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マンスリーレポート

2018年10月

「正解のない時代→自分のコトバを持つ」

10月1日来春入社予定の新卒社員の内定式がありました。

恒例になりましたが私からお話しした内容を文字にしてみました。

昨今の社会テーマとしてパワハラ、セクハラなどのハラスメントに関わる問題が噴出しています。

特にスポーツ界・・・相撲、レスリング、アメフト、などなど

これは私が学生時代の頃の30年ほど前、またはここ10年くらいまでさほど問題にならなかったこと、もっと言えば当時からすると常識的だったこと、

それが常識ではなくなったと感じています。

それまで優秀な指導者として崇められた人が急に加害者に変貌するというのは考えにくいわけでこれは、「人格が変わった」というよりも

「事態が変わった」と見るのが妥当なのだと思います。

つまり、「多様な価値観」の時代になったということです。

つまり、「正解が明確でなくなった」ということでもあると思います。

つまり、「正しいが増えた・・・もしくは正しいことの定義が曖昧になった」ということです。

そんな時代がやってきたあかつきに、これから社会人になる皆さんにとっては必要な資質は、

「正解を探す=正しい選択をするということをしていてはダメ!」だということです。

正解や正しい選択というもの自体が曖昧なわけですから・・・

むしろ「(決めた)選択を正しくする」という意志を持つことが大事!

もっといえば「自分のコトバを持つ」ということが大事ということです。

皆さんは社会人を迎えるにあたってホロニックを最初に働く会社として選択しました。

今後、その選択が正しかったかどうかの答えを出したり、探したりすることはナンセンス!

会社は皆さんの人生にとって絶対的なものではありません。

皆さんの意志を正しくしていける舞台として帰属する会社の類があるのだと思います。

ホロニックという言葉の語源は「個と組織の有機的調和」

「個」とは自立したものです。

自立した個人とは「自分のコトバを持つ人」です。

そんな自立した個が組織になって調和されてさらによりよくなっていく・・・そんな意味です。

自立していない人(会社)、それを目指していない人(会社)、すなわち自分のコトバを持たない人(会社)、持とうとしない人(会社)・・・

これらは俗にいう、身勝手な人(会社)ですか・・・なのでそこから有機的に調和は生まれません。

だから、是非皆さんには「自分のコトバを持つ人」になって欲しいと願っています。

それは新卒で社会人を迎える皆さんだけでなく、今のホロ社スタッフに対しても同じよう願っていることでもあります。

さてよく最終面接で聞かれる2大質問

ひとつは「今後のホロニックについて、セトレなどのホテルをどれだけ増やすのか?」など規模を主体にした今後の展望を聞かれます。

そこを改めて整理してお伝えします。

私は、セトレを増やしていくこと、またそれを「どこに」、「いくつ」、「いつまでに」、ということにあまり関心はありません。

それよりも、「セトレを要請(要望)してくれる街に出店していきたい」と思っています。

その街の価値が上がるセトレでありたいと思っています。

そのためには・・・すなわちセトレが求められるようになる、そのための努力は厭わない、そのために自分達を磨き上げていくことに心骨を注ぎたい・・・

その結果セトレが増えていけば嬉しいですけど、増やすことを目的にする努力には興味はありません。

ちなみにこれ「セトレ」と限定しているわけではなく「自社ブランド」ということです。

そう考えるに至った原体験があります。

それは私が皆さんと同じ年頃のとき、私が新卒で入社した証券会社で感じたことです。

業界大手の会社でもありましたので、俗に言う「優秀」といわれる人が多かったのだと思います。

しかし、彼らも数年経過すると何か魅力が欠けて、入社した頃の輝きを失っていく人が多かったのです。
(勿論輝き続ける人がいないわけではありませんが、わりと多くの人がそうでなくなっていっているように感じました)

私はそんな社内環境の中で、「やっぱり、人っていきがい、やりがい、はたらきがいに満ち溢れえいるほうがいいし、それがかなう会社がいい会社だし、
そんな会社に溢れたらきっといい社会になる」という風に若いなりに生意気にも思っていました。

そしてそれは今でもその頃の想いを持ち続けているのです。

転職して、ブライダルという仕事に巡りあいました、そして飲食サービス、そしてホテル、

そこにあまり脈略はありませんでしたが、人のライフスタイルに関わる職種に就いたことで、よりそれに拍車がかかったのかもしれません。

生涯で最も高額な買い物でもある「ウエディング」では、想い出を糧にしてその夫婦は生きがいややりがいを持続していけるかもしれません。

飲食では、「食事=食べる事」で明日への活力や生きている実感を味わうことが出来る、すなわち「甲斐(かい)が持てるかもしれない。

ホテルという時間、空間を提供するという商いを通じて「甲斐(かい)」を持てるかもしれない。

そこには全て人が介在します。

私達はそんな「人と人とのつながり」・・・そんなコミュニティをつくる、つなぐ、つむぐ

そんなことで「いきがい、やりがい、はたらきがい」を創出することが出来るのでないか

「甲斐(かい)のあふれる会社」「甲斐(かい)の溢れる社会」の一旦を担う会社にしていきたい。

これがこれからのホロ社の目指していくことです、とお伝えしています。

2つめは「入社するまでに何をしておくべきだとお考えですか」という質問です。

皆さん最近話題になった「万引家族」という映画を見たことがありますか??

これは、独居老人、生活保護受給者、家出者、虐待受けた子供、ニート・・・

といった人たちが由縁あって寄り添って万引きをすることを通じて家族のように絆を深めていくという話です。

盗んだのはキズナ!、というキャッチフレーズは秀逸です。

そして私が最も印象に残ったセリフは、亡くなったお婆ちゃん(樹木樹林扮する独居老人)の死亡届出を出したら

役所にばれるということでみんなでこっそり地中に埋めた・・・

その同じタイミングで万引きして子供がつかまりその家族が崩壊、取調べで安藤サクラさんが扮する主人公が死体遺棄容疑を言及されたときに

「捨てたんじゃないよ!拾ったんだ!!」と・・・

虐待を受けたり家出をした心が病んだ人たちを「拾った」と表現しました・・・身震いしたセリフでした・・・

さて、この映画から言いたいことは2つ

ひとつは、今話題になっているモノやコトには貪欲に触れることは大事ということです。

この映画、世界の最高峰、カンヌ映画祭のパルムドール・・・いわゆる一等賞の作品です。

まさに世の中の誰もが知るニュースであり話題です。

私達はライフスタイルに関わる仕事、すなわち人と関わる仕事をしているわけなので、常に時流、潮流、流行に敏感になっておく必要があると思っています。

もうひとつは、触れたモノ、コトに対して言葉にしてみることです。

この映画にしても、その内容にしても、それが今の自分の生活、ないしは仕事などとどうつながっているのか・・・

なせ、どこに感動したのか、そこを常に掘り下げてみることは大事なことです。

この映画、私のコトバで言えば・・・

枯渇したコミュニティ(社会の中での人のつながり)を色濃く、しかも面白く表現しています!

おそらく30年前の日本社会ではテーマにならなかったであろうことが現代社会では大きな題材になっている・・・

これってホロ社の捉える「コミュニティ」(つながり)という事業軸に関係しています。

正解はありません!なので、正解を探す必要もありません。

自分が感じたこと、思ったこと、意志をコトバにすることが大事です。

これを繰り返すことで、自分自身の生き方やありかたが見えてきます。

アイデンティティ(存在意義)が形成されていきます。

そして最後に、

是非、今しか出来ないことを入社までにやって欲しい。

おカネ稼ぐためだけのアルバイトなんていつでも出来ます。

自分の未来につながる何か、今の学びや自分の肥やしになる何か、を意識しながら色々なモノやコトに触れていくことがとても大事なのだと思います。

ここでも、冒頭の話とつながりますが、「自分のコトバを持つ準備をしておく」

これが入社までに心がけて欲しいことであります。