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マンスリーレポート

2013年10月

「事業再生の要諦」

 

私たちは「コミュニティ型ホテルの企画・運営事業」

子会社のホロニックホテルズでは「ホテルの運営及び再生事業」を行っております。

今年からその本業を補完する事業として「コンサルティング事業」を強化する動きをしておりました

 

「コミュニティ型ホテル」というとこの言葉自体はさほど目新しいものではない、地方都市もしくは都市近郊エリアにいくと、必ずと言っていいくらい存在している、宿泊・宴会・食堂(レストラン)を付帯している複合的ホテル、いわゆる「地域のランドマーク」(言い方によっては地域の迎賓館)といわれる公民館同様地域のインフラとして存在しているようなホテルです!

私たちが運営しているホテルの附近にもそのようなコンセプトのホテルは点在しています!

神戸・舞子であれば「舞子ビラ」 姫路であれば「姫路キャッスルホテル」「姫路日航ホテル」、滋賀びわ湖では「びわ湖ホテル」、大阪でも吹田市(新阪急H)、豊中市(アイボリー)、高槻市(高槻京都H)、堺市(旧リーガロイヤル堺)、大分市(旧全日空オアシス)、宮崎市(宮崎観光H)・・・といった具合に必ずあります!

 

私たちはそのような類いのホテルの運営を再生という切り口で関与することが多いです!

一方コミュニティ型ホテルでも「セトレ」という業態を数年前開発し、それが現在滋賀びわ湖の開業によって3店舗となりました!

 

セトレは何か?っていうと・・・・自社ブランドのホテルです! そして複合的機能を持ったスモールホテルです! ブライダルを主体にやっていますが、決して「ウエディングホテル」つまり「宿泊機能付きゲストハウス」ではありません

その地域の方々を主流に、地縁でつながるホテルであるという、いわゆる従来でいう「コミュニティ」=「地域密着ホテル」であることに加えて、目的や趣味などでつながるコミュニティを築いていこうとする、「コンセプトホテル」です!

 

結婚式を挙げる方も結婚式場を選ぶ際、結婚前(故郷?)もしくは結婚後(新生活)に住む場所の近くで!という方が圧倒的です!(もちろんハワイや沖縄といったリゾートウエディングをされる方は別です)

従って私が思うには、結婚式もある種「地縁つながり」の一環でもあるのです!

 

一方、これだけ多様化した婚礼市場の中で「(物理的に)近いから」っていうだけでそこで結婚式を挙げるという単純な話しでもありません!

そこには共感されるコンセプトや世界観が不可欠です! 簡単にいえば「私らしい(高感度!)」がキーワードだということです!

そこで共感されたお客様達はどこか「毛色!」が似ています!

そう!比較的価値観のあう方々です!

 

つまり私たちは婚礼のお客様においても「地縁(住まいから近いから)」と「目的縁、共感縁(価値観近いから)」の両面の「近さ」で惹き付ける・・・・

この2つの近さを強みにして「つながり」を広げ、深めていくことが私たちが考える「コミュニティホテル」の真髄だと思っています!

 

そして今後、このセトレ業態に限らず私たちはこの「コミュニティ型ホテル」というキーワードで業態を企画し、開発し、自社のブランドで展開することが企業力をつけるものだと思います!

 

どんな業種であっても「ブランド品」は高い?・・・というか、付加価値が高いものです!そうでないとするとそれは「ブランド」としての認知や力が欠けているということなのだと思います

 

今後、コミュニティ創り、つながり創りを基軸にした自社ブランド業態を開発し、展開していきます!

 

それがホロ社の本流です!

 

また、私たちは現場運営、つまり日々の対面接客業を繰り返していくことを通じて様々な事例を築いていいます!

うまくいったことは勿論ですが、うまくいかないことも多いわけで、それによって損したり、儲かったりお客さんに叱られたり、褒められたり、そんな事例をたくさん増やしているわけですが、そんなケーススタディを同業他社、とりわけホテル、旅館、料亭といった集客施設、対面接客施設などへノウハウとして提供しています!

 

私たちはいわゆる「コンサル会社」ではないので、何かを指導させていただくような立場ではありません!

ただ、これまでやっている現場のトライ&エラーをお伝えしてそれをその会社様、組織に汎用

していただくことで、その対価としてお駄賃をいただいていています!

 

コンサルティングというと、どんな先様でも「口だけ」「資料は立派だけど・・・・」こんな声をきいた挙句高いおカネを払っている効果が出なかったと嘆く経営者が多いです!

かつて私どもも多大な授業料を払って同様な思いもたくさんしました!

ちなみにホロ社はコンサルティングを依頼してうまくいったと実感したケースは圧倒的に数少ないです!

 

しかしよく考えてみました・・・なぜうまくいかないのか・・・

その原因は、実は最初の取組む際の思考にありました!

 

それは「成功の姿」が当該会社とコンサル社と一致されないまま進むからです!

もっと言うと「本当の課題」が共有されていないのです!

 

コンサルをやってみてわかったことは、クライアント様が考える「課題」は、実は本当に解決しなくてはいけない課題ではない場合があるのです!

 

大体コンサルを依頼する場合、思ったように「売上があがらない」「利益が出ない」「サービス等品質が上がらない(均一化出来ない)」・・・・したがって「売上上げる」「利益出す」「品質上げる」というのがニーズになるわけですが、それがかなっていない原因が何かが究明されていないままコンサルに突入するとほぼ100%、よほどの幸運でない限りうまくいきません!

 

コンサル会社もそこを究明したり、共有されないままクライアントの言葉から出るニーズ(というか事象結果)を真に受けて進める、結果フィーだけいただいて(または、払って)終わり!みたいな現象は日常茶飯事です!

 

大体、人間の体でも同じですが、病気になって手術を施すとなれば事前に検査を行いどこに病巣があるか調べます!仮に患者さんが「胃が痛い!」といったところで検査もなく胃の開腹をすることは決してありません!

 

そう!事前に調査、検査をする必要はどこの業界?ケースでも必要なプロセスなのだと思います!

私たちがコンサルを行う場合、その調査を事前にさせていただきます!(勿論それは費用をいただきます!)

すると、案外にも依頼をしてきた経営者が頭を抱える問題の原因はその「経営者の存在そのもの」という笑えない真実などが浮彫りになったりもします!

 

私たちは、現場活動で培われた、まださほど多くない知識や経営資源ですが、それを駆使して、いわゆる机上の空論でなく、「もし仮に当社がこのホテル(旅館・・)を実際経営するとしたら・・・・」という着眼で行います!

実は、コンサル先様が最も安心して下さるのはその部分です

「ホロ社は実際の現場運営をしている、私たちと同じ貉(むじな)!」と思ってくださるのです!

だからこそ私たちは思い切って提言も出来るわけです!

 

まさに私たちが日々現場で切磋琢磨、試行錯誤している仕事が、事例となり、それがノウハウとして同業他社に対して影響を及ぼすことが出来るのです!

よく、言われることがあります!

 

「うちは旅館なのですが、ホロさんは旅館やったことあるの?(無理でしょ・・みたいな)」

 

この問いに対しての私の答えは明確です!

大体うまくいかなくなる原因の多くは「これ一個売ったらいくら儲かるのか」が見えていない、つまりどんぶり勘定に陥っていることにあります!

確かに地域性などが強い場所にいくと「女将さんの顔で持っている」とか「この地域独特の土着性」とかという専門家であっても外部の人であるがためにうまくいかないということもあります!

 

しかし私が感じるに、そのせいでうまくいかないケースよりも、むしろそのどんぶり勘定的要素の排除・・・部門別管理、原価管理、目標管理といった業務整理がなされていないことでうまくいかないケースの方がはるかに多い!

 

そう!まさに「やることを決めて、決めたこと守る」

英語でいえば「PLAN DO CHECK  ACTION」のサイクルです!

 

それが事業再生(再生だけはないでしょうけど)の根本の必要要素なのだと思います!

そこにはホテルも旅館も関係ありません!どんな業態でも共通です!

少なくても、私たちでいう労働集約型装置産業においては同じだと思います!

私たちの実際に現場でも、果たしてその理屈がわかっていても、ここを油断すると一気に業績が悪くなります!

 

「やることを決める」これは目標を掲げるということに他なりませんが、当たり前ですが、目標がないまま、何かをやり続けることは苦痛です!

的のないまま乱射することは大変な労力がある上に効果が出るのはよほどの「ラッキーパンチ」がない限り出ません、そして無駄玉(コスト)を打つことに他なりません!

どんぶり勘定とはそういうことなのだと思います!

 

ホロ社がコンサル事業を立ち上げることで、今後現場で今行われているノウハウの積み上げによって「受注機会」として増えていくでしょう!

コンサル先を増えていくことで、本来の私たちの運営事業、そんな運営先の「受託機会」が増えていきます!

 

冒頭でセトレの類のような自社ブランドホテルを企画、開発し、運営をしていくという「業態構造ごとの変革もしくは創造」が本流と書きましたが、実は再生案件で多いのは、そこまでのリノベーション、リブランド、リストラクチャーを施す前の、いわゆる「運営再生」という範囲の事案が多いです

 

それが主にホロニックホテルズの領域なのだと思っています!

業態構造を変えるとなると、それは180度ひっくり返すことになります、それには痛みもコストも労力もかかります、一方運営構造を変えるとなると、基本現状の人材を活用する、現状の施設やのれんを活用する・・・いわばソフトの改良です!

 

それで根本的な改革、改善、改良になるのかって問題もありますが、しかし、メスを入れて開腹して大手術をしなくても、内視鏡などで治すことが、つまり「切らなくても出来る病気」もたくさんあるわけですからそのような事案も数としては多いのが実態です!

 

それが「企画、開発型運営のホロ社」「再生型運営のホテルズ」という構図になってきています!

いずれも本業ですが、その本業を補完する役割として「コンサルティング事業」として行い、柱のひとつと位置付けていきたいと思います!

 

本業である運営事業において相手は一般顧客、消費者です!いわゆるB TO Cです

つまりコンシューマービジネス

補完事業であるコンサル事業は B TO B です

つまり法人相手のフィービジネスです!

 

どちらも労働集約ビジネスですが、私が思うに、日々の現場活動によってノウハウを蓄積し、その蓄積されたノウハウでお駄賃をいただき、お駄賃をいただきながら、本業の店舗を増やしていく

 

これはやがて、コンサル事業だけでなく、自社ブランドホテルで開発された商品や商材を物販として売っていくビジネスの可能性もあり、また顧客管理や予約管理といった管理システムといったソフトを編み出してそれを売るビジネスだってあります!

まさに派生ビジネスです!

 

この循環をしっかりカタチづくってさらにホロ社を成長させていきたい

またこの会社が「ホテルなどホスピタリティ業界発展の一旦を担うこと」また「新しい市場分野を創造をしていくこと」・・・この2つを使命として会社を成長させていきたいと思っています!