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マンスリーレポート

2007年12月

「無限の可能性」

 

2007年も残り僅かとなった今、恒例のごとく一年を振り返ってみました。
昨年の同時期のレポートを読み返してみると、やはり「変化」することを自分に課し、また皆さんに対してもその意識を促すようなことが書いてありました。
「他(人)に矢印を向けない」ようになど、相も変わらず言うこと、思うことは一貫しています。
言っていることが変わっていない自分が、果たしてこの一年自分にとってどんな成長があったのだろうか
皆さんも是非、この多忙な今月ですが今一度一年の総決算の意味でも振り返ってみてください。
「自分は成長しているのだろうか、だとすれば、どこかどのように・・・」
といった具合に・・・
仮に「自分は成長していないのではないか!」と反省?自己嫌悪?に陥る必要もありません。
仮にそう思ったとしたら、そう自覚できたこと自体が進化です。
ところで、何かしら「レベル感」を評価する時に「中の上」と「上の下」といったような表現を使う場合がありませんか?
「あのホテルのグレードや客層は・・」とか「自分の成績はクラスのみんなと比べて・・・」とか
この微妙な評価を下している自分ですが、果たしてどちらが上なのだろうと考えてことはありませんか?
(もしくは「下の上」と「中の下」)
何か微妙な比較のような気もしますし、また自身の捉え方も違うのでしょうけど、一般的な見方をすると全く違うのではないかと思います。(これまた何が一般的かというのも微妙なのですが・・・)
「中の上」、これはつまり「中くらいのグループの中でトップ」
要は、そのクラスの中ではお山の大将ではあるが、そのクラス自体のレベルは大したことはない。
「上の下」は、「上位クラスには属してはいるがそこでは落ちこぼれ」
どちらが ポテンシャル(可能性)があるか・・・
私は、上に行く道筋(具体的な目標の的)がはっきりしている、また、そんな環境から現状に満足しない心境や心情が出来やすいであろう「上の下」のほうが遥かにポテンシャルは高いのではないかと思います。
「中の上」は、その「中くらいのクラス、土俵に満足してしまい、そこに成長意欲は減退し、また大局観が失われていく」のではないかと思うのです。
確かに、自分が上にいることは、周囲も評価しますし、当然自信もつくわけですから、逆にクラスは上位でも落ちこぼれでは自信喪失になる恐れもあることから、如何し難いところもありますが・・
しかし、人には際限のない成長意欲、すなわち「無限の可能性」を秘めています。
成長が止まる場合がありますが、その理由は大概「これでいいと自分で決めたから」です。
その人の“能力”が止まったのではなく“意欲”が減退したというわけです。
意欲が減退した人にあまり魅力はありませんね。
だから「中」という領域に甘んじない方がいいと思います。
自分で「範囲」を決め付けないほうがいいと思います。
チャレンジは永遠に続けていく位の気持ちが大事です。
先日ある企業のトップの方から教わった言葉です
「則天去私」
天に則り、私を去る
自分の私意を捨てて、自然の中で物事を極めようとする姿勢
という意味の四文字熟語です。
そのトップの方は「私をなくせば、則ち天」と説明しておりました。
まさに
「私心をなくせば本質が見える」
「本質が見えれば誤ちが認められる」
「誤ちが自覚できたら修正が出来る」
「修正」、これはすなわち英語で「イノベーション」=「改革」
しかも難しい言葉で「創造的破壊」
単なる破壊や修正でなく「創造的」=「クリエイティブ」
とてもいい言葉です。
私含めて人は、「私心」だらけです、だから「モノの本質も見定められない」、すると「間違いを認められない」
そんなのが人の常なのだと思います。
本質という言葉を「市場・顧客」、もっとわかりやすく言うと「周囲・空気」と言ってもいいくらいです。
そう、あの「空気読めない」、最近の略語で「K・Y」のK、その「空気」です
「他(人)に矢印向ける」のもそれ故だと思います。
私もそうですが、人はよく、人(他人)に対して怒ることがあります。
仕事の出来ない部下に怒り、わかっていない上司に対して怒り、自分の置かれた環境に怒り(嘆き)何せ自分の思い通りにならないときに人は怒ります。
「怒っている自分」を冷静に分析してみると大概は「自己防衛本能」が働いています。
つまり「俺は(私は)正しい・・・のに」です。
その姿勢から自分の間違いを自覚することは出来ません、なので「本質」を見極められません。
従ってそこからは何も変化を巻き起こすことは出来ません。
そう考えるとまだまだ自分自身の未熟さ、また「本当に成長していないなあ~俺」となってしまいがちです。
そんな一方で、ホロ社は毎年表面(おもてづら)成長しています
売上も、それ以上にスタッフが増えています。
組織が成長し、そこでのトップ、経営者が成長していない、とすると・・それは「成長」でなく「膨張」
ですね。
膨張はいつか破裂します。
そういった意味では大変危機感を持っています。
自分自身に対する危機感です!
全国の社内アンケート調査で「社員満足度調査」の集計をしたら「65%の人が普通」との結果だったそうです。
「普通」というのは「(その会社に)関心がない」ということに他なりません。
会社に従事しているたくさんのひとがその会社や組織に対して「関心がない」のが実態です。
それでは適正な企業成長はあり得ません。
最近頻繁に露呈する企業不祥事、歴史ある企業組織までもが次々と話題になりますが、本来根源はそこにあるのだと思います。
“脆弱な組織基盤”
そして組織基盤構築のための最大の資源は「ヒト」なのですから・・・
人の気持ちの結束力がなければ組織は「衰退」もしくは、みせかけだけの成長、すなわち「膨張」です。
ホロ社は急速に進む企業基盤の確立において「膨張」要素は絶対避けていかなければいけません。
そういった意味で一年を振り返ってみて、結局「自己反省」ばかりです。
人間、「無限の可能性」があるはずなのに、その可能性をあえて自分自身で閉ざしてしまってはいけません。
来年はそこに留意して、来るべき組織の成長を支えるべき役割をしっかり果たし、社員皆、ひとりひとりがしっかり同じ目的に向かって進んでいけるように、結束された最強のチームを構築していけるよう努力していきたいと思います。
それが引いては、組織、個人といった「皆の成長」を促すことになるのだと信じて・・・
 
長田 一郎