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マンスリーレポート

2014年05月

「現場のミッション2014」

ホロニック17期がスタートしています。

期初挨拶の際にお話した内容から、今期は既存現場の売上、集客、そして品質・・・それぞれの向上に集中して邁進していきます。

そのためにこれまで店舗全体の収益までの責任、責務を持っていたいわゆるGMといわれる立場の役割をまさに「売上・集客・品質の向上」だけの責任付与に変えていく組織体制にしていいきます。

経営学の父と言われている故ピータードラッカー氏は

「経営の目的は顧客の創造」

と言っております。

つまり、経営または事業、企業の目的は「利益を捻出すること」ではないということです。

 

では「顧客の創造」とは果たしてどういうことかということですが、私が思うにそれは「顧客の満足を得ること」ではなくて、「顧客の支持を得ること」だと思うのです。

勿論これは「どちらか」という二者択一ということではなくて、「顧客の満足を得られなければ、支持は得られない」逆に言うと「顧客の支持を得ていることは、満足されていることに他ならない」すなわち、「顧客の支持の前提条件に顧客満足がある」ということです。

つまり「顧客の支持」は「顧客満足」よりも高次な次元にあるということです。

当然、利益の捻出も顧客の創造の前提にあります。

これも、「利益の捻出」よりも高い次元が「顧客の創造」ということです。

 

私流の言葉で表現すると、「企業には売上向上という目標があり、その上に利益捻出という目的があるのであれば、さらに目的の目的が顧客の創造」ということなのだと思います。

私たちはお客様が居なければ存続することが出来ません。

そして存続するためには「利益」が不可欠です。

利益がなければ、人材(社員)に給与や賞与が払えなくなります。

利益がなければ、自分達の施設の投資が出来なくなります。

利益がなければ、お客様にして差し上げられることがなくなってしまいます。

つまり、利益は私たちが適正に存続していく上でのコスト、未来に向けて永続的発展費用であるといっていいでしょう。

 

そのために私たちは「顧客の創造」を大目的にして「お客様の支持」を取り付けていくことを続けていかなければいけません。

「支持者を増やす」このことに他なりません。

これが経営者の役割であり責任です。

さて、では現場マネージャーの責務や役割は何かというと・・・・

それが今期ホロ社内では「売上・集客・品質」と決めました。

利益責任は経営者や経営陣が担うもの・・・・

そういった意味で「現場(運営)のミッション(役割・約束)は?

 

経営の目的の前提は「利益」ですが、その利益は「売上」からしか上がってきません

「売上」以外からの利益があるとしたら、それはどこからおカネを盗むなりする以外ありません。

それはドロボーです。ドロボーして利益を上げることは許されません。

私たちは「売上」をひたすら追求する必要があります。

そしてその「売上」は「お客様」からしかいただくことが出来ません。

お客様からいただく以外の売上があるとしたら、それは横領です。

横領は犯罪です。それは許されるものではありません。

ですから、私たちは「お客様集め=集客」を追及する必要がありますし、売上を上げるために集客は不可欠です。

そしてその「集客」・・・つまりお客様は「品質」なくして集まってきてくれません。

価格を安くすることで価値を出す方法もありますが、今や「タダでも要らない商材」にこの日本では溢れています。

価格競争には限界があります。

そういった意味で私たちは価格を超える価値をつくっていく必要があります。

それは「品質」にほかなりません。

私たちサービス業は「製品」や「商材」を売っているわけではありません。

ある意味目に見えない「空気や時間」にいかに色を付けて売るかにかかっています。

それを「ソフト力」と言います。

「ソフト力」という「商品」の品質は、サービス力に他なりません。

お客様との信頼関係もそうかもしれません。

安心感を持っていただけることが品質の証でもあります。

そのような「品質」を高めることで、また売上があがる、売上が上がると利益の捻出もかなってきます!前記のように「顧客の支持」の前提に“利益の捻出”があるのですから、換言すると「売上≒顧客の創造」ということになります。

今期ホロ社の現場マネージャ及びスタッフ皆が、この「売上・集客・品質」に徹底的にこだわって、極論、利益及びそれに付随する費用などを念頭に置く必要はありません。

それは経営者、経営陣が考えればいいのです。

より、個々人が集中、集約していくことを明確にして進めていきたいと思っています。

売上が上がっている・・・つまり忙しい店はサービスが回らないがために品質が悪いのでは?と思う人もいると思いますが、それは全く違います。

例外も勿論あるでしょうけど、繁盛している忙しい店の方が活気があります、スタッフもテキパキしています。

むしろ忙しくない店の店員の方がボ~としていたりスタッフ同士で無駄話をしたりしていてお客さんにとって不快に見えるケースがほとんどです。

またいつも満席の店は予約が取れないので怒ったりするお客さんもいますが、かといって、忙しい店だから二度と行かない。という人はほとんど居ません。

流行っている店にまた来たいと思うのが普通の心理です。

その証拠に、「流行っている店、星付きレストラン」などに行って喜んでブログやフェイスブックを上げる人は居ますが、暇な店に行って喜んでそれらにアップしている人は居ません。

価格を下げて価値を出すことに私たち売り手は腐心してしまいがちですが、それには限界があります。

何とかして価値を上げて価格を高めていく戦略の方が勝てる確率は上がります。

流行っている店は、それだけ多くの人が関心を持っている証拠です。

そしてそんな店は決して安くありません。

なぜなら流行っているのですから「安くして集客する必要がない」からです。

一か月以上予約の取れないような店はあえて安くして集客をはかる必要はありません。

しかしその裏には、日々の「価値を高める自己研鑽」を怠らない店主や店員の姿勢や気概があることは間違いありません。

最後に選択と集中、そして付加価値についての実話を紹介します。

ある大阪北区にある酒屋さんの事例です。

この店は、それまで年間売上3億円、そして1500万円の赤字でした。

3年間かけて経営改善して、売上は3億円のままですが1500万円の黒字になりました

なぜか?という話しです。

2つの重要な決断と実行があったそうです。

ひとつは・・・

それまで大阪市内一円に配達、配送をしていたことを辞めたそうです。

同じ北区内、しかも北新地などの繁華街一円だけの小エリアだけのお客様の対応、また配達もそのエリアだけに変えたそうです。

するとそれによって結果、売上は下がりました、当然です。

これまでのお客さんを捨てたわけですから・・・その代わりコストは激減したそうです!そして残った小エリアの顧客にはサービスを集中したわけです、そしてその口コミでそのエリアの顧客を少しずつ増やしていったそうです。

当然広範囲の営業をすればそれだけ、コストも手間もかかりますし、当然サービスも分散されてしまいますから、他社との差別化が難しくなりますが,小エリアに絞ることできめ細やかな対応が可能になります。それによって根強い、底堅い顧客が確保できたという話しです。

もうひとつは

売る商品を替えたということです。

酒屋と言えば当然「酒」ですが、酒類において最も売りやすい商材は何かというと・・・

「ビール」です。

そして最も利益率が低い商材は何かというと

「ビール」です。

つまりビールが、誰でもが売れる・・・つまりそれは差別化の出来ない商材だということです、そしてかつ利益率が低い、つまり「儲からない」商材だということです。

この酒屋さん、その一番の売れ筋であったビールを売るのをやめたそうです。

ちなみにビールの粗利益率は5%、日本酒、焼酎が10%、そしてワインが30%

ワインが一番儲かるわけですが、しかし難点はワインを売るには知識が必要、つまり勉強しなければいけないのです。(繰り返しますがビールを売るのに知識は要りません)

この「勉強する」ことが私たちの付加価値を生むことに他なりません。

この酒屋さんは、小エリア内に顧客を絞り、そして高付加価値商品という売るモノを絞ったのです。

その結果、顧客の数は減りましたが、その顧客の単価があがり、そして利益率が上がったということです。

顧客の単価が上がるということは、それこそ「顧客の支持」です。

まさに「集中と選択」です。

私たちが来てほしいお客様に絞って、私たちの価値を高めるモノだけに絞ったのです。

今期私たちの現場では「売上⇒集客⇒品質」に全精力を集中して「顧客の創造」を追及していきたいと思います。