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未来について語らう~前編~

今期もあとわずかですが、コロナで始まり、未だコロナで終わらない・・・通年通してコロナに苛まれた(ている?)1年でした。
今から丁度10年前「東日本大震災」によって国内でパラダイムシフトが起きました。
今回同様、人間が自然の前では無力であることを思い返してくれる事象が頻度を上げて迫ってくる時代かもしれません。
この1年で、大きく人のライフスタイルが変わりました。益々たったひとつの正解がなくなってくる潮流の中で、つまり答えのない中でも、何かを予測し、行動を決断していく必要が企業経営において求められてくると実感しています。
「正解」がないわけですから、大事なのは「納得する解」なのではないかと思っています。それは、つまり、「共感・腹落ち」そしてそれを共にした「共同体」、いや、もしかして価値観が多様化する社会においては「共異体」と言ってもいいかもしれません。「同」でも「異」であっても、そこに共感ないしは腹落ちのあるコミュニティとしての企業体が強くなるのではないかと思っています。それって、まさに「ホロニック」という語源そのものです。20数年前の創業時に名付けたこの社名の意味や意義がまさに、今、そしてこれからの未来社会にとって大事な概念になるのだと感じています。さて、コロナによって浮上してきた現状ですが、こんな言葉が目立って世の中を飛び交っています。DX イノベーション、ダイバーシティ、働き方改革・・・などなど

DX=デジタルトランスフォーメーションとは・・・

DX=デジタルトランスフォーメーションは、事業環境を根底から変える構造改革というような意味です。正解がない、ないしは不透明なわけですから、今までのやり方では勿論ですが、ありかた、概念などもひっくり返して考えていくことが不可欠になるということです。「洋服の青山」といったスーツを専門に売っている会社は単に、店舗⇒ネットという販売概念の変化だけでなく、そもそもスーツ着なくていい・・・という現象から、まさにこれまでのようにいかず、経営構造の根本をとらえなくては勝ち残りどころか、生き残りすら出来ません。
コロナ前から言われてきた「働き方改革≒ライフワークバランス」では、そのひとつにリモートワークが常態化してきました。ZOOMという社名が「ZOOMする」という動詞化されたのはコロナ前にはなかった現象です。都心のオフィスは不要になって、多くの企業が出勤率3割を割っています。二拠点生活=脱都市部という現象も起きていますが、これらはアフターコロナになったら元に戻ることはない現象であろうことは誰もが感じているのではないでしょうか?働く場所と時間を選ばなくても仕事が出来る環境が増えることで、これまで、肩書や会社に居ることで存在感を放っていた管理職などの必要性は益々激減します。人事の評価もする方もされる方も、いわゆる「成果」での物差しが主流になってくることはほぼ不可逆的な現象です。このような働き方改革はDXという概念、動きに連動するわけです。

またダイバーシティもコロナ前から叫ばれていた概念ですが、いわゆる人種、性別、年齢、宗教、価値観・・・などがそれぞれ違うことを前提に認めるマネジメントが求められることは、働き方にも連動します。言葉の壁も、おそらくAIやデジタルの進化で劇的に解消されるでしょうから、大事なのは「しゃべれること」でなく「考えを伝える」こと、しかもそれを様々な価値観に応じて・・・となります。
男性、女性だけでなくLGBTといった人達も広く認知されるだろうし、そもそもそれは仕事の出来る出来ないことに全く関係も影響もありません。

イノベーションとは・・・

年齢にしてもしかり・・・そんな多種多様な価値観を受け入れたり、認めたりすることが出来る環境からイノベーションが生まれてくるのだと思います。イノベーションというのは、これまでなかったものが新たに登場する、、、、例えば携帯電話が電話から様々な機能を付したスマホになっていったようなことではありません(それは進化、ないしは「スゴイ進化」と言われるものです)
イノベーションとは例えばこんなことです。リポビタンDとレッドブルは同じ成分・・・つまりほぼ同じ商材だそうですが、値段も違えば消費する人層も違います。なぜなら、前者は「疲れている人」が対象、後者は「これから勝負を挑む人」が対象。レッドブルはリポビタンDより後発で、それどころか、そもそも外国では滋養強壮ドリンクといった商品概念もなかったことをレッドブルの創業者が気付いて、同じ成分で、つまりマネしてつくったものです。何を変えたのか・・・というと、対象顧客を変えただけです。
これがイノベーションです・・・商品を変えたのでなく、常識(概念)を変えた。ユニクロも、洋服という商品、製品を変えたというよりも、洋服をファッションでなくライフウエア(生活部品)という「定義」を変えたわけです。(それまでの洋服店は、試着も精算もしっかりスタッフが対応するのが常識的でしたが、ユニクロはスーパーのレジさながらの買い物する様相ですが、それは生活部品を売っている店だから、、、ということです)
つまり、あるものとあるものをつなげた・・・もっと言えば、気付いた・・・わけです。この力は、正解を正しく素早く導き出すといった従来の「頭のよい」能力とは違います。「正解を創り出す」ないしは「問題に気付く」頭の柔軟性です、そして編集する力(つながりつなぐ力)です。今、コロナによって、価値観が加速度的に変化しています!

これからの働き方、会社のあり方

働くスタイルが変われば、会社も変わらざるえません。働く場(オフィス)が多彩、多様になれば、人の動きが変わってきますし、会社と個人の関わりも変わってくるのは必然です。ダイバーシティなど生き様も様々ならば、そもそも同質人材として育成していく組織のありかたはNGです、まさに新卒一括採用や終身雇用などといった制度も疲弊するはずです。そもそも異質を受容するならば、キャリア形成も様々になりますので、人事制度も会社の制度に社員が合わせるのでなく、社員の働き方に会社が制度をあわせていくようになると思いますし、採用もジョブ型になってくるでしょうし、評価もリアルの触れ合いを感じることが減れば、何したか、しなかったか、など「成果物」が主な指標になってくるこれらはコロナによって沸き上がったというより、コロナ前から燻っていた状況がコロナによって加速された概念ではないでしょうか?

ホロニックの未来

ホロニックは、「個と組織の有機的つながり」という意味です。
自律した個が、知の探索(外部?外気?とたくさん触れながら分散し)、それがうまく組織と協調していく。
そんな組織構造を理想としていて、社名になっています。であるならば、ホロ社の組織風土は、スタッフが他流試合(出向や副業、兼業など)などを促進するのが常識になるような風土にしていくのは自然なことですね。勿論、出るだけでなく、受ける方も新しい血を受容するような柔軟性も大事。働く場所や時間を選ばない職種を増やしていく。そのためには、ホテル業の現場だと、シフトという時間に制約される職種しかありませんが、それだけでなく、現場で培ったリソースを活かして、コンサルティングや物販事業などを立ち上げようとしているのはその理由のひとつです。そうなると、リモートワークは増え、遠隔仕事をする人が増えます。換言すると、見られる、縛られるという機会が減って自由になる分だけ、評価される成果は、よりリアルになるということです、ある意味、自由な分だけ、シビアになるとも言えます。それだけに働く個人が、自己研鑽する必要も出てくるし、そのために自身のネットワークを能動的に増やすことが大事になってきます。しかし、そのような知の探索や、違う知見や価値観と触れ合うことで、新しいアイディアや発見、まさにイノベーションが生み出されるきっかけになる。多種多様な、人材、人種、専門性(ダイバーシティ)を受容する柔軟な組織にするためには、個々人のキャリアパスのニーズにあわせて働き方を多用にしていくことも大事・・・家庭の事情(育児や配偶者の転勤等)により限定的な従事でも「成果にコミットする」働き方や評価のされ方が出来たり、一時的に時短をすること、または恒久的に時短で、他のことや趣味、または違う仕事を兼業などしていく自己実現のための個人のライフスタイルに添った働き方が出来る風土。などなどそのような柔軟な組織を改めて目指していきたいと思った。それがこの1年で改めて自分自身が腹落ちしたホロニックのありかたです。そのためには当然、会社としての体力資力を上げていく必要もある・・・つまり儲かる体質(原資のある)
にしていかなければ絵空事に終わります。なので、その目標を実現するためには、稼げる会社にしたい。そして、今まさに、ホロニックの語源である、個が活きる施策に真面目に真剣に考え行動するにふさわしいフェーズになってきたことを実感しています。