2015年01月
「体制から態勢へ」
2015年がスタートし年頭に各部署をまわっていきましたが、そこで話した内容を改めてお伝えしたいと思います。
昨年1年かけて「体制」いわゆる「型」を築いていきました。
まだ整っていませんが、戦える「型」にしてそして今年はそれを実践していく、いわば「戦闘態勢」で臨んでいきたいと思っています。
2014年に行った「型」とは大きく3つ
1つ目は「組織を再編」したことです。
GMなどの中間の役職の権限や責任などを集客し、比較的トップ直轄で迅速かつシンプルな意思決定にしていくために「文鎮型」組織に再編しました。
これは、次の2つめ、3つめを行っていくことをスムーズにしていくことの施策でありました
2つ目は「集中と選択」
これは、「セトレ」ひいては「ブライダル事業」に経営資源を集中するために、子会社を売却し、大阪のホテルからも撤退するなど、ガーデンシティクラブを除くと、ホロ社の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)をセトレに集約しました。そしてテコを入れていく必要不可欠な分野であるブライダル事業の強化に具体的着手できる体制を敷きました。
3つ目は「資本業務提携」
これが1、2つ目の延長にある集大成でもありました。
「セトレ強化≒ブライダル強化」であることは明白でしたので、ここでの提携は「ブライダル専業会社」である必要を感じていました。
ホロ社が「ブライダル専業会社」であれば自力で行うことも考えられたかもしれません、が、やはりホロ社は「コミュニティ型ホテル」という新たな領域を確立していくことが基点になります。
そこを究めていくことを決めたのであれば、そこに必要なコンテンツ(≒ブライダル事業)は、「きわめて重要な手段」として有効かつ最善、最速なアクションをする必要がある・・・・そのことから私の気持ち?都合?(私心や小局)は捨てました。
よく「志と夢の違い」を引き合いに出すのですが、「夢は欲(自分をよくしたいという願い)」「志は願望(世の中や他人を良くしたいという願い)」。
つまり「夢」(私利的)を持つことは勿論大事ですが、それより高次にあるものが「志」(利他的)。
ホロ社は自社ブランドをつくるために不可欠なブライダル事業を土台にするべく施策がこの資本業務提携でした。
結果的に、このトピックが社内外に向けて最もインパクトのあった出来事でした。
従って今でも色々な声が聞こえてきます。
(ホロ社は身売りしたのか?、セトレを売ったのか?、ブライダル辞めちゃうの?とか・・・様々です。)
しかしそういうわけでもありません。
3分の1の株式をノバレーゼ社に保有してもらい、かつ社内の業務に色々メスを入れていくという方策です。
そして、それ以来何が変わったのかというと、今日の段階では
① 中原さんというノバ社からの出向社員が役員として着任してきたこと
② 取引先の一部が変更した(またはこれから変更する)ということ
これが現在レベルの話しです。
従前、取引先である利害関係会社の中でも株主になっていただいている会社もありましたが、今回の措置によっても株主としてホロ社の成長を応援していただくと決断していただく会社ばかりです。
これは大変ありがたい話で、それが本当の私たちの「応援団」なのだと思い感謝しています。
そして今後①②そして今感じている「ブライダル事業に対する危機感、一方で希望」を持って実践してきたいと思っています。
これまでが2014年の振り返りでした。
そして今年2015年、この2014年の「型づくり」から何を実践していくか!ということです。
自社ブランドをつくること、それは今現段階でホロ社の経営資源の中で実現可能な業態が「セトレ」です。
従って「セトレを磨く」ことにホロ社の経営資源をつぎ込むことが最も有効なことだと考えています。
私が考えるに「ブランド」は単なる「イメージ」ではありません。
ブランドは「価値そのもの」でありそれは「無形資産」であり、つまりは「利益そのもの」であり「儲け」です。
「儲け」は文字分解すると「信者」です。
言葉遊びみたいな話ですが、やはりブランド構築の源泉はやはり「信者の数」しかないのだと思います。
私たちの施設で「お客さん」でなくて「ファン」でもなくて「信者」と言える人はどれだけいますでしょうか?
私たちは、私たちの「信者」をつくることが肝心です。
しかし一足飛びに「信者」になりません。
その前に「ファン」その前に「お客様」その前に足を運んでもらえるようにならなければそこには到達しません。
足を運んでもらうには喜んでもらえるような施策をしなくては実現出来ません。
ちなみに今のセトレの構造を確認していきましょう。
舞子を事例にすると、この図みればわかるように売上の7割近くがブライダル事業です。
つまりセトレという業態においては「売上の柱はブライダルである」ということです。
ブライダルにおける客単価は他部署の類を見ないくらいの高単価です。
ここが「ブライダル事業が収益の柱」と言われる所以です。
従って、ブライダル部門のメンバーとしての役割はその「件数を増やす」そして「参列人数を増やす」
ここに腐心していく、つまり売上を上げることを追及していく・・・すなわち「セトレの経済(心臓)」を支えることになるということです。
レストランについてですが・・・・
ここもご覧になるとわかるのですが、ここはセトレの入口を入っていただく方が年間約50000人いるわけですが、そのうちの6割以上がレストランを利用しています。
これも他部署の数を圧倒しています。
つまり「レストラン事業が集客の柱」と言われる所以です。
この多くのお客様の「声」が集客を促していきます。
仮に客単価が低くても、「お客様の数」を増やすことで「ファン化」する人数があがります。
ファンの次が信者です。従って「信者増やす」ための最も有効な業態が「レストラン」です。
従ってレストラン部門のメンバーは、この声(スピーカー)の数を増やす、つまり「利用客を増やす」つまりは・・・「客席回転を上げる」ことに腐心すること。
すなわち「セトレの可能性を高める支え」になるということです。
宿泊についてですが・・・・この利用者は他の利用者と違って一度の滞在時間が長いのです。
また利益率が他部署のそれを圧倒しています。
なぜなら原価の率が低いからです。つまり極論「空気感を売っている」のです。
空気感というのは「心地、快適、リラックス」とか目に見えない時間や空間」です。
そこに長い時間滞在することで、その施設のイメージや印象を決定づけます。
従って「信者を強固なものする」のに最も有効な業態が「宿泊」です。
ここではまさにスピーカの「数<質」です。利用者でなくファンをつくる、増やす。
そのためにはやはり稼働を上げること、かつ単価を上げることです。
従って単価を下げて稼働をあげても意味はありません。
価値を高める、まさにセトレのピカピカ磨き、それは「魅力を高める」ことの活動に他なりません。
これは舞子セトレの事例を挙げましたが他のセトレまたガーデンシティクラブ(客層は違いますが・・・)でも大よそ一緒の構造です。
この3つの業態をひとつずつ見ていくと、世の中にどこでもある業態です。
専門式場、ブライダルハウスという業態もあれば、レストランであれば熾烈とされる外食産業、宿泊もビジネスホテルなど乱立しています。
そしてこの3つが内包している業態もあります。
いわゆる「シティホテル」です。
しかしシティホテルは、これら3つの業態がリンクしていません。
つまり、お客さんないしは利用用途がそれぞれ違うということで乱暴にいうと、違う業態が一緒の建物の中にあるだけです。
内部組織にしても、分業されています!意外にも?連携が悪いくらいです。
しかしセトレはそれが違う!!という業態を目指したい。
お客様も、レストラン利用された方が、また泊まりに来る、泊まりに来た人が気に入って結婚式を挙げてくれる、
結婚式を挙げたかからが記念日などでまたレストランに足を運ぶ、
レストランに来たカップルが結婚式をして、またまた泊まりに来る、親戚や参列者出来てくださった方がまた訪れてくれる・・・・・。
そんな「つながっている」ことがセトレの本領だと思っていますしそれを目指したいのです!
内部組織にしてもそうです。
それぞれの役割は「自立・自律」している、しかしきちんと「協調・調和」している組織構造、
それぞれが相互理解、相互扶助の中でコンセプトを体現しているようになれば、素晴らしいビジネスモデルになると思っています。
そんな「帯のようにつながっている」。
それが理想形であり、それがまさに「ホンモノのコミュニティ型ホテル」なのだと思います。
だから、ブライダルの売上についての興味、関心そして責任はブライダルメンバーだけがとらえればいいというわけではありません・・・
全員が全員、それぞれの役割を果たしながら、全体への使命は全員で共有する空気です。
改めて「信者の数」を増やす、それによって「収益基盤」を築き、その結果自社ブランド、独自のブランドが構築されていくのだと思っています。
そうなると必然的に「働きがい、またやりがいの持てる環境」になるのだと確信します。
この資料を作りながら改めて思ったことですが、上記で「ブランド、ブランド!!・・・」と書いていますが、しかしよくよく考えてみると何をしていきたいのかというと・・・。
「ブランドを築くことでやりがい、はたらきがいを実現する」のではなく
「やりがい、働きがいをつくるためには、ブランド力は不可欠なのでは?」と考えるようになりました!
目的と手段が実は逆ではないかと・・・・
会社にとって重要なことは、ブランドを構築するのも、社長ひとりでは当然できません!、そこに集う仲間たちの叡智の結集によって築かれるのだと思います。
やりがい、いきがいなど持てない人にそれを築くことは不可能です。
結局、充足された環境をつくる意志が経営者である私に求められているのだと気づきました。
いずれにしてもそのようなことも踏まえ「実践」だと思っています。
そして今年焦点にあてた「セトレ」における土台になる「ブライダル事業」
これが「収益基盤の土台」なわけですからそれが「ブランド構築の源泉」
従ってそのブライダル事業を強化するのは必要不可欠なことだと考えています。
そしてその強化する上での「型」も徹底的に再編していく上で、さらに「再々編」を取組みます。
大目的である「やりがい・働きがいのある環境」そのために必要な「組織」そして「社内ルール」も抜本的に変えていきたいと思っています。
今年は舞子セトレ10年目の節目です。
ホロ社の歴史の第一歩になった事業が、ホテル事業であり、創業以来最も長く続いている施設が舞子セトレです。
そして舞子セトレからそのコンセプトを踏襲し、また進化続けている結果、今年長崎で4店目のセトレが誕生します。
それぞれの施設に個性、特徴がありますが、土台にあるコンセプトは全て一緒です。
そしてそれを磨き、進化させ続けることで「良い会社=生きがい・やりがい・働きがいのある環境」を高めていけるのだと思っています。
今年、大きな節目にしていくべく「実践」を徹底的に行っていきたい思います。
本年もよろしくお願いいたします。