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マンスリーレポート

2017年10月

普遍的なこと

今月、来春入社予定の内定者8名が内定式を迎えました。

ホロ社ではもう15期生くらいになるようです。

私ももうかれこれ半世紀以上経つ社会人人生ですが、社会人になる前、なった後の1~2年の頃はわりとよく覚えています。

そんなことを思い浮かべながら祝辞を述べたりもするのですが、当たり前でしょうが、年々色々なギャップを感じるようになっています。

よく言えば「経験力」悪くいえば「固執」・・・でしょうか?

かつてを思い起こしてみました・・・

駆け出しの新人で営業回り、自分達が扱っている商品(私は証券会社でしたので、株の販売です)を売りに外に出回るのですが、

はっきり言ってそれはお客様にとっていいのか悪いのか・・・そんなこともわからずに上司の言われた通り飛び込み営業をして、とりあえず「自分を売る」ことに躍起でした。

「自分を売る」というのは「(相手の)社長=経営者に気に入ってもらえる」ようになることです!

「株」というのは証券会社であればどこでも販売が出来ます、しかも例えば「トヨタ株」を売ろうとしても、それはどこで買っても値段は一緒、

証券会社への手数料も一緒(今はネット証券なども参入価格自由化されました・・・)・・・なので誰でも買える上に、どこから買っても、誰から買ってもお客様にとっては一緒です!

一緒なので、だからこそ「お前から!」と言ってもらうために営業マンは必死に擦り寄るわけです。

勿論新人ですから卓越した知識などありません、また株式投資に慣れたお客様であれば、下手な営業マンなんかよりも研究もしていますので歯が立つわけもありません。

そんな中で、「自分を売る」には「お前おもろいやつやな!」と思われるしかありません!

相手も人間ですから情もあります、「こいつ見込みある奴だ!」と思ってくださることが私のライフワークでした!

商品の差別化が出来ないわけですから「自分の差別化」をするしかありません!
(ひょっとすると、今、私が、差別化!差別化!と皆さんに言い続けている源泉はこの頃の原体験があるのかもしれません)

しかしです、、、営業訪問しても、大概、社長は会ってもらえません!・・・

なのでアポなんか取れるわけないので「飛び込み」をするわけですが、それでも居留守を使われたり、そっけなくあしらわれるのがまあ9割くらいでしょうか?

なので、、、まず社長の名刺を1枚もらうためには10件飛び込む、

10人の社長から名刺をもらいたければ100件飛び込むという覚悟をして営業に臨んでいました。

本来、株を売りに出ているわけですから商談に持ち込まなくてはいけないのですが、そんな余裕はありません!

必死に社長名刺を集める!!!、、、なんていうある意味本末転倒なことを新人の頃は繰り返していました。

しかし、不思議なことに(いや不思議ではないのでしょうね。)、これだけ「数」をやっていくと拾ってくれる神がいるものです。

やがて、「お前から買ってやるよ」といわれ「お前からしか買わない」と言ってくださるお客様も数は極めて少ないですが出会うことが出来ました!

あれから25年以上経て、さすがにつながっている方はいなくなりましたが、私がホロ社を起業した頃にお祝いをしてくれた方が3人おりました。

もしかして、ホロ社の「つながりつなぐ」ことを理念に入れていることはこの私自身の原体験があるのかもしれません。

さて、そんな新人の頃にいつも、当てのない飛び込み先にひたすら名刺に添えて置いていったもの

(ほとんど飛び込みでは会えない、会えても瞬間的な名刺交換くらいしか出来ない)がありました!

それは、私自身がその頃教訓にしていた言葉・・・です!

その言葉集を渡すことで、その相手の社長に「こいつおもろいな!」と思ってもらえる、思ってもらえたら、

次、訪問したら会ってくれるはずだと思って繰り返してきました!

それが本当に成功事例なのかどうかわかりませんが私にとってはその奇策?は今でも正しいことだと思っています!

こんな教訓の言葉です。

=つもり違い10か条=

高いつもりで低いのが教養   低いつもりで高いのが気位
深いつもりで浅いのが知恵   浅いつもりで深いのが欲望
厚いつもりで薄いのが人情   薄いつもりで厚いのが面皮
強いつもりで弱いのが根性   弱いつもりで強いのが自我
多いつもりで少ないのが分別  少ないつもりで多いのが無駄

そのつもりで頑張りましょう。

こんな言葉を私のプロフィールと共にしたためて訪問先に置いてないしは受付などの方に渡しまくってまわっていました。

よく喫茶店でサボったりもしていましたが、それでも「社長の名刺」をもらうことで私自身の人脈、

またそこから経営者の考えを学ぶことに強く関心を抱きながら靴を履き減らしていました。

経営者になって四半世紀ほど経ち、今から社会人になる若手を見て、色々なギャップを感じつつも、

やはり「自分のアタマで勝負する」ことで時代を駆け抜けていくことは不変的に不可欠なことなのではないかと思います。

私も今、何かあればこの「つもり違い」を身に入れて自身を戒めることも多い、弱気になるときに勇気をもらうこともあります。

この「つもり違い」は経営者といわれる人物にはわりと響く教訓のような気がします!

思い返すと、25年前「洟垂れの若造」でも会ってくださった社長さんの中にはこの言葉に何かを感じてくれた人がいたのでないかと、今経営者になった私は、そう思うのです!

そんな気概は持つ営業マンにはなかなか出会わないものですが、気概!というのはいつの時代でも不可欠な社会人としての資質のように思うわけであります。

これから社会人になる内定者の皆さんも、まだまだ若手の社員の皆さん(勿論ベテランでもですが・・・)も

「自分を磨く」ことに腐心することが自身の成長を高め、それが同時に会社の成長を支える・・・ということは普遍的なことだと思います。