変わる)という現象が起こる、ある種特殊業種です。つまり、外部環境を要因に左右される業種、それがホテル業です。私たちはこれまでその「ホテル業」という軸において「地域資源を企画する」ということを枕詞に唱えて展開してきて、独自性を出してきました。しかし、これからはそこから踏み出します・・・踏み出すというか、転換します。軸を「ホテル業」から「企画編集業」という軸に変えるということです。これまでは「ホテルが目的、地域資源の企画が手段」、しかし、これからは「地域資源の企画編集が目的、ホテルは手段(舞台)」にひっくり返していこうということです。
まさに「スペック型」から「コンテンツ型」にしていきます。
ホロニックはこれまで本業である「ホテル」があり、それを補完する意味で「コンサルティング」なども行っていました。

この1年で、本業のホテルは残念ながらボロボロでしたが、このコンサルティングはむしろ業況がよかったわけです。
その理由は、本業が厳しくなる同業他社の再生事案、そして、アフターコロナを見据えた新規参入業者の新規開発プロジェクトの受託相談が増えたわけです。それらが増えてホロ社にその仕事の矛先が来た理由は他でもなく、ホロ社がコンサルティング業(会社)でなく、ホテルを生業でやっているからです(コンサル会社であるのであれば、コンサル案件は増えていなかったかも・・・それ、ある意味不思議な現象かもしれません)実践、実装をリスク負ってやっていることが、この事業を創出してくれていることがよくわかりました。そして、セトレはいわゆるスペック型のホテルでなく、地域資源というコンテンツをどう活かすかというテーマに主軸を置いていた、つまりそれは「地方創生」につながるわけで、これはまさに今の「地域課題」すなわち「国難である国策」なわけです、つまり「旬」ってことです。元々立地優位性などがない環境の中で「コミュニティホテル」というコンセプトを追求して活動してきた切磋琢磨、七転八倒してきた結果、それが「差別性」になって社会的評価を得てきたわけです。
ここまでが「ホロニック2・0」です。
この「ホテル業」が本業で、その本業で日々実践によって蓄積されていくノウハウで「コンサル業」という事業に対応しその相互補完機能で収益性(本業)の2本柱になりかけてきました。
そして、さらに次のフェーズは「ホロニック3・0」
それが冒頭記した「ホテルを舞台にした地域資源の企画編集業へ」ということです。


ホテルの現場で培っている「つながりつなぐ」のコンセプト
急先鋒が地元生産者です。しかし、私たちは「地産地消」ありきではありません。その作り手、担い手との関係性を重視しています。つまり、その「人」の想いやこだわりに共感しているかどうか、またセトレは共感してもらえているかどうか・・・
この関係性を築き上げられているかどうかが肝心要!(かんじんかなめ)のツボなのです。
「誰とやるか」が第一で、その誰が・・・ですが、それは案外(大概)近くに居るものだということを現場の皆さんはよく知っているはずです。近くに居る、こだわり、想いのある人で、かつそこに共感、共鳴があれば、その場、地域の「らしさ」が引き立ちます!
それを企画、そして編集(つなぐ、伝える)する。編集は英語でメディア、メディアはミディアムからの派生語、つまりそれは「中間=つなぎ目」ってことです。であるならば、私たちは、お客様と作り手(担い手)=地域資源をつなぐことがミッション
そのミッションをかなえる舞台として「ホテル」がある。そのミッションをかなえるカタチとしてモノ(商品)をつくって販売していくという事業も理にかなっています。
ホロニックの第三の柱は物販です!
物販業はそれを主語とするならば、モノにあふれた日本国内で言えば成熟産業の極みです。なので、「物販業」を目指すわけではありません・・・あくまでも、地域資源の企画、編集業としての「物販」です。そして私たちは「読者=理解者?=ファン」という顧客を増やしていくことが目的です。
この3つの事業を3本の柱にしていく
これまで私たちは「ホテル」に従事する人を「現場」とよんでいましたが、コンサルも物販も「現場」です。
ホテルを利用してくださった方が、ホロ社が企画した商品を買ってくださる。施設に来館される数は限定的ですが、モノの流通は無限大になります。モノを買った人が、それにほだされて、ホテルの利用につながる。「セトレってホテルだったのですね!」といわれるようになるのが物販を業にまで高めていく上での当面のゴールです。ホテルが、AGTなどからの送客をゼロにして、モノを通じて予約する、ファンによって集客がかなう、これがホテルとしての理想的な有姿です。そして、ホテルや物販で培ったノウハウで、BtoBで社外同業者に向けてコンサルティングをしていきそれが独立した組織、ないしは会社にまでしていく、これが「コンサルティング」の当面の目標になります。それを図にしたら、すべて説明できました!

これまでホテル等の現場で培われた土壌が栄養源になってそこから根を張り、幹が立ち、葉を生やし、果実を実らす、その果実からまた肥しに変え土壌を強くする循環です。顧客=ファンが増えてくることでこの図が大きくなる、というか太くなる(太くなるから大きくなる)これが2021年度から始まるホロ社のX(トランスフォーメーション)です!