日本のブランディングはこれから!
日本で開催されたラグビーW杯での日本代表の快進撃が話題にのぼりいわゆる「にわかラグビーファン」が目立って増えるほど
ラグビーに対する関心が国民全体に伝わったと言われています。
奇跡のベスト8進出で、南アフリカ戦では視聴率43% スタジアムの観客数が日本戦で60000人強、そうでない国々の試合でも
50000人平均だったそうです。
オリンピック、サッカーW杯と共に三大世界スポーツの祭典だけあって大変な盛り上がりだったわけですが、
それまで「日本は弱い国」と言われるグループだったためか、ラグビー熱はサッカーのそれとは随分差がありました。
しかし、これで潮目が変わっていきそうです。
この期間で感じたことは、W杯による訪日外国人40万人(年間訪日外国人の1%超)と経済波及効果4300億円だそうですが・・・
その一時的な効果よりも何よりも、それだけの人が「日本という風土を知った」ことです。
もっと言えば日本の風習や文化にも触れた、魅力的なスポットも多いことを知った、そして世界でも稀有な安心で安全な国で
あることも・・・
日本チームの活躍は勿論のことですが、このイベントを通じて「日本のイメージ≒ブランド」が高まったことは、これからの
日本経済にとって大きな効果です。
そして2020年東京五輪が開催されます。
わずか1~2か月の開催ですから、これによる直接的な効果は限定的になるかと思いますが、何よりも、ラグビーW杯以上に
世界の多くの国々の人たちが日本という国を注目するということです。
従前から五輪効果というものに懐疑的な見方も常にあります。
それは過去にも、五輪後の盛り上がり後、いとも簡単に廃れてしまったという都市も少なくないからです。
1998年長野五輪後のメイン会場の白馬村も決してその頃の盛り上がりと賑わいからすると元気が持続されていることではありません。
しかし、私が思うに、五輪やW杯を祭典と捉えるのでなく・・・つまり「企画の成功=ゴール」と捉えるのでなく
「発展のきっかけ=スタート」として捉えると持続可能性が高まると思うのです。
1965年の東京五輪の時はまさに高度経済成長の入口・・・まさに発展の「きっかけ」や「はずみ」になりました。
今回の五輪、今や成熟した国家においては「発展」というよりも「産業構造変革のきっかけ=スタート」なのではないかと思っています。
これまでのモノづくりの技術発展による経済成長で世界に類を見ない規模とスピードで経済発展を遂げた日本も、少子化、高齢化に
伴う人口減少と労働生産人口の激減から成長余力が減退し、今や今後中国を始めとした国々に経済規模が抜かれていくことは必至です。
また成熟化された国家の体質は、成長の先にある希望を見据える途上国のような活力が生まれる土壌はありません。
そのような現代日本社会において、日本がこれまで同様ないしはこれまで以上に豊かな社会を迎えていくにあたっての
重要な産業のひとつに「観光産業」があります、それは「平和産業!」
それも外国人が流入してくるというマーケットです・・・つまりインバウンドです。
日本の元来ある魅力、ポテンシャルを引きだして伝えていくことで、外国人による日本製品の消費、日本を体感する消費を
高めていくことです。
W杯、五輪などの日本開催は、外国人が日本を知る最も有効かつ効率的な手段なのです。
そして、立て続けに2025年大阪万博、そして取沙汰されているIR(統合型リゾート)の促進・・・
などなど、まさに「日本のイメージ≒ブランド」を高めていける可能性のある企画が今後目白押しなわけです。
これをきっかけにして・・・すなわち、これを単なる祭典(=ゴール)に終わらせずに「また来たい、また欲しい」というほどの、
よき不足感を与えるくらいの魅力をひとりひとり、一社一社が努力をして引き出し、築いていく必要があるのです。
10年前と比べ訪日外国人が5倍に増えました、20年前と比べると10倍です。
これはビザ発給が緩和されたこと、中国など日本の隣国の大国が経済発展を遂げて富裕者が増え、旅行業が盛隆傾向にあるからです。
そのような規制や他国の事情などに依るところも確かに大きいわけですが、今後が自国の魅力、自国の他国との優位性を多角的な
角度から把握、理解を深めきちんとアピールしていくことで日本への流入→消費→経済効果・・・
が高まってくることは間違いありません。
ホロ社は、外国人を顧客の主要と捉えているわけではありません。
むしろ、地域の担い手、作り手にフォーカスし、地元に支持をされていくことに重心が置かれています。
しかし、よく考えてみるとわかりますが、魅力的な地域は地元に高い支持を受けています、そこに住みたくなる、
そこに住むことへの誇りのある地域は、よその人から見ても魅力に感じるのが「人の性」ではないでしょうか?
ホロ社はコミュニティというつながりを通じて、ファンを創り、関係性を築き、絆を深める・・・
そんな関係性は外や端から見て魅力的に感じるのではないでしょうか?
日本の元来からある、風土、風習、習慣、文化・・・歴史の長い国には多くの蓄積された有形無形の財産があるのです。
日本はまだまだ世界に名だたる財産に溢れていると思います。
それを知って、見て、感じてもらえる機会が、今後目白押しなわけです。
これを潮目として、あらたな時代に変革していくであろうその真ん中に私たちは存在していることを改めて自覚して、
人(法人・個人)として、社会に対して貢献していきたいと強く思っています。