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「1995→2025年→2055」

2025年がスタートして1か月、その間、1月17日の阪神大震災から丁度30年になる日を迎えました
先月のレポートにも書きましたが30年前のその頃に、今現在の自分の姿のほぼ全て想像出来ていませんでした

ちょっと思い返すと10年前、20年前などはつい最近のような出来事と思えることもあるのですが、私にとって30年というのは最近という感覚がありません

考えてみると、ホロ社が創業されて25余年ですが、仲間同士の雰囲気から会社らしくなってきたのが20年前…それはまさしくセトレ舞子を開業した頃と重なります

その時の事業を今だに続けられている(その時行っていたセトレ以外の事業は今はすべて撤退している)ことも20年だと想起できる感覚になっているのかもしれません

その20年続いてきたセトレ舞子を、契約更改されこれから30年継続して経営し続けることになっています

想像することのできなかった30年前があったことを考えると、先の30年を展望することはとてつもなく難しいことだということを感じます

30年後からバックキャストして今を見ていく習慣を持つことは、大体思い通りにならない前提であっても、その齟齬や差異(成長の実感尺度)を楽しめるようになるだけでも意味があるのではないかと思います

この2025年という年を境に、これからのホロニックを取り巻く環境は、

どうなるのか(主観的予測)

どうしていくのか(主体的意志)

の両面から見ていていきます

まず、どうなるのか(予測)から・・・

2025年は、とりわけ関西においては関西万博が半年間に渡って開催されることは特需になることは間違いないでしょう

まだまだあまり盛り上がってこない感もありますが、それは従来の万博のようなパビリオン合戦(ハコモノによるインパクト)でない、まさにテーマにある「いのち輝く未来社会のデザイン」といった抽象的なキャッチが浸透しにくい・・・というのはあると思います

しかし、これは「ありかた」(意義や意味)を問いているので受けるか受けないかということは別にして大変有意義だと思っています

つまりこれからの時代に対して、それぞれの分野の旬な専門家達がプロデューサとして本質的な問いを立てていくというテーマがあることにワクワクしています

だから、おそらく尻上がりにでも評価が上がってくるのではないかと予想しています

そして関西エリアにおいては、万博は特需にとどまらず、次のIRに話題が引き継がれます

そういった意味で、関西における本丸はIR・・・その前哨戦に万博がある・・・

出遅れ感のある神戸においても神戸空港が国際化されることはどこまでインパクトあるかわかりませんが、少なくても今よりはよくなるでしょう!

万博もIRも国内需要を喚起するものだけでなく、むしろ海外インバウンドに向かった政策ですからおそらく2030年にインバウンドが6000万人になることは入れ込みに関しては実現するのではないかと思っています

今はインバウンドの訪問対象地が東京・大阪、また京都・・・といった都市部や突出した観光メッカに集中していますが、これはおそらく自然に地方にも広がっていくでしょう

これだけ急激なインバウンドの増加に伴って噴出しているオーバーツーリズム問題も地方分散されることで解消させていくことの一因になることは間違いないでしょう

日本は、どこの国にもない安心安全、その土台をベースに自然遺産、歴史遺産に溢れまくっています、そして食の質、そしてバリーションに富みまくってます

かつて日本経済成長の基盤が重厚長大産業であったわけですが、その時代は終焉しています

人口減少が加速し少子化と高齢化が経済成長効率を鈍化される中でサービス産業・・・とりわけ、観光業などはその一旦を担える産業になりえる可能性があります

観光業はかつて「不要不急産業」と言われていました・・・まあどうでもいい娯楽業くらいな存在だったわけですが、今や外貨を稼ぐ、すなわちGDP経済成長に影響を及ぼす基幹産業になっていけるかどうかを左右する大きな転換期が2025年(付近!)だと考えています

しかし、まだまだ業界整備が進んでいないのは周知の通りです

合言葉のようになった人材不足問題

深刻なのはいわずもがな、その実態は他業種と比べても給与水準が低いこと・・・それは生産性が低いことが起因です

それでもこれまでは、同業者の中で凌ぎを削ればまだよかったのですが、これだけ情報がいきわたる時代になればなるほど、異業種含めた中で、魅力を持つ産業になることは急務であり、同業他社と比較してベターになることレベルでは十分でありません

人材不足傾向が避けられない一方でAIやITなどを活用した合理的経営も遅れています

人でなくては出来ないリソースを見極め、そこに経営資源を集中していく発想も必要になるかと思います!

類似の外食チェーン会社などはどんどん省力化が進んでいます!

もはや、外食の醍醐味は何か?がわからなくなる、ただ空腹を満たすだけの場に成り代わっている感もありますが、下手な接客やレジ対応されるくらいなら自動化の方がまし・・・と感じることもあるのではないでしょうか?

ホテル業は「稼げる業界」にならなければ人材不足が解消されず、解消されなければ、(売上や利益不足が要因なのでなく)雇用がままならないために廃業が進むという現象が起きうると思います!

合理化と書きましたが、私たちがしなくてはいけないことは合理的に考えるということが大事なのだと思います、、つまり何をやるか、やめるかを明確にして実行していくこと

自社にとって何が経営の根幹か!・・・それはその会社の独自の理念であり、ビジョン、コンセプトでもあるので、なんでもかんでもAIやITってわけではないのでそこが経営者が熟考続けるテーマだと思います

私が思うに、その要諦は「お客様の立場になって考える」ことに尽きます

何をいまさら・・と言うなかれ!・・・お客様の立場になって考えることは、お客様のいいなりになることではありません、お客様の声に忠実に従うことでもありません

私たち(自分)が、「お客様だったらに成り代わって」みて、何が欲しいのか、何を求めるのかを深く掘り続けること

「お客様の立場になって・・・」というのは誰も否定できない、もっと言えば、当たり前のことと思っている人が多いと思いますが、果たして日常の仕事でそれを果たせていますでしょうか?

つい「売り手」の顔が出てくるのが常ではないでしょうか?またお客さんの声を忠実に聞くことを(自らに対して)言い訳をしていないでしょうか?

私はこの「お客様の立場に立って」は極めて深いものだと思っています

改めて、色々変化が予想される2025年の私たち界隈(ホテル業界)では大きな転換点になると考えています

さて、どうなっていくか・・・の予測、予想は個人個人の考えるところで違いがあると思いますが、どうしていくのか?(主体的意志)は自らの意志ですから、そこも少し書き記します

30年後の絵姿(正直、30年先までは見えていませんが💦)からバックキャストしていく発想でいけば

「地域資源を企画編集するホテル」と掲げているコンセプトを

「ホテルを通じて地域資源を企画編集する」・・・そんな事業を行っていきたいです

これは文体としては主語と述語がひっくり返っています

文脈としては、前者は名詞的(ホテル) 後者は動詞(的)です・・・つまり後者はキリがないのです(ホテルに留まらないということです)

それが先月にも書いた「ホテルを通じた地域マネジメント業」ってことかもしれません

舞子セトレの事例で言うと、「KOBE WEST COAST PARK」(エリアの体温を上げる)と、これからのセトレ・・・というかセトレを取り囲むエリア全体の価値をアップデートしていくことを提言し主体的にかかわっていくことを掲げました

周辺に点在していた、国(明石海峡大橋)・県(舞子公園)・市(アジュール舞子)、それぞれが管轄するまさに地域を代表するような資源を一体になって魅せていく取り組みを行おうとしています、、まさにその一帯が「神戸西端の顔(GATE WAY)」になるべき広域連携の取り組みです

そのエリアで、花火、キャンドルナイト、BBQ、またトレーラハウスなどを活用した宿泊棟、カフェの誘致など、エリア全体で活性化させていくことはまさに「地域資源を企画編集していく」ことに他なりません

また、地元の学校と提携し、給食をプロデュースすることを始めています

社団法人を組成し、休館日を活用して「学童ホテル」を実現する準備をしています

舞子駅周辺に開発されるマンションの一画をセトレの世界観と連動する空間(ホテルライクな住居)をプロデュースする依頼も入ってきています

それ以外にも「地域資源を企画編集する」には際限ないほど該当することがあります

これから30年の間、色々あると思います(舞子セトレの場所も今から30年前は海でした💦)が、神戸西側の顔に相応しいエリアマネジメントを担っていけるようになる絵姿をイメージしています

舞子を事例に書きましたが、これは全てのセトレにおいても同様です!

その周辺地域の宝物(資源)を企画、編集していくという発想起点で「エリアの体温を上げていく」ことをホロニックの本業本流にしていきたいと考えています!

是非皆さんひとりひとりがその着眼でこれからのホロニックの業態を考えてほしいと思います

そうなるためにも、私含め会社全体の視座を高めていくための社内整備は大きな課題だというところから始めていきたいと思っています