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マンスリーレポート

2016年10月

差別化

これだけモノが溢れた飽和状態の社会になると、お金の価値が上がります。

すなわち・・・・

“モノが溢れた=モノが欲しい!とならない”のであれば消費欲が減退し、お金集め(貯金など)に志向が行きますので・・・

つまり「お金の価値が上がる」(モノを買うよりもカネを置いておいたほうがよいという志向になる)ということです。

逆に“モノが欲しい!”と思うニーズが高いとモノの価値、値打ちがあがります。

つまり「カネを保持しているよりもモノを購買する意欲」が活発化し、つまりは「消費が活性化する」ので経済が潤ってくるわけです。

「景気」は文字通り「気持ちの景色」ですから、消費が活発化することは景気が浮揚するということです

そうすると、カネが流れる(まわる?)・・・“モノが欲しい!”が強いわけですから、極端なことを言えば、お金を借りてでも欲しい、

借りて購入したところで価値がある、

すなわち、、、、、

「お金を持っているよりモノを持っているほうが得!」

となるわけです

そうなると、お金の価値が(モノと比べると)下がります、お金が動くので(つまり借り手も増えるので・・・)、そうすると金融のメカニズムでいえば、金利も上がっていく傾向になります。

本来、金利が上がるとお金を借りる意欲が下がる(逆に言うと預金者にとっては、利子(金利)が高ければお金を銀行に預け、利子が低ければあまり預けても意味がないと思いまよね・・・

わけですが、それを景気指標の中で政府や日銀などが金利を調整するのが金融の仕組みです。

今の時代、ゼロ金利と言われています・・・・実質お金はタダに近い金利で借りれます。

(勿論、多額の負債者には、タダどころかいくら金利を上げても貸されることはありませんけど・・)

利子がかからない・・・・そんな借り手にとってはなんてラッキーな!!(預金者にとってはアンラッキーな!)と思う貴兄!!

いやいや、それでもお金を使ってモノを買う人がいない(少ない)わけです。

お金を預けたい人は、「銀行に預けてられるか!!」と怒り出しそうな状況ですが、かといって何かに投資したり、

そのカネ使って商売してみようか!!みたいにもなかなかなりません!

なぜならば・・・・・「欲しいモノがない」からです。

「欲しいモノがない消費者」を相手に商売するのはかなり至難の業です。

まあ厳密に言えば「ないことはない」(全くないと世の中がまわらなくなりお金の価値、というか必要性もなくなりますので・・・)のですが、

いずれにしても今や欲しいモノは少ない、ないいしは、モノがあふれて不便がなくなってしまっている・・・・

今やモノ売りの代表選手でもある「百貨店」も業界そのものが再編されたり、業界経営者も「もはや売り場よりも、コトを体験できる場を増やさなければならない」なんて言っています

 

従って、消費者向けに事業をしている会社(ホロ社はこの部類に入ります)も、

「どうすれば((お客さんは)買うのか、欲しいのか」を思考するレベルの高さを求められています。

そして日本においては益々その傾向が増してくることかと思われます。

そこで出てくるキーワードが「差別化」です。

よそと同じことをやっていてもダメ、自社独自の特徴を出し、よそとの「差別化」を探さなくてはいけない・・・・

こんな言葉がビジネスの世界では飛び交っている昨今です。

 

ビジネス用語でそれを解決するに必要な資質(概念)を「マーケティング」と呼んでいます。

まさに、今の時代そういった意味では「マーケティング力」が求められるということです。

さてその「差別化」

私も勘違いしておりましたが、いかに「他社との違いを出すか」

私もそれが「差別化」の要諦だと思っておりました・・・がそれは間違っていることに最近気付きました。

よそが何をしているのかを意識を強めていったところで(もちろん、よそが何をしているかは最大の関心を持たなければいけませんが・・・)、

その手を打ったとしても、またその相手、または別の相手、ないしはこれまで相手にしていなかったような「よそ者」がマネをしてくる、

ないしはかぶせてくるとそれは一瞬にして「差別性」が抹殺され同質化されてしまうのです。

なので、本当に図るべき「差別化」の相手(というか対象)は「過去や現在の自分(自社)」ということなのだと思います!

「過去との差別化」には、これまでの「経験則との決別する覚悟」が不可欠です。

経験があることは、モノゴトを進める上では有利であることは間違いありません。

全く料理技術のない人が、独立して料理店を経営するのはほぼ不可能です。

技術を習得し、様々な経験をすることで「出来ることが増える」

「出来ることが増える」ことで「新しいチャレンジできる領域が広がる」わけですから、必ずしも「経験則と決別することが差別性を持って成功する!」とは限りません

成功するとは限りませんが、しかし、経験則が新しいチャレンジを阻害することも多く、過去通用していたことが全く通用しなくなるような時代においては、

過去の経験則が無意味になることも多いわけです。

ここは極めて難しいニュアンスではありますが、、、、、

“経験則”からはこれまでやってきたこと以上のアウトプットは出来ません!

従って、突き抜けたことを実現することは不可能です

「過去出来たこと=未来出来ること」にはなりません。

ここの見極めが大事だということです。

秀逸な経営者の志向は「やる!」と決めてから「出来る条件」を整えようとするとのことです。

しかし、組織の経営者でないマネジメント層は「出来るか出来ないか」を確認してから「やるかどうか」を決めるということです。

全く発想の基点が逆です。

ちなみこれは単に「経営者と経営者でない人の違い」なのでなく「秀逸な経営者と秀逸な経営者でない人の違い」です。

(秀逸でない経営者も私を含めてたくさんおりますので経営者という肩書きを持っていればいいってものではありません・・・

なのでそこはここで共有お願いします)

先日東京都知事を失脚した舛添元知事が言い訳に溢れる前はまだ揚揚と「知事はトップリーダーだ!」など記者の前で息吹いておりましたが

そもそも選挙など民衆の意によって決まるトップが自らを「トップリーダー」と言ってしまうことに違和感を感じます!

こんな勘違いした経営者(都知事も東京都の経営者なのであえて経営者と表現します)も世に多いのも事実です。

話を戻しましょう。

秀逸な経営者は「やる!」という決断ありきで、その後に可能性を模索していくのだと思います。

経営者の役割はこの「やると(ないしはやめる)決めること」なのだと思います。

そして「やる!」と決めたことを「実行可能な手段を考え抜く」ということなのだと思います。

この「考え抜く」ことが「差別化」の要諦なのだと思います。

他社(他者)や過去がどうだったことは関係ない・・・というかそんなことも全て考え抜くプロセスのひとつに過ぎないということなのだと思います。

結局「やる!」(ないしはやらない!)という決断は信念・・・・つまり経営者の考え方の根幹まで通じているということなのだと思います。

出来るか出来ないを考え、やるやらないを決めていくマネージャや担当者の存在も不可欠です。

そもそも「決断する人」ばかりの組織は成り立ちません・・・・なのでそれは役割です。

従って、今の時代、これからの時代も含め「差別化」を強く意識していくことが経営者には求められます。

繰り返しますがその要諦は、他者(社)とのそれではなく、自分の過去と現在との差別化

変化できる力が強く求められているのだと思います。

これだけ生きていく上で、どこの国よりも(ある意味)困らない時代にあるのが今の日本・・・・

しかし、それゆえに、時代や世の中を進化させていくには、これまでにない何かを生み出していくことが求められているような気がします。

そんな中でホロ社も、時代をつくる一旦に大きな希望を持って参入していきたいと思っています!