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マンスリーレポート

2008年01月

「10年目」

 

幣社はこの2008年で、10年目を迎えました。
どんなことでも10年節目と言われますが、まさしくその区切りとなる年です。
この一年しっかりやって、改めて10年の功績を振り返ってみたいと思います。
企業は創業して最初の10年で、9割の会社が無くなるといわれているそうです。
もちろん倒産だけでなく、買収や吸収などによっても含めてですが・・・
そう言えば私が最初の会社である証券業界に入社した時、91年ですから、もうかれこれ17年も前になりますが、その時にあった証券会社、大手、準大手、その次くらいの10数社まででその名前が残っているのは、2社だけです。
都市銀行は12社ありましたが、今はその名前がそのまま残っている銀行は一行もありません。
単年ごとに振り返ってもあまり変化感を感じていなくても、長く見たり、引いて見てみると随分変化していることに驚かせられることがよくありますね。
10年一区切りとはよく言ったものかもしれません。
そんなこんなで、今年10年目が始動しました。
昨年、偽装などの企業不祥事が相次ぎ、歴史ある会社が一瞬のうちに地に堕ちるニュースも間の当たりもしました。
油断、慢心が、それまでの積み上げた実績、それまで蓄積したノウハウが儚くも簡単に吹き飛ぶ現実があることを学習しました。
改めて「誠実な姿勢」で企業経営に臨むことを心がけ、社会に対して、お客様に対して、もちろんスタッフの皆さんに対してもそれをお約束いたします。
ホロニック社の原点は、「それぞれの自立した個が、チームとして組織として調和していく」
そんな組織観から始まっているのは周知の通りですが、もうひとつ、外向けに対して一貫している考えがあります。
それは
「おかしいこと、またおかしいと思ったことはしない」
おかしなことに対して妥協も共鳴もしないことです。
そう、人の行動における「原理原則」に従うことです。
それは何も難しいことはありません。
これまで生きてきたその根本にあるもの、育った環境もあるでしょうし、また親、先生、諸先輩、友人などの人から教わったことなど・・そういったところから導き出されている今の「生き様」に忠実になればよい。
人の道に外れなければよい。
そんなことです。
そんな一見簡単なこともなかなかままならない現実ではありますが、自分自身のしっかりした基準、軸足を持って生きていくことをこれまで以上に意識していって欲しいと思います。
私はひとつの基準に、自分の子供に対して胸張って今の仕事、今の生き方を語れない、もしくは見せられないようなことは“絶対にしない”と決めています。
“自分の子供”を対象にすることでかなりの対象を網羅出来るでしょう。
そんなのでいいと思います。
経営判断、事業の判断基準は
「われわれがやって後ろ指をさされない仕事か・・・」
「社会にとって有益な仕事か・・・」
「社会の人たちに喜ばれる仕事か・・・」
そのような基準を持って、そして・・・
「胸を張って生きる」だけです。
昨年は相変わらずホロ社にも大きな変化があり、壁もたくさんありました。
結果また一段成長があったことも実感しています。
それまでは「会社=自分」という意識は大いにありました。
もちろん今でもその意識はあるのですが、少しずつ変わってきました。
それは「俺の会社じゃぁ!!」という傲慢な気持ちでなく、それまでは「自分が会社を育ててきた」という気持ちもありましたし、またそれが経営者の責任ということも感じていました。
今は、その気持ちや責任に加え「会社から育てられている自分」というのも感じるのです。
「長田商店」ではない組織づくりが進むことによって、私自身がわからない、目の届かないことが組織の中でもおこってきています。
その分、責任や役割を担う人が増え、それなりの基準、規律、ルールなどが整備されてきていて、その「共通認識」によって私自身がそれに従う、またそれによって学ぶケースが多くなってきたように感じます。
それは裏返して言うと、皆さんメンバーが成長し、自覚し、責任感を持ってホロニックという組織としっかり対峙してきている人が増えてきたということなのだと思います。
まさに組織化です。
もちろん、大企業や優良な企業に比べればまだまだ「組織」と言えるような段階ではないかもしれません、が、しかし着々とそれが構築されていく環境になっていることを実感するのです。
ややもするとこの現象が超個人的ではありますが・・「寂しい気持ち」というのが無いというと嘘になります。
しかし、ホロ社として目標、目的とするところの
「地域の人々の生活環境の充実、生活感度の向上を目指し“良質な地域社会創り”に貢献します」
また
「地域密着型(コミュニティ)のホテルブランドを構築し、独自の業界水準を確立するホテルマネジメント会社を目指します」
このことを実現していくためには、言うまでもなく「私の気持ち」や「自分の理解できるコントロールの範疇」だけで到達できるものではありません。
「みんなの気持ち」がなくては不可能です。
「みんなの気持ち」がしっかりつながっている。
組織と言う言葉は文字通り「識」(何かを解する心の動き)が組み合わせっているという意味です。
それぞれ違った個性、キャラクターの人の集まりであっても、目的、目標を共に気持ちがまとまっていることが肝心です。
そんな「チーム」を創りたい。
そしてそれぞれがこの“チームホロニック”に貢献し、その結果個々人の成長を加速させていく・・そんな調和ある会社であるということをこの10年目を節目に再認識し、そのために経営者として果たすべき責任を全うしていきたいと思っております。
業種の特性から、各事業所がわかれていて、皆がそれぞれの気持ち、それぞれの動機で自分の持ち場を守り高めていっているかと思います。
普通の会社のように全員が一堂に同じタイミングで会することが難しい会社です。
しかし、そんな中でも“みんなが想いを共に出来る最強のチーム”を創りたい!
そんな気持ちで10年目のホロ社は走っていきたいと思っております
目標を実現していくためには“みんなの力”が必要です!
どうかみなさんの力を貸してください!
そして今年もいい年で過ごせますように・・・
 
長田 一郎