経営理念

HOME > トップメッセージ > マンスリーレポート

マンスリーレポート

2015年10月

「SETRE」とは何か? 第3章

セトレについてこの2回探究してきました!

まずはその振り返りです。

「つながりをつなぐことが基点のビジネス」であり、それは情緒的理想的なビジョンだけに留まることでなく、事業をしていく上で「合理的」かつ「現実的」であるという考え方を持っています。

戦い方には「空中戦」と「地上戦」がありますが、前者はまさに文字通り上から敵(的?獲物?)を狙って狩猟的に打ち砕く!ビジネスにおいては資本を大きく投下して一気に商売につなげていく戦法、後者はまさに地道に作戦を考えて「1対1」で戦う戦法です!

前者に必要な資源は「カネ」であり、後者は「知恵」です!

前者が「狩猟型」であれば後者は「養殖型」です

どちらが合理的かと言えば、それはその経営者の考え方に拠ります。

しかし、空中戦を挑む場合の参入障壁は「資本=カネ」です!

それが潤沢にあるかどうかで大きく勝負の行方が決まってしまいます。

少なくてもホロ社はその方向に向かうことはしません、というか向かえません。

従って、「地上戦」によって「合理的」と考える思考を持つしかないわけです。

ホロ社にとって、それは「顧客との関係性をつなぐ、深める」ことに他なりません。

そこに揺るぎもありません。

「ReSET+ReVIVE」

目に見えるお客様のニーズに対応、もしくはお客様のニーズを超える感動を生み出すこと・・・

これがサービス産業に従事する者にとっては不可欠な資質です。

しかしそれは「お客様のニーズ」に対する受動的なアプローチです。

私たちは「ReSET」という癒し、心地、和み、過ごしを求めるお客様のニーズに加えて「ReVIVE」・・・・それはまさに「お客様が自ら気づいていないニーズやウオンツを煽る(呼び起こす)・・・・を追及していきたいのです!

「発見!」「気づき」「知りたい、学びたいといった願望」を充たすこと。

その土地に訪れた時に「その地にしかない店、空港や駅などに置いていない地のモノ、もっと言えば地元生活者でも知らない物語」などなど、いわゆる「へえ~」という感情の連鎖をつくることが私たちの大きなコンセプトの柱(にすべき)と思っています。

ホテルという業態には「シティ」「ビジネス」「リゾート」といった業態がありますが、それらは全て「物理的に必要だから存在しているホテル」です、しかしホロ社が目指すコミュニティホテルは「精神的に求められているホテル」を目指しています。

共感とそれに紐づく共同体(共感の輪=コミュニティ)のあるホテルです。

永続的な愛顧客をつくり蓄積していくことです。

私たちは「お客様」という言葉を使いますが、例えばプロ野球の阪神タイガース(巨人でも楽天でも一緒ですが・・・)の世界では「ファン」と言います、「阪神タイガースのお客さん」とは言いません!サッカーの世界では「サポーター」です。

それは、日本語的に言えば「参画者」です!(お客さんは「参加者」です)

参加者に対しては「FOR」(~のために)ですが、参画者は「WITH」です。

そんな関係性を築きたいのです。

空中戦を挑む相手は通常「不特定多数」です、しかし地上戦では「特定少数」です。

私たちは「少数でいいから特定」のお客様と関係を築き、そこからアメーバー式に関係の連鎖が起こることを求め、望んでいるのです。

 

*****

 

これら振り返りから改めて「究極的なセトレのカタチ」とは一体どういうものなのでしょうか?

私がそれを簡単な誰でもわかる言葉で言うならば

「会員制」です。

それだけ聞くと、決して「へえ~なるほどそりゃいい!!!」と思う人はいないでしょう。

なぜなから、世にある「会員制」の多くがうまく行っていないからです。

スポーツクラブもゴルフ場も、会員である理由が「ココロ」ではありません。

会員であるからスポーツやゴルフをやるわけではありません。

決して会員になることを望んでいるのでなく、ゴルフやトレーニングをしたい・・・だけどそこには「会員制度」があるから「会員」になっているのです。

つまり「制度ありきの会員」が横行しています。

いいカタチとは、「共感などによって集まったファンが自然に会員的な集団になる」そしてそれが「会員制」という秩序が生まれてくる流れだと思います。

「会員=ファン」と「制度=ルール」の順番が違っている「会員制」は決してうまく行っていませんし、間違っていない「会員制」は必ずうまく行っています。(というかそんなところは会員制は謳っていません)

今「セトリズム」という冊子を作成しました。

それは従前からある、「セトレの施設や、プラン、イベント案内」の冊子ではありません。

セトレの取組みや活動が紹介されています、またその関係のある人の想いとセトレとのつながりを紹介しています。

私たちは「冊子」をつくりたいのでなく、冊子はあくまでも「ツール」です。

「セトリズム」はいわゆる「会員=ファンをつくり、築き」そして「制度=ルール」にしていくための布石です!

知的好奇心や冒険心を刺激させる何か

世界観や人生観を変えてくれる何か

生活習慣に変化を与えてくれる何か

「人間の内部から変化させる経験価値」を提供していくための活動をしていくのがセトレです!

セトレでは「WELCOME BACK!」イベントを行っています!

結婚式を挙げた方にまた戻ってきていただきたい思っています!

そこから様々なつながりが出来ます(というか覚醒されていくような気がします)

以前お見えになったご夫婦は9年前で舞子セトレで挙式を挙げてくださって、その時の担当プランナーもよく覚えてくださっていました!しかもそれ以降もちょくちょくセトレにお子様連れて遊びに来てくださっているようでした。

私たちが知らぬ間に、その方々によってはセトレは「ReEVERなホテル」になっているわけです。

先日、びわ湖セトレで宿泊のダブルブッキングがありましたが、事前に連絡差し上げて近くの同等のホテルをご案内差し上げましたが、「セトレに泊まりたい」ということでわざわざ神戸舞子まで来てくださいました。

びわ湖ホテルに泊まるつもりが手違いがあったからといって神戸ポートピアホテルに変更する人はまず居ません。

この方も「セトリズム」な方です!

1年前にハイランドビラで挙式を挙げてお泊りいただいたお客様が記念日でお見えいただいた際に当時担当したスタッフのことを持って「彼の給与上げてあげてください!」とGMに(冗談で)お願いしたという話しも聞きました。

「WELCOME BACK!」(お帰りなさい)と言いたいお客様です。

まさにこんな話は現場の中にたくさん転がっていると思います。

私はこんな話をたくさん蓄積していきたいと思うのです。

そしてそれらをいちいちキャッチアップしたいのです。

さらにそれを個人個人に宿るだけでなく、組織として共有したいのです。

そんなことを地道に繰り返していくことで、勝手に「会員化」され、勝手に「制度化」されていくはずだと私は思います。

そしてそうしていくことは決して理想的で、情緒的な想いなのでなく、極めて経済合理的だと思うのです。

信頼ある関係性のある人からの情報は疑いません!換言すると友人・親友からの情報の共感に至る速度は最速です。

共感関係にない友人は基本、それは友人とはいいません。

従って、商いをすることにおいて最も有効なのは「友人的、親友的関係をお客様と築くこと」に他なりません!

ちなみに1人の顧客、10件の受注、100万円・・・などの集客や売上をつくるために有利な方策は100万のカネを使って広告や宣伝に勤しむことかもしれません。

そりゃ100万使える余裕があればそれもありでしょう。

しかし、親友をつくるのは100万あれば出来るというものではありません。

100万円与えるから今から阪神ファンになり変わるという人はいません。

今!今日の!売上のためには「100万というカネ」が有効かもしれません。

しかし、それは今日以降、永続的に顧客、ないしはファン、ないしはサポーターにはなり得ませんことは誰の目から見ても明らかです。

 

*****

 

ホロ社は「狩猟型」でなく「養殖型」のビジネススタイルを目指していきます。

なぜ、定期的に「WELCOME BACKパーティ」をやり続けるのか?

なぜ、アンケートで「近所・未婚・女子」にもらえなく宿泊券を当選させようとするのか?

なぜ、婚礼のお客様の記念樹をやりたいと思っているのか?

なぜ、過ごしの空間があるのか?

 

そんな「なぜ!」をもっと今いるメンバーと共有していきたいと思っています。

そしてこれから時間をかけてでも「これはセトレじゃダメだよね!」「これだったらセトレらしい」という類のことを全員で共有し、共感出来るようにしていきたいと思います。

そこで出てきたい「これ!」というものがまさに「経営理念」に通じるものなのだと思います。

これまで3回に渡って発信してきたことは最低限の「セトレとは?」という土台になるものです。

その土台にさらに上物を積み上げていくには皆さんの力の及ぶところです。

さて次回は最終章にしたいと思います。

そこではもっと原点に振り返って、「なぜコミュニティ」なのか・・・・

それはまさに創業の原点でもあることに触れてより理解を高め、深めていくようにしたいと思います。