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マンスリーレポート

2009年05月

「心のサプリ」

 

友人の経営者から自分がしんどく感じたり、めげそうになった時々に読む言葉を教えてもらいました。
マザーテレサの言葉だそうです
人は不合理 非理論 利己的です。
気にすることなく人を愛しなさい。
あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう。
気にすることなく善を行いなさい。
目標を達成しようとする時、邪魔立てする人に出会うでしょう。
気にすることなくやり遂げなさい。
善い行いをしても、おそらく次の日には忘れ去られるでしょう。
気にすることなくし続けなさい。
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう。
気にすることなく正直で誠実であり続けなさい。
あなたの創りあげたものが、壊されるでしょう。
気にすることなく創り続けなさい。
助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。
気にすることなく助け続けなさい。
あなたの最良のものを、世に与え続けなさい。
けり落とされるかもしれません。
それでも、気にすることなく、最良のものを与え続けなさい
常に自分の行動や思考というのはブレるものなのだと思います。
ぶれない人の方が遥かに珍しい
しかし自身の行動や思考に迷いやブレが出てくるというのはある意味「主体的に生きている」ということの証でもあるようにも思います。
前に向かって走っているからこそ数々の障害物(と感じる物?)にぶち当たるのだと思います。
この障害を壁に感じたり、自身の無力さを実感したり、他責に逃げたくなる、そんな時の活力源を持っておきたいものです。
これまでの歴史の中で「偉人」としてあがめられた人に共通していることは「利他の心」を持って生き抜いた人であるように思います。
このマザーテレサも同様
人間は誰しもが「自己実現欲求」があるように「利己の心」があります。
凡人である私などは「利他の心がなくてはいけない!」と自分に言い聞かせたり、また社内ではスタッフの皆さんに言ったりしておりますが、しかし、意識をしていても振り返って都度反省してみると、ほとんどが「利己」のケースであったことに気付かされます。
いくら、素晴らしい生き方をしている人に共感、賛同してもその通りに行動、思考に至らない自分に歯がゆさがあるわけですがそれは一生修養のつもりで頑張らなければいけないのだと“諦めて?”いや”強く願って“やっていこうかと思っている今日この頃です。
さてこのマザーテレサですが(もう人物の説明の必要はないかと思います)
私の好きな名言で
「愛の反対は憎悪、でなく 無関心」
というのはあります。
これは私たちの職場、また私たちの仕事にも大きく関係する言葉でもあると思っています。
愛とか憎悪というのは少し重めの言葉かもしれませんが例えばお客様への対応の場合を思い返してみましょう。
お客様が怒ってクレームを出されるケースのほとんどが、その“起きた事態に対して”ではなく、その事態に対する事後対応の場合がほとんどであることを実感するときはありませんでしょうか?
何か当方でミスした、もしくは至らぬ対応(ぶっかけ、 虫の入った料理、 呼んでも来ない、何か言ったら仏頂面だった、 引出物が間違っていた、 料金間違い、 トイレが汚い、挨拶しない・・などなど)でお客様は怒ります、が、それが怒り続ける理由になるのは結構稀なのではないでしょうか?
むしろクレームに発展する場合のほとんどがその事象よりも“その後の対応”のケースが多いのです。
しかもその「対応の良し悪し」よりも、むしろ「対応されない」すなわち「無視された」ケースが多いのではないでしょうか?
「無視(された)」というのはきちんと対応されなかったということ。
この「きちんと対応されなかった」のはお客様の感じ方ですから、「きちんと対応した」つもり
の「私たち」を主語にしてはなりません。
この「きちんと対応した(つもり)=こちら」と「きちんと対応されなかった=あちら」のギャップは、まさにマザーテレサの言う「愛」の足りなさ、なのではないでしょうか?
職場間、上司と部下、また先輩後輩間などでも同様です。
怒られることよりも無関心で居られることの方がはるかに苦痛ではないでしょうか?
自分はここに居てよいのか、必要とされているのか・・といった「重要感」を感じていなければ辞めたくなりませんでしょうか?
“人は誰でも自分のことで精一杯”・・なのはわかりますが、皆がそんな人ばかりで溢れてその状況を皆がそれに納得や妥協をしてしまったら、その職場は崩壊するでしょう。
人に無関心な人ばかりが集結した組織(チーム)に、どうやって人にサービスできるのでしょうか?
私たちホテル業、サービス業に従事する皆さんはそもそもなぜこの職業を選んだのでしょうか?
おそらく、というか絶対「人を喜ばせたい」「人の笑顔が見たい」「人に何かを・・」といった具合に「何か(相手に)して差し上げたい」そして「それに喜んでもらえる姿をつくる自分が好き」というのが本来ある志向なのだと思います。
それは本当に素晴らしいことだと思います。
そんな素晴らしい動機があって、そんな素晴らしいことを実現できる職業を誇りに感じていって欲しいと強く願っております
マザーテレサの言葉にもあります
人間のほほえみ、人間のふれあいを忘れた人がいます。 これはとても大きな貧困です。
私も「貧困」に陥らないよう日々、この「心のサプリ」を心に刻んで頑張りたいと思っています!
 
長田 一郎