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「戦後でこそ引き立つミッション」

明けましておめでとうございます!
コロナという言葉を使った記事が昨年日経新聞だけで約30000件あったそうです。
ちなみにその前年は24件・・・遡って過去30年間累計でも855件だそうです。それだけ、彗星のように(そんな輝かしくない💦)現れた言葉(事態)が世界を席捲し、また今年に入ってもまだその戦いは続きます。現代の日本人が「戦後」という言葉を使う場合の「戦」は、多分、老若男女、「第二次世界大戦」のことだと捉えるでしょう。おそらく戦前を生きた人の戦後は「第一次世界大戦」だったり、その前も遡れば「明治維新」の頃の戦いでしょうか・・・戦争ではないですが、私世代からすると「バブル後」という言葉も使います。そう考えると「コロナ後」という言葉も歴史上で定着するかもしれないと思っています!この「〇〇後」には大きく社会構造が変わっていくことは歴史が教えてくれています。コロナは天災ですので、これまでの「戦後」とはニュアンスは違うのかもしれませんが、実はこの「コロナ大戦?」が起きる前から燻っていた構造変革が、戦後一気に噴き出すのではないかと感じます!インターネット主体の社会になってまだ20年程ですが・・・それによって人々の生活様式や労働環境が大きく変わりました。果たして今、ネットや携帯電話などない社会って想像できますでしょうか?少し前・・・20年くらい前に、これらの道具はなかった(30年前は皆無に近い)わけですし、GAFAと言われる企業(GOOGLE AMAZON FACEBOOK APPLE)は存在していなかったわけですし、国内でもソフトバンクや楽天といった企業は勿論、ネット業界などと言われるジャンルもなかったわけですから目まぐるしい変化がこの30年くらいに起きたわけです。かつて世界史の教科書で習った18世紀半ばから19世紀にかけて起きた「産業革命」に匹敵する、いやそれを超越する「情報革命」というのが起きているのが現代社会です。その最中に起きた世界的なコロナパンデミックによってこの情報革命が加速度的に進むと思います!私たちの日常を見てみてもコロナによって、例えば仕事に関して言えば、人々の意識や認識が大きく変わってきています。コロナが終息することで、これまで(コロナ前)のような仕事、働き方が元に戻るということは確信的にありません。
リモートワーク、リモート会議、出張の必要性、オフィスのありかた、ダイバーシティ、評価の仕方、され方、人材採用などなど・・・また、通勤時間のありかただけとってもそれが問い詰められるだけでなく、そこから、住む場所、住まい方などの考え方にまで派生していきます。今急速に都市郊外や近郊に居住者が増え、二拠点生活などのライフスタイル概念も一般化しそうです。まさにこれは不可逆的な流れで、新たな生き方、働き方の多様化が一気に加速されると思われます。これらもインターネットを中心にした社会基盤が出来たからこそ起きえたであろう変革です。働く環境だけでなく、私たちの生業でもある「集まる場(物理的な意味での場)」の必要性で言えば、オフィスや会議だけでなく、宴会・集会・会合などでも、無駄や無意味なものは「減る」どころでなく「滅亡」するのではないかと思います。
ホロ社は「つながりつなぐコミュニティ創出企業を目指します」と掲げていますが、これは「場の否定」が不可逆的に高まればどうなっていくのだろうか?ホテルといったハコモノ集客事業をする者にとってはどうなってしまうのだろうか?・・・ホテルだけでなく、店舗など対面で接客する「場」(百貨店や小売店)などはネットショップやAIなどの進化によって、その存在意義がなくなってくるのではないか?レジャー施設等も、TDLのようなコンテンツに圧倒的な力とファン吸引力のある園ならば強く生き残るかもしれないけど、そうでない園は、衰退どころが絶滅してしまうのではないか?昨年はそんなことも頭をよぎりながら思い悩んでいた時期もありましたが、思い悩んだ挙句、確信を得たのは、有益(有用)、意味や意義のある「場」はむしろ差別性を持って増加するであろうということ。くしくもインターネットが主流になった社会において、人とのつながりがリアルな場を通じて以外でも十分にかなうようになりました。リアルでない場でも会話や対話かなうことで、便利に簡易に人同士が、つながりがつながれるようになりました。ある意味希薄な関係性は築くのが簡単になりましたが、簡単になったからこそ、真の共感や共鳴といった関係性や絆を築くにはむしろリアル(アナログ)でなければ成しえないことは実際的なことではないでしょうか?「場」の重要性は物理的において、その必要性は減るものの、精神的なそれ・・・いうなれば「機会としての場」はむしろ増え続けていくのではないかと思うのです。名刺交換を目的にした会は減り(滅亡する!)、顔を出すだけの伺い会合は意味を成さなく、報告だけの会議はリモートで代替され、交流という名の元の単なる飲み会も無くなる。しかし、人の息吹が伝わる有益、有用、知的議論がなされる会議、会合や、出逢い(ビジネスだろうが婚活であろうが・・・)に意義を持つ、ないしは、共感、共鳴、関係性などの意味の見いだせる会食、宴会の類の「(リアルな)場」はむしろ増える、、、冠婚葬祭においても一緒だと思います。リアルだろうがバーチャルだろうが「場」という概念はなくならないし、減らない。つまらないリアルな場が消え去り、バーチャルな場は増え、だけど、本当の大事なリアルな場はむしろ引き立つようになる。
「機会としての場」を創り出していくことが求められていくし、そこに着眼して着手した者だけが残ると強く思います。
その要諦は「人の知恵や創意工夫」、つまり、スペック(ハード面での規模、立地、新しさ、利便性など誰が見てもわかる的な・・・)による差でなく、コンテンツ構想力・・・これは「人の知の探索(広)と探求(深)」の繰り返しによって叶います。
だからこそ、「つながりつなぐコミュニティ創出企業を目指します」というミッションは益々意味を成していくものだと確信しています。ホロ社は、この軸は変わりません。これこそホロ社の存在意義(アイデンティティ)であり普遍的な価値観だということで掲げています。これからの多様性ある生き方、働き方が進む社会において、多様性を許容、促進していく会社でなければこの「戦後!」に対応できなくなるようになります。「戦後」という文脈においては古今東西「大変」なことが起きてきたわけですが、まさに文字通り「大きく変わる」フェーズです。事業(社会)においては、業態業種そのものが大きく構造変革を求められていくわけですから、そこに向かう事業者(会社=組織=チーム)の構造も大きな変化を自ずと求められていくのは必然です。そう思っていたらこんな言葉を見つけました。「戦後」(第二次世界大戦の戦後)すぐに出来た「ホンダ」という会社は誰もが知る世界に誇る日本企業ですが、その創業者である本田宗一郎氏が「適材適所」についての自身の考えを言い表すために語った言葉にとても共鳴しています。
「企業という船にさ 宝である人間を乗せてさ 舵を取るもの、魯を漕ぐ者、順風満帆 大海原を 和気あいあいと ひとつの目的に向かう こんな愉快な航海はないと思うよ」
まさに戦後のどさくさの中で立ち上がった町工場の起業家が、1世紀近い年月を経ても変わらない、そして褪せないこのような考え、こんな各々の個性や得手を、それぞれの役割において発揮するチームをホロ社の中でも育み続けたいと改めて思いました。
どうぞ今年もよろしくお願いします!