「社員稼業の店主」
孔子の論語の一文で「五十にして天命を知る」とあります
私も今月で55歳になりこの50代の折り返しになりました
この「天命」・・・天から与えられた使命、天から受けた運命・・・つまり天の命令
まだまだ、それを知るには修養が足りていないことは自覚していますが、その前段に宿命があり、使命があるのだと思います!
天命感とか宿命感とは言いませんが「使命感」という言葉はよく使います
これは、自分自身の意志、自らの命を使うくらいの感じ・・・ということですから、これを極めていくと「宿命」(命が宿る)、そして「天から与えられる命」と昇華していくのだろうと・・・
この使命という言葉は会社でもよく使われます・・・いわゆる「ミッション」や「理念」
会社においては「ミッション・ビジョン・バリュー」と言われるように最上位の概念にあたります
わが社の社会に対する根本を言い表すもの、そして社会で実現したいことを言い表すもの
そしてホロ社で言えばそれは
「いきがい、やりがい、働きがい溢れる社会づくりに貢献する」
「つながりつなぐコミュニティ創出企業を目指します」
とありますが、まさにそれが使命
私たちは、具体的には、ホテル事業を中心にコンサル事業、物販事業などに従事していますが、全てこの上記の使命に紐づいた思想を持ちながら経営をしています
人と人、人とモノなどをつなぎ、紡いでいくことでコミュニティ(つながり)を築く・・・
そのつながりが、人それぞれの「甲斐」をつくっていく、当然「甲斐」のある人が溢れる社会はきっとよい社会なわけですから、そのような社会になるために「命を使う」(使命)わけです
話は変わりますが、今年も大リーグ・大谷選手が活躍していますが国内では村上宗隆選手がホームラン記録を塗り替えていく勢いです
(9月初旬段階で)
村上選手の背番号は55・・・私の年齢と同じ(それはどうでもいい💦)ですが、かつて野球に限らずプロスポーツ選手でスター選手の背番号は大概小さな番号でした
大きな番号は、陽の目の当たらない、、2軍、3軍、新人など第一線の選手はつけていませんでした。・・・が、近年、イチローや大リーグに渡った鈴木誠也(共に51)、松井秀喜(55)など目立つようになりました・・・
背番号の大きさと年齢は全く関係ありませんが、数(年齢)を費やしてきて、熟年化してきて、益々天命を知る、ための「使命感」みたいなものを意識するようになりました
勿論、自分に矢印を向けるわけですが、それは自分のために・・・というわけではなく、社会のために、次世代のために、そこに「命を使う」ことを意識するようになってきています
それが実は、ひいては会社のため、そして自分のためにつながっていく(戻ってくる)ことを感じるようになってきました
ホロニックの経営を始めてもうすぐ25年になりますがそういった意味で法人としても成熟してきています
次世代というのも意識するようになりましたが、それを考える上で大事なことは「持続可能性」です・・・サスティナビリティ!
創業した頃やまだベンチャーなどと言われていた頃には、永続的な企業を目指すとは言っていたものの、そこに具体性や明確な絵姿はありませんでした
まさに自分(達)のことばかり(しか?)考えない思考でした
それを見透かした(見切った?)メンバーは抜けていき、見過ごしてくれていた?メンバーは残ってくれています!
約10年前と比べて社員数や売上取り扱い規模などはさほど変わっていませんが、その頃と違うのは社員メンバーの質です
その頃はそれこそまだ創業10数年でしたから当たり前なのでしょうけど、10年以上勤務している人はほぼいませんでした、女性でいえばママさん社員は皆無、結婚している女子もほぼいませんでした・・・
しかし、平均年齢はその頃とさほど変わっていませんし男女比率も変わっていません・・・
では、変わっているものは何かというと、「成熟の質度」なのだと思っています
それが社風を築いています
そしてその社風こそが持続可能性の要諦だと思うわけです!
この理念、ミッション・・・つまり「使命感」を持って・・・つまりこのホロ社で掲げる「いきがい、やりがい、働きがい」にフォーカスした体勢や体質をつくりあげていく土台になるのが「成熟度」
いわずもがな土台の土壌が緩いと崩れやすいですが岩盤のごとく固いと崩れません、崩れないだけでなく、そこに上乗せられるものが増えていくわけです
持続可能性は、持続価値がなければ醸成されませんし、持続できるに相応しい存在にするという意志が結集されていなければ育まれていきません
先日、私にとって経営の学びとした京セラ創業者・稲盛和夫氏が90歳で亡くなりました
現代の日本では経営の神様とまで言われる存命者は私の知る限りいません(存命していて神様と言われる人などはそもそもいないのでしょうけど・・・)
その稲盛氏が師と仰いだのは松下幸之助氏、
松下幸之助氏は社員に対して「社員稼業の店主」であることを提唱しました
「会社に勤める社員の皆さんは自分が単なる会社の一員でなく、社員という独立した事業を営む主人公であり経営者であると考えてみてはどうか・・・」と説きました
稲盛氏は、その思想から「アメーバー」という組織を独立採算で運営する小集団に分け、共同経営のような形で経営する仕組みをつくったわけですが、それも会社経営とは一部のトップのみで行うのでなく全社員が関わって行うものだ」とされました
まさに、経営の神様が神様へと思想をつなぎ、持続可能性を確固たるものとされています
ホロニックもその語源はこの思想に相通ずるものがあるわけですが、まだまだ天命を知るに至らず、宿命もままならず、使命を実行すべく「使命感」だけはあるつもりの私にはまだまだ神様経営者の足元にも及びませんが、それでも振り返ると、成熟質度は増し、いよいよ持続可能性について真剣に考えるフェーズに来た・・・それが55歳の私自身の転換点なのではないかと思っています
孔子の言う・・・天命を知るまでの期限はあと5年!・・・
そこに目線を合わせて生きていきたいと思います