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自立した個

2021年4月1日 7名の新卒社員を迎えて入社式が執り行われました。
ホロ至上初の男子社員の人数が女子を超えた・・・という非常?事態です!
思えば丁度30年前のまさにこの日、私も皆さんと同じように社会人の初日を迎えました。
その時入社した会社は大手証券会社、同じ仲間は総勢500人以上。期待以上に、それまでの生活との環境の変化に不安を覚えた記憶があります。それからの数カ月の研修期間や最初に配属された支店での1年間ほどは怒涛のように社会人のありかた、会社という組織の論理、業界の常識みたいなものを叩き込まれた日々で、その記憶だけが残っています。今、ある自分がまさか、起業をして、神戸に軸を置いて、なによりホテル業といったサービス産業に身を置いているという絵姿はその当時全く想像すらしていませんでした。しかし、その当時に吸収した(叩き込まれた?)モノゴトは今の自分の礎になっていることは間違いありませんし、それは反面教師なことも含め全てよかったことだったと実感しています。

新入社員の皆さんに伝えたい事は、今思っている社会人を迎えるにあたってのこれからの将来の夢、希望、想いなど(があるのであれば・・・)はその脈略は崩れるのが普通と思っておいてもいいということです。そして、一方で、だけど、この節目で出会った仲間(同期)、会社(ホロ社)、そしてそこで吸収(叩き込み?)されることには必ず意味があり、確実的に自身の将来の糧や礎になるということです。だから、この節目を大事にして欲しいということです。さて、この1年、これまでにない未曽有の社会情勢の中・・・すなわち「コロナ」・・・それによって変わったこと、そして判ったことなど私の中で実感していることがあります。その最たることが、「不確実性が増した」ということ・・・まり「正解がない!」という実感です。私は、今シーズン、スーツに腕を通したのは2回だけ・・・それは昨年まででは考えられないことでした・・・そして果たしてこれアフターコロナになったらまた元に戻ってスーツを着るのが日常になるのだろうか・・・ZOOMというシステムが常態化しましたが、これアフターコロナになったら元に戻って、リモートという習慣がなくなるだろうか・・・おそらく誰もが、それに対して「NO」と言えるのではないでしょうか?
だとすると、スーツ専門店はどうなるのだろうか? 貸会議室、オフィス、または大学の教室・・・これらのスペースはどうなってしまうのでしょうか?答えは「わかりません」
ただ、そんな不確実性、正解がない・・・そんなことを実感するトピックが益々増えていくのではないかと思います。しかしその中でも、私達は(とりわけリーダーは)行動する上で「意志決定」(=何かを決めて行動)していかなければいけません。これまでの「優秀な人材」の定義は「答えのある問題を正確に出来るだけ早く解く人」だったと思います。しかし、「答えのない問題」になってくると、そのような人材の持つ能力の意味はなくなります。答えのない問題は解きようがないないので、それは何かを導いていく力、ということになります。まさに、それは「編集する力」(企画する力)だと思います。文字通りですが、編む力、そして集める力・・・何かと何かを組み合わせていく力・・・それは想像力、独創力とかいわばクリエイティブな発想力ということがあらゆる人に求められていくのです。どんな時代になっても「意味のあるもの」は残ります。
その意味とは何なのでしょうか?
正解はありません・・・とすると、ひょっとすると、あるのは「納得解」・・・
それって共感や腹落ちなどから導かれていくものではないでしょうか?
とすると、それを個人と会社に置き換えたら・・・これからのこの両者(社)の関係性は「価値観の共鳴」が大事なのではないかと思っています。業種・業態、規模、、などのスペックや目に見えるステイタスでなく、その会社のビジョンや理念、価値観、や意識の共感や共鳴といったことでモノゴトを判断していくことが生き方の基準になっていくのではないか・・・と思うのです。
昨今、叫ばれる、DX 働き方改革、ダイバーシティ
これまでは「会社の制度に働き方をあわせる」のが働き手の常識でしたが、これからは多様性の時代・・・また大きな構造転換をしていかなければいけない・・・とするならば働き方も変わってくるはずですから、であるならば「個人の働き方に会社の制度を柔軟に変えていく」という発想が必要になってくるのは間違いないと思っています。ホロニックという会社は一言でいうと・・・明治大正時代の詩人・金子みすずの言葉ではないですが、「みんな違ってみんないい」です。その社名の意味は、「自律した個人の有機的なつながり(調和)を持った組織」という意味です。これは創業した22年前と1mmもずれていない信念です。
まさに、このコロナによって、益々「ホロニック」という概念が主流になってくる社会になってきていることを感じています。
最後に、新入社員の皆さんに伝えたいこと。これから「仕事」をする人になるわけですが、仕事とは何か?ということですが・・・それは「趣味でないもの」です。趣味はただひたすら自己の満足を求めるだけでよいものです。これまでの人生はそれでよかったわけですがこれからは違います。仕事は誰かに、何かの役に立つ、喜んでもらう・・・そんな活動です。この出発点を機会に、その原点をかみしめてスタートして欲しいと思います。そして、この正解のない時代・・・「正しい道(答え)を選択する(探す」ということに意味はありません。大事なことは「自分の選択した道を正しくする」つまり、それは意志です、意志を持つことが肝心要なことだということです。そのために「意志の力」をつけること、そのためには「腕を磨くこと」。
余人に代えがたい、希少性のある人材になることで、会社に動かされる人材でなく、会社を動かす人材になるし、社会に振り回される人材でなく、社会を回していく担い手になる可能性を高めていきます。是非この日を出発点に希望を持って活躍していけることを期待しています