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マンスリーレポート

2018年12月

セトレならまちが開業しました!

約3年半ぶりの新規開業でセトレとして5店舗目になります!

「奈良を紐解き、奈良を創る」というキャッチフレーズにあるように、奈良の地域資源、地域独自の資産などを引き出し、それを表現することに力を注ぎました。

そもそもこれまでセトレとして取り組んでいる活動を忠実に継承していった結果、これまでになく深く、強く地域やそこで従事している方々との出会いとつながりを持つことができました。

このプロジェクトでオーナーでもある隣接する吉田旅館・吉田社長とはじめておめにかかったのが2年半前・・・2016年4月です。

約半世紀ほど前に建てられた「ホテル大和路」をリノベーションないしは建替えの双方から検討を始めました。

当時隆盛を誇っていたであろう修学旅行を主力とした団体旅行を主体とした旅館形態だったことから、その汎用は難しいと判断し、建替えの方針で提案いたしました。

オーナーからは、

「この場所(興福寺により添う由緒ある猿沢池の横)を活かすこと」

「地域の人に開かれた場所にすること」

「働く人が誇りに思える場所にすること」

など、わりとふわったした概念的なことだけがこの跡地で当社を含めた事業を委託する会社に望まれた条件でした。

ただホロニックにとっては、その社風、ないしはセトレのコンセプトに添った方向性と違うものは全くありませんでした。

10社近くあった候補企業の中でホロ社を選んでいただけたのは、まさにご自身の目でホロ社やセトレの現場、スタッフの表情、

振る舞いなどを見て、それに相応しいとご判断されたことでありました。

「地域資源を企画するホテル」というコンセプトも考えが一致したところでもあります。

奈良は、全国でも指折りの観光地でもありながら、宿泊者数や宿泊施設の数は47都道府県でも最下位であります。

従って、これだけインバウンド誘致が盛んに叫ばれる中で、観光業の活性化としてホテルは欠かせないわけですが、セトレはそこにあまり着目していません!

従来のセトレは、観光地の中心で営んできたわけではありません・・・むしろ居住地域・・・

そういった意味では私達の顧客は決して「観光目的ではないお客様」が多かった、、もっといえば「泊まる理由のない人」が対象でした!

いわずもがな「泊まる理由のない人に泊まる理由を創り出すこと」は簡単なことではありません。

観光地や繁華街、ないしは都市駅付近というような人が多く集まる場所であればホテルの存在価値や意義が上がります・・・

しかしそれはハッキリ言えばホテルというか「寝床」(寝る場所)です。

これまでのセトレは、単なる「寝床」をつくったところで泊まりに来てくれる場所ではありませんでした・・・

だから「景色・景観を活かすこと」つまり借景活かしてその体験、体感価値を遡及して来館の動機になるようなうちたてをしていきました!

寝床だけでは来てくれませんから、そこ(館内やその周辺)での「過ごしの充実」が図れるような企画を重ねてきました。

そして、今や都市でも地方でもコンビニやナショナルチェーンの店が並び、すなわち「同じような景色」が並び「一体ここはどこなのか」がわからないくらい没個性になっています!

加え、今の時代、いつでも、どこでも、誰からでも手に入れることが出来るモノに溢れています!

セトレは、そこならではの「地域の資源を発掘、発信」をしてその上「交流を促す」・・・「つながりつなぐ」活動をセトレの最大の特徴として打ち出せるようにしてきました!

その取組み活動は、この数年でメンバー各人がそれぞれの事業所で主体的に実現していく努力をしてもらっています!

地域生産者や従事者、またその地域で活動する方との有機的なつながり活動はセトレのアイデンティティでもあり特徴、差別化要因でもあるわけです。

それを愚直に続けることで「観光産業としてのホテル業」でなく「地域活性化に貢献するホテル事業」になっていると思いますし、

それはホロ社としては正しい進み方だと思っています!

今回のセトレならまちは、これまでになく観光地のど真ん中の好立地であります。

かといって、予定調和的な観光、物見遊山的な旅だけを提供するのでなく、まさに「奈良を紐解く」ことを仕掛けていきたいと思っています!

誰もが知るように奈良の歴史は古いです。

その分だけ有形・無形の資産がたくさん散りばめられた地であります。

私達は、それをたくさん見つけ、拾って、摘み取って、そこに「刺激」「気付き」「元気」を及ぼせるような取組みをセトレとして行っていきたいのです。

人はこの「刺激・気付き・元気」といった「3つの気」を与えられることで、「発見」や「再発見」などが自分の中に入り込むことが出来るように思います。

それが人の「生きがいややりがい」そして場合によっては「働きがい」を高める効能があると思います!

私思うには・・・(当たり前なのですが・・・)、人が生きがいを持って生きる、やりがいを持って生活出来る、働きがいを持って仕事をしている・・・

そんな人に溢れる社会になるときっと「よりよい世の中」になっていくと思っています!

セトレなどの私達が行う事業を通じて、それを叶えることが出来ることこそが、ホロ社の存在意義だと思います。

セトレならまちを開業することで、セトレのあり方が進化してきているように感じています。

これまでの蓄積が進化を促しているのだと思っています

開業してまだ1週間余りですが、県外や域外から奈良を訪れるお客様からは勿論のことですが、地元の方々からも興味深く見られていることを感じます!

これは、奈良の方だけではないでしょうけど、自分の街、地元に対して想い入れのある人は多いです、、換言すると「自信や誇りを持てる自分の街」を求めるのは自然のことです。

ホロ社は、そんな観点で街に溶け込む施設をつくっていきたいと思っていますし、それをセトレという業態に込めています。

何をやればいいのか、どんなことがよいのか・・・などにはただひとつの正解などありませんし、時を経て価値観などが変わって概念も変わってくることもあるかもしれません・・・

そんな「何をやるの」(WHAT)や「やり方」(HOW)はどんどん変化させていけばいいのです。

しかし、源流になる「あり方」(WHY・・・なぜそれやるの?)は考え方の根本です。

自信や誇りを持つこと、いきがい・やりがい・はたらきがいを持つこと、刺激・気付き・元気といった「気」を持てる社会になることはホロ社が目指すありかたとして普遍的なことだと思います!

20年前創業の頃言っていたことと1㎜もずれているものではありません。

普遍的価値を追求していくホロ社、そしてセトレを目指して、より磨きを上げていきたいのです。