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「Re・FRAMING」(リフレーミング)

元々家庭療法用語だそうですが、このタイトルにあるリフレーミングは文字通り「フレームをReする」

今までの考えとは違った角度からアプローチしたり、視点を変えたり、焦点をずらしたり、解釈を変えたりと、誰もが潜在的に持っている能力を使って、意図的に自分や相手の生き方を健全なものにし、ポジティブなものにしていくこと

とあります

ホロニックはいわゆる「ホテル業」という分野をメインにしていますが、目的的には

地域資源を企画編集する」「つながりつなぐコミュニティ創出企業を目指す」としています。

ホテル業を生業(目的)と定義すると「ホテルは旅先の寝床」といったところでしょうから、それを主語、つまり「ホテルを主語」にしてしまったらその価値向上策は、せいぜい「快適な空間にする、ないしは大きくする,綺麗にする、かっこよくする」とか「アメニティを充実させる」「おいしい料理を提供する」「接客サービスレベルを向上する」などの手垢のついたコンセプトや施策しか思い浮かばないのでホテルの存在意義そのものに新たな価値を生み出すことは難しいのだと思います

スペックやコンテンツ、また対面接客サービスが「よりベター」という次元で議論され、それが善とすると、いわゆるラグジュアリーホテルが、その頂点になります

ホロニックは同質競争の中で「よりベター」を目指すのでなく、「いかにディファレンス」を模索し、新たな価値観で存在意義を生み出していきたいと志向しています

いわずもがな、お客様を満足させる(させたい)という思いは、事業者としては共通するスタンスだと思いますが、アプローチはそれぞれあります

SETREは「ReSET」をひっくり返した造成語で、「心と体をリセットする」という意味が込められています

今の状態をセットアップし直すという概念は、「ReFRAME」・・・既存の概念から離れて、「見立て」をしてみてポジティブにしていくことであると上記に書かれている意味とも類似しています。

ホロ社でいえば、「地域資源を企画編集するホテル」と定義すると、ホテルは宿というわけでなく「泊まれる地域ショールーム」と解釈できるようになります

例えば、道の駅にもし宿泊機能があったら・・・酒蔵、醤油蔵ないしは地ビール製造所に宿が併設していたら、農家レストランはあるけど、さらにそれに寝床(宿)があったら・・・

それらすべて「泊まれる地域のショールーム」と言えます

徳島・上勝町という山間部の田舎に町営のゴミ収集所がありそこに「HOTEL WHY」https://www.chillnn.com/177bcc0b991336 というホテルが併設して大変人気です

そこでは、ごみのリサイクルをお客さんに強いて、何ならごみの分別から布団の出し入れまで強いて、それを体験価値として、30000円を超える客室料金を取っています!(ついでに言うとフロントは17:00~翌6:00まで無人です、、、必然的に17:00までチェックインしていなくてはいけません)

こんな事例を聞くと「???」となりそうですが、一応・・・ホテル「ゼロエミッションホテル」ということになっています!

ホテル業界隈の方からするとおそらく理解不能だと思われます

が・・・「泊まれる」を手段(機能の一部)にしているから出来る芸当?でしょう

ただ、「泊まれる」というのは、その場に滞在することができるので、体験時間が増える、当然それに触れる価値を感じてもらいやすくなります、しかも地域雑誌やテレビ(ご当地グルメ番組など)と違って眺め見るだけの疑似体験でなく、実際手に触れて目の当たりにして体感することが出来る

そういった意味では「体験出来るリアルメディア」と言える

ホロニックが生み出すホテルは「その地のまとう気配を五感で感じる、その土地の空気感が織り込まれた場所」それを1泊単位で追体験できる・・・または「ホテルはゲストと土地をつなぐメディアだ」と位置づけてみる、だったらホテルは「泊まれる地域のショールーム」と言えます

そしてホテル(という箱)を通じて(手段にして)その土地や土着する人の個性を浮き彫りにしていくことが出来たらまさにその地域の人々もシビックプライド(市民の誇り)を持って、生きがい、やりがい、働きがいを高めることが出来る。

「人々の甲斐」が見える化されている地域はきっと活力があると思います!

お客様(消費者≒来街者)はその場所ならではの体験をすることで、その地域の良さを発見、ないしは再発見することで自分自身の明日への活力へつながる

一方、地域はそのお客様(消費者≒来街者)の発見、再発見から、自らの特技、特徴に気づいたり、改めて再認識することで誇りを持つ(取り戻す)、それが地域の活力につながる

このような来街者(観光客など)と地元地域が、共鳴し合う、化学反応?が沸き起こる場・・・をホテルという業態手段として叶えることが出来ることを目指していきたいと思っています

すると、自ずと、今の日本の課題でもある人口減少問題を伴った地域の再生や創生に少しでも貢献できるのではないかと思います

さて、今、私たちは、果たして現場でその観点で商品やサービスが設計されているでしょうか?

是非全社でそれを問い、そして各々で考えていく課題にしていきたいと考えます

私は、よく「セトレ」というホテルを通じてどこに向かっていくのか?どこかゴールなのか?という問いを受けるときがあります

その際お答えするのが、とりあえずゴールはどこなのか・・・は見えていません、それは可能性が無限大だろうことなので、まだ可能性を追求している途上です・・・と

どこに向かっているのか、というと、

「地域の潤いをつくる(というか、“戻す!”)」

おそらく元来からあったであろう

その地域の「ならでは」「らしさ」といった魅力や個性を見つけて(というか、“引き出して!”)いくこと

それを、ホテルを舞台装置と見立てて、その施設を通じて実現していくこと、それがひいてはシビックプライド(市民の誇り)につながり、すると、自ずと活気が出てくる、活気がある街には人が集まる、

すると交流人口(観光客)も増えるし、それが乗じて、関係深めたいと思う(リピータブルな)人口(≒関係人口)が増えてきて、ひいては移住してくる人口(定住人口)も増えるかもしれない、、、第二の故郷になるかもしれない

私は幼少時代から定住した場所がなかったので、故郷と言える場所がありません

それが私にとってコンプレック・・・というか、憧憬があります・・・多分、だから、私自身がセトレなどホテルを出店した時に地域の資源・人々につながることを求める気持ちが強いのかもしれません

だから、「業としてのホテル=ホテル業」にこだわっているわけではないのです

つながりつなぐコミュニティ創出事業!というフレームで見ていくと、求められるものとして「寝食」の機能はあくまでも手段で、目的ではないことは明白なのではないでしょうか?

勿論、「食」は機能としては大事ですが、そこに「地域資源な・・・」または「つながりつなぐ・・・」という文脈で意味を成していることが大事なのだと思っています

サービス業やホスピタリティ業の常識では「顧客の中に答えがある」とされています

従事する皆さんは、「顧客の中に答えがある」と信じ、お客様の声に忠実に、なんなら声なき声を察してその要望に応えていくのが最上のサービス、ないしはホスピタリティの真髄で、それこそこの業界のやりがいとして職に就かれている人が大半だと思います

それは否定しません、決して間違っていません、というか真実でしょう

しかし、これは、あえて私自身の直観や主観ですが、だからこそ「顧客の中に答えがある」に傾倒しない

というか、真(間)に受けない

これは一般的には「間違い」なのかもしれませんが、間が違わなければ、「違い(個性)」は出せない

考えてみてください、予約の取れない店(ホテルでも)は、お客様に迎合していません、自らの価値観、世界観、美意識、こだわりに振り切っているところが多くないでしょうか?

普通に考えたら、間が違っていないでしょうか?

しかし、その発揮具合が、結果お客様に支持されているケースが多い・・・これも真実です

競争優位性を発揮する上では、同業の中で同質や同調に傾倒していては新たな価値を生み出すことは困難です

自らのフレーム(色眼鏡)を切り替える、戻す、目線や視座を変える、

常に「リフレーミング」してみることが、新たな価値をつくっていける源なのではないかと思っています