2015年08月
「SETREとは何? 序章」
セトレ1号店が神戸舞子に誕生して10年が経ち、現在4か所のセトレが稼働しています。
その間、様々な事業を行ってきましたが、今日現在ガーデンシティクラブを除くとホロ社の事業はこのセトレに集約していると言っても過言ではありません
つまり「セトレとは何か?」の問いは「ホロ社の目指すものはなにか?」という問いかけとほぼ同様のことでもあります。
昨年、子会社のホロニックホテルズ社(HH社)を事業売却し、時同じくしてノバレーゼ社と資本・業務提携を行いました
その方向が「会社の方針が変わった」と認識している人が社内外にも多く居たようですが、それによって「やり方が変わった」ことがあっても「方針が変わった」ということは決してありません
「ブライダル事業を強化すること」は大きく言えば「方針」ではありません
方針は「セトレという事業に集中し、自社ブランドを確立していく」ことが方針です
すなわち「ブライダルに特化する<セトレに特化する」ということです
HH社を切り離すことで、つまりセトレという業態のシェアが上がる・・ということで自ずと、全体の事業に占めるブライダル部門の寄与度は高まります!
つまり「セトレに集中する」ことは「ブライダルを強化する必要があった」ということです
繰り返しになりますが・・・・
HH社をやっているうちはそこまでブライダルに固執することもありませんでした、
しかしセトレは売上の70~80%がブライダルですから、それを強化することは必然の流れです
婚礼市場は今、またこれからも熾烈、激化の様相がある中でどう生き残るか・・・
これは婚礼業界を取り巻く各社が抱いている共通の課題です。
婚礼事業に特化している会社でも血眼になってきている業界の中で、婚礼に特化していないホロ社という構図をどう捉えていくのかということを熟考する中・・・・
その渦中の中でノバ社との提携という決断があったということです。
セトレというビジネスモデルにこだわった結果生まれた「戦略手段」であったということです。
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ではセトレは何か?ということです・・・・
セトレを1台の車に例えると
エンジンがブライダル部門
そして
タイヤがGR部門
です
車はエンジンがなければ動きません、しかしタイヤがなければ前(後ろも・・)に進みません
つまり、エンジンとタイヤは一体ではじめて「自動車の価値」が確立されます
換言すると
セトレの顔がGR部門、すなわちイメージや存在意義を立たせる柱です
そして
セトレの足腰がブライダル部門、すなわち血液循環、言うなればセトレを維持するための収益の基盤としての柱です
そういった感じです!
セトレはブライダル専門会社(会場)と違って、いわゆる「イベント会場」ではありません
お客様に対して一過性の時間・空間を提供することに留まる施設ではありません
宿泊(寝る)・レストラン(食べる)・宴集会(集まる)といった複合的な機能を、いつでも適応できる施設です
セトレはその複合的機能であるという「経営資源」を通じて・・・・
「食事に来られたお客様がお泊りになり」
「お泊りになったお客様が何かの集まりで利用してくださり」
「集まりに参加して下さったお客様がまた食事にきてくださり、または誰かをお連れしてください」
「その誰かが結婚式をしてくださったり(結婚式が出来ることを誰かに教えてくださったり)」
「結婚式を挙げてくださった方がまた食事に来られたり、お泊りに来られたり」
「また来られた方が、お子さんはご家族を連れて来られたり」
・・・・・
そんな循環を繰り返すことを日常的に、かつ永続的に展開されているのがセトレでありたいというのが根底にあるのです!
結婚式は「節目」です、その「節目を演出するビジネス」は私たちにとってビッグビジネスではあります・・・ですからそこは「収益の柱」です
しかし私たちはそれだけをところてん式に繰り返すビジネスを志向していません!!
その節目をきっかけにして、お客様との関係性をつなげていくことを志向しています!
だから、ホロ社は・・・
「WELCOME BACKイベント」を定期的に行います!
アンケートで再来を促す仕掛けに力を注ぎます。
お客様をつなぎとめる、つなぎ続けることが大事なのです。
ランチなどに食事に来られた方が結婚式につながること、また結婚式を挙げた方がまたお泊りにやってくるという事を信じています。
(「Re・EVER HOTELS」とか社章にある「WELCOME BACK」の言葉にはそのような「戻ってくる・つながる」ことを経営の根本に置いていることから来ているものです)
しかも、この思考や行動はブライダル事業において、極めて合理的に働くものだと思っています。
なぜなら、ブライダル事業において最も大事なのは「集客」「成約」「単価」ですが・・・・そのどれをとってももっとも効率的、効果的に機能するキーポイントは「お客様との関係性」だからです。
つまり「口コミ」です
よく考えてみればわかりますが(考えなくてもわかります・・・)
お客様の紹介こそが最も!
「コストの安い集客方法」であり
「成約確度を高め(かつ接客時間を短縮させる)」
「単価を高める(=価値を高める、理解してもらう)ための余計な手間(トークなど)を省く」ことが出来ます
これを唱えて反論する関係者はほとんどいないと思います!
居ないと思いますが、なぜこんなある意味当たり前のことを真面目に考えている人や会社が少ないのでしょうか?
私が知る限り、この点について真剣にとらえて経営している会社は日本にはありません
なぜなのでしょうか?・・・・・
難しいからです。
そして、
面倒くさいからです。
ゼクシィのような媒体でドカン!と取り込んだ方が早いからです、そして簡単だからです
つまりその方が手っ取り早いのです。
そういった意味においては、このやり方の方が逆に「合理的」ともいえるかもしれません
ではホロ社はなぜそれでもその難しい、そして面倒くさいことを志向し続けるのでしょうか?
それは・・・
「それがホロ社だから!」です、それ以外、それ以上の理由はありません。
難しいこと、困難なこと、しかしそれが「正しいあり方」だということが信じるのであればそこにチャレンジする、
誰もが出来るのであれば誰かがやればいい、私でしか、また私たちでなくては出来ないことにチャレンジする
それが「ホロ社の方針」であり、もっと言えばその根底にある「理念」なのです。
「セトレに集約する」ことは現在ホロ社の方針です、
こんなコンセプトのホテルはありません、
もっと言えば「これはホテルと言えるのか?」と言われるとすると、堂々と「だったらセトレはホテルと言われなくて構いません!」と言いたいくらいです。
ブライダルの強化、そして、そのために講じていることは「方針」ではなく「手段」です。
従って手段はその時その時で変わります!「朝礼暮改」「一喜一憂」・・・当たり前です。
しかしそれは「手段」だからこそ変化する、是非それを方針とはき違えないようにしてほしいと思っています。
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さて、この「セトレとは何か?」という問いに対して、適格に言葉でしっかり伝えられる人がホロ社の中にどれだけ居るでしょうか?・・・という話しです!
残念ながら、私含めてそこはまだまだ脆弱なのだといわざるえません!
私でさえ、「セトレの特徴、強み、コンセプト」など伝えるのには3分はかかります!
社長である私が3分かかるのであればそれ以外の幹部でも3分以内で出来るわけもありません!
それは対外的な方にお伝えする場合でも、また社内スタッフに伝える場合でも同様です
しかも事例にないことをやっているわけですから、「伝わる化」も難しいことは言うまでもありません!
伝わらないと、そこで従事するスタッフは明確な目標や、夢、または志を持って働くことに対してハードルが高くなります・・・つまりモチベーションが高まりにくい、そしてロイヤリティを持って従事しにくいと思います!
それは、逆に言うとそれは「辞めていく動機のハードルを下げる」ことになります!
「会社の意図(理念やビジョン)の共有や共感が出来ている人」の数が「会社が成長すること」と比例するのだと思います!
しかし、今のホロ社、セトレって何?をきちんと共有、共感出来ていないままのホロ社では決してこれから、良き目にあうことは出来ません!
個々人が「自分のため」に仕事をすることを主語にしていくのがホロ社の語源であり根底にある思想です!
しかし「自分のため=会社のため」になっていなければそれはひとりよがりの発想に陥ります
そして「会社のため=社員のため」になっていなければ会社存続のための「経営原資!=人材」が崩れていくことは間違いありません
そこは相思相愛でなくてはいけません
私は、今、改めてそこに着目して、年内または今期中という時間をかけてでもやっていきたいと思っています!
社内には「ブライダルしかやりたくない、一方で、ブライダルだけはやりたくない」という人
「ブライダル優先、GRは軽視な会社だ!」という人
「現場がいい、現場はいやだ 」みたいな人
といったような「どっちが・・・」「どっちか・・・」といったような自分志向(好き嫌い、感覚判断)が多いのが現実だと思います!
もっと言えば社員の流動が激しいこの業界全体においてはそれが普通のような風土に溢れているような気がします!
しかし、ホロ社のように、ベンチマークのないことを目指す会社、そしてそれを構成する「経営原資=人材」が「経営方針やビジョン、意図を真から共感、共有する風土」にならなければ決して未来はないと思います。
上記にあるような「どっちが・・・どっちか・・・」みたいな志向の人をなくしていくこと・・
「セトレとは何か?」
その答えを簡潔かつ明確に、皆が応答できるになることを、このほぼ半年以内・・・・私含めた幹部メンバーの共通目標、共通理解、そして同様に全社員が共鳴できる状態にしていきたいと思っております。