経営理念

HOME > トップメッセージ > マンスリーレポート

マンスリーレポート

2007年04月

「挑戦し続けること」

 

ホロニック社の10期目がスタートしました。
この10期を迎えるにあたって過去を振り返ってみると、方向性の明確さも当然のことながら、
ほとんどの事業、ほとんどのスタッフがこの3年以内に築かれたものに気付きます。
それ以前の事業の形跡はほとんどなく、その頃会社を支えていた人達はほとんどいません。
では、その消え去られている過去は何も意味のなかったことなのでしょうか・・・・
それは違うと思います。
この、今消え去られている過去の様々な遺物?によって、今のホロニック社のビジョンが形成さ
れていると言えます。
自分の甘さや弱さからたくさん払った授業料、多くの犠牲の元(辞めたスタッフ、関係を悪くし
た得意先、取引先)に「今」があることは間違いありません。
ですので、この過去の体験を会社の、そして自分の大切な資源として心に秘めるようにしてい
ます。(3年以上いるスタッフの皆さんを生きた化石のように思っているわけでは決してなく、
むしろその逆ですからどうか誤解のないように・・・・)
しかしながら、これから先の展開を考えたとき、これまで築き上げてきたものも、これから築
き上げていくものもいずれ「捨てる」決断をする場面があるのだと言うことも一方では言い聞か
せているつもりです。
なぜならば、それだけ「時代が変化」しているからです。
激しい時代の変化の中で、それに追随していくためには常に発想や考えを即座に転換するだけの
覚悟が必要です。
象徴的な事例ですが、10数年前,携帯電話もメールもありませんでした。
それからでも、携帯電話にカメラがついたり、iモード、財布機能がつきました。
一体誰が、事前にそんな時代になることを予測できたのでしょうか。
しかし今や全ての場面において、これらは人が生活する上で常識になりました。
これらがない生活など考えられるでしょうか?
あのドクター中松による画期的な発明と言われたフロッピーディスクすら今やほとんどの人が
使っていません。
画期的な発明から消えていくまでまだほんのこの10 年くらいの出来事です。
何が言いたいのか・・・ と言いますと、
「“時代の変化”を見誤ったら大変なことになる」ということです。
時代とのギャップを放置したら大変なことになる、そんなことを思うと日々頭や体を動かしてい
ないと不安になります。
「ゆとりの時代」と言われる一方で急速に情報化社会が進んでいます。
凄い時代はこれからまだまだ続くと思われます。
そんな凄い時代を迎えて「挑戦」をやめる企業、「挑戦」をしない人はおそらく生き残っていく
ことは困難になると思います。
挑戦というとホロニック社もベンチャー企業ですからこれまで挑戦の連続、そして失敗の歴史を
繰り返してきました。
今年40歳を迎える私ですがまさに8 年前31 歳の時にこのホロ社を立ち上げました。
39 歳の今の私から振り返って見て、その当時の自分に語りかけるとしたら「お前のやろうとし
ていることは危なっかしくてしょうがない」・・・です。
また失敗した過程も振り返ってみると「ほら言わんこっちゃない」といった具合です。
そう考えると今は少しずつでも「賢くなっている」のでしょう。
経験も要領も付いて来ているはずですから、様々な区別や判別も出来ているのでしょう。
だから、今自分がその当時に戻ったらもっと上手くやっていて、今実現していること以上の結果
が出来ているだろう・・・と考えそうなものです。
が、果たしてそうでしょうか
もし31 歳の時、もっとモノをよく知っていて、もっと客観的で、それゆえに「もう少し力を付
けてから遅くない・・・」なんて考えて「挑戦」しなかったらと思うと逆にゾッとします。
今の自分、そしてホロニック社はなかったのではないかと思います。
むしろ「モノが見えていなくてよかった」
失敗の積み重ねがあってよかった、痛い目を見て気付いたことが無数にあった。
そんな風に思います。
そして今でも、色々モノが見えていきている分、新しいことや未経験なことに、ネガティブに判
断するよようになってはいないだろうか?
そんなことを自問自答するようにしています。
これからのホロニック社で決して忘れてはいけない問いかけでもあります。
ホロニック社は「ホテルブランド構築」という新たな未知への挑戦を始めます。
ブランドという概念、モノの考え方もまだまだおぼろげです。
「コミュニティホテル」という、日本で独特の業態、そして過去成功している事例を聞くことの
無い「分野」に焦点を定めました。
新しい産業、新たな業界を築いていくための、まさに今期から一回戦が始まります
決勝戦までいくつの戦いがあって、いつまで続くのかも定かではありません。
しかし、勝ち続けていくための体力、知力、そしてもっとも重要な「気力」を結集して皆ととも
に挑戦していきたいと思っています。
もはや、ホロニック社は「長田商店」ではありません。
小さな池に浮いたボートから大海原に向う大きな船に乗り換えをする時です。
私も皆と同じように、このホロ社の向かう方向をともにし、支え、強く、大きくしていく乗組員
の一人です。
新しい業界を築き、あらゆる生活者=人々を豊かにして、社会に貢献する企業になっていくこと
を目指していきます。
「挑戦」することにハードルや必要な資格などありません。
必要なのは“スピリッツ”だけです。
それだけで充分です。
今のホロニック、これからのホロニックにとって最大のリスクは、資金力でも、事業の失敗でも
ありません。
最大のリスクは、時代とのギャップを埋めていくために行う「“挑戦し続けることを”辞めてしま
うこと」です。
だから「挑戦」はよりアグレッシブに続けます
皆さん個々人が、高い志を持ち、強い精神力を養い、大きな目標に向って「挑戦」し、そして駆
け抜けていく姿を具体的にイメージしていければ確実に夢は実現するはずです。
この1 年もまた皆様どうぞ宜しくお願い致します!
 
長田 一郎